花とゆめ 創刊50周年特集 いろんな感情に出会わせてくれてありがとう!花ゆめ50年間の軌跡をたどる

白泉社の少女マンガ雑誌・花とゆめが、2024年5月に創刊50周年を迎える。1974年に創刊された同誌はこれまでに数々の名作を生み出してきたのみならず、アニメ化やドラマ化、舞台化など多方面のメディア化も果たしてきた。

コミックナタリーでは花とゆめの創刊50周年を記念した連載企画を実施。これまで紡いできた50年間の歩みを振り返る年表や、花ゆめ読者の著名人によるコメント特集、さらには“年代別花ゆめクイズ”を順次展開する。本特集の年表にはレジェンド作家陣のお祝いコメントも記載しているため、50年間を振り返りながら自分だけの花ゆめの思い出に浸ろう。

文 / 岸野恵加

特集一覧
  • お祝いコメント企画「私の花ゆめこの一冊」coming soon
  • 年代別!花ゆめクイズcoming soon
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花ゆめ50年間の歩み

20242014

2024

  • 花とゆめ創刊50周年
    「創刊50周年記念 花とゆめ展」ビジュアル

    5月には東京シティビューにて「創刊50周年記念 花とゆめ展」を開催予定。花とゆめ作家74人による原画が、約200点展示される。

2023

  • 友藤結「贄姫と獣の王」TVアニメ化

    ミュージカル化も決定しており、主演は加藤大悟が務める。脚本・演出・振付は上島雪夫。

  • sora「墜落JKと廃人教師」TVドラマ化(主演:橋本涼)
  • 「星野架名 永遠の緑野原」刊行、新たに発見された遺稿を収録

2022

  • アニメ「フルーツバスケット -prelude-」劇場公開
  • 福山リョウコ「恋に無駄口」TVドラマ化(主演:奥野壮)
  • 舞台「『パタリロ!』~ファントム~」上演(主演:加藤諒)
  • 「フルーツバスケット」新たに舞台化(主演:吉田綾乃クリスティー)

2021

  • TVアニメ「『フルーツバスケット』The Final」放送
  • 愛田真夕美「マリオネット」シリーズの33年ぶり新作「死神と操り人形」がホラーシルキーに登場

2020

  • 新型コロナウイルス感染症の影響により、花とゆめの刊行スケジュールが一時的に変更
    花とゆめmini vol.1

    「日ごろ応援していただいている読者の皆さまのために」と連載作家の描き下ろし短編や番外編が収められた電子ミニ増刊・花とゆめminiが無料配信された。

  • BLをテーマにした電子雑誌・Trifle by 花とゆめ誕生
  • 電子少年マンガ誌・少年ハナトユメ配信開始
  • TVアニメ「『フルーツバスケット』2nd season」放送

2019

  • 花とゆめ45周年
  • 師走ゆき「高嶺と花」ドラマ化(主演:高杉真宙)
  • 高屋奈月「フルーツバスケット」全編アニメ化
  • 魔夜峰央「パタリロ!」実写映画化(主演:加藤諒)
  • 那州雪絵「ここはグリーン・ウッド」舞台化

2018

  • 花とゆめの電子版が配信スタート
  • 赤瓦もどむ「兄友」実写映画化&ドラマ化(主演:横浜流星)

2017

  • 福山リョウコ「覆面系ノイズ」TVアニメ化&実写映画化(主演:中条あやみ)
    花とゆめ2017年24号

    花ゆめで初めて、実写映画作品が表紙を飾った。

2016

  • 草凪みずほ「暁のヨナ」舞台化
  • 美内すずえ「ガラスの仮面」のスピンオフアニメ「3ねんDぐみ ガラスの仮面」放送

2015

  • 鈴木ジュリエッタ「神様はじめました」TVアニメ第2期放送&舞台化
  • 花ゆめonlineがLaLaメロディonlineと合体し、花LaLa onlineに

2014

  • 花とゆめ40周年、通巻1000号達成
    花とゆめ2014年11号、19号。

    40周年と通巻1000号を記念し、「それでも世界は美しい」「暁のヨナ」「神様はじめました」の3つのステージイベントを行った「花とゆめ★アニメ祭」、花とゆめ作品をモチーフとしたフードやドリンクを提供したナンジャタウンとのコラボイベント、アニメイト池袋本店での複製原画展などが開催された。

  • 椎名橙「それでも世界は美しい」TVアニメ化
  • 草凪みずほ「暁のヨナ」TVアニメ化
主な作品
ミユキ蜜蜂「春の嵐とモンスター」
ミユキ蜜蜂「春の嵐とモンスター」(連載開始:2022年)

できるだけ他人と関わらずに生きていきたい、高校1年生の春野嵐子。母の再婚により彼女の義弟となった天峰栢は、街中で人を投げ飛ばすモンスター中学生だった。しかし時折“こわれたまま動いてるおもちゃ”のような目をする栢を、嵐子は放っておけず……。

師走ゆき「多聞くん今どっち!?」
師走ゆき「多聞くん今どっち!?」(連載開始:2021年)

女子高生・うたげは、セクシーでワイルドな人気アイドル・福原多聞を推すため、家事代行のアルバイトに勤しんでいた。ある日なんと多聞の家で働くことになり、そこで彼の自己肯定感が極端に低いという素顔を知ってしまう。オンオフが激しすぎるアイドルをうたげが全力でサポートしていく、“推し活”ラブコメディ。

赤瓦もどむ、日向夏「神さま学校の落ちこぼれ」
赤瓦もどむ、日向夏「神さま学校の落ちこぼれ」(連載開始:2021年)

神通力が使える人は“ヒミコ”と呼ばれ、神通力が高く人格が優れたヒミコには“神さま”の資格が国から与えられる現代。神通力が使えないナギだが、ある出来事をきっかけに、神さま学校である惟神學園に入学することになる。「薬屋のひとりごと」で知られる日向夏と、「兄友」「ラブ・ミー・ぽんぽこ!」の赤瓦による“スピリチュアルスクールドラマ”。

安斎かりん「顔だけじゃ好きになりません」
安斎かりん「顔だけじゃ好きになりません」(連載開始:2020年)

超が付く面食いの才南は、同じ高校に通っていると噂のインフルエンサー・奏人とついに遭遇を果たす。とにかく顔がよすぎる奏人だが、授業をサボりすぎて退学の危機に瀕していた。彼を救うため、そして彼の顔を拝み続けるため、才南は高校の公式SNSアカウントの“中の人”を引き受けることに。しかし奏人は性格をかなりこじらせていて……。

sora「墜落JKと廃人教師」
sora「墜落JKと廃人教師」(連載開始:2017年)

失恋を苦に自殺をしようとしていた女子高生・落合扇言(みこと)と、生徒たちから“廃人”と揶揄されるクズ教師・灰仁こと灰葉仁(はいばじん)によるラブストーリー。扇言が屋上から飛び降りようとした瞬間、灰仁から「死ぬ前に俺と恋愛しない?」と告白されたことから物語は動き出す。

友藤結「贄姫と獣の王」
友藤結「贄姫と獣の王」(連載開始:2015年)

生贄の少女と魔族の王を描くファンタジー。人間を寄せつけない瘴気漂う禁忌の世界を舞台に、異形の眷属の王・レオンハートと、生贄として捧げられた少女・サリフィの運命が描かれる。サリフィとレオンハートの息子・リチャードを主人公としたスピンオフ「~贄姫と獣の王 スピンオフ~ 白兎と獣の王子」も、2022年8月から2024年2月まで連載された。

赤瓦もどむ「兄友」
赤瓦もどむ「兄友」(連載開始:2015年)

いまどきの恋愛観についていけない女子高生・七瀬まいと、まいの兄の友人・西野のウブなラブコメディ。ある日まいは、壁が薄いため会話が筒抜けな隣室から聞こえてきた「妹さん… 可愛いな」という西野のセリフに動揺してしまい……。奥手な2人の恋の行方は。

幸村アルト「コレットは死ぬことにした」
幸村アルト「コレットは死ぬことにした」(連載開始:2014年)

薬師のコレットは、仕事がハード過ぎて井戸に飛び込んでしまう。落ちた先は冥府。そこで冥王ハデスに出会い、彼の治療をすることに。おてんばな薬師の冥府ロマンスが繰り広げられる。2022年には、ザ花とゆめにて女神ペルセポネとなったコレットとハデスの結婚生活を描く新シリーズ「女神編」が展開された。

この時代はほかにこんな作品も!

  • 師走ゆき「高嶺と花」
  • もといも「ザーフィラ陛下と黒と白」
  • 幸村アルト「ピチカートの眠る森」
  • 鈴木ジュリエッタ「推しに甘噛み」
  • 千歳四季「蒼竜の側用人」
  • 堤翔「フラレガール」
  • サカノ景子「鬼の花嫁は喰べられたい」
  • 音久無「執事・黒星は傅かない」
  • 柴宮幸「呪い子の召使い」
  • 吉田真翔「ぬらりひょんの花嫁」
  • 酒井ゆかり「引きこもり姫と毒舌騎士様」
  • たきどん「うちの黒魔導士がかわいすぎる!」
  • 月永遠子「シンデレラの義理姉に転生したけどふたりの王子に溺愛されています」

20132004

2013

  • 花とゆめコミックスが新デザインに
    花とゆめコミックスの新デザイン告知ビジュアル。

    1975年の創刊ラインナップから2013年まで、花とゆめコミックスのデザインは上部に赤・白・青のトリコロールカラーラインと赤字の作品タイトル、その下の四角い枠の中にイラストという形式で統一されていた。小さくなったものの、トリコロールラインは新デザインでも健在。イラストと作品ロゴが全面にあしらわれている。

2012

  • 花ゆめonline配信開始
  • 鈴木ジュリエッタ「神様はじめました」TVアニメ化

2009

  • 花とゆめ創刊35周年
  • 高屋奈月「フルーツバスケット」舞台化(スタジオライフ)

2008

  • 南マキ「S・A」TVアニメ化
  • 那州雪絵「ここはグリーン・ウッド」TVドラマ化(主演:井澤勇貴)
  • 美内すずえ「ガラスの仮面」音楽劇化(演出:蜷川幸雄)
  • 仲村佳樹「スキップ・ビート!」TVアニメ化

2007

  • 中条比紗也「花ざかりの君たちへ」TVドラマ化

    ドラマのタイトルは「花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス~」。堀北真希が瑞稀役を務め、小栗旬、生田斗真、水嶋ヒロ、山本裕典、岡田将生らが出演した。2011年には「花ざかりの君たちへ~イケメン☆パラダイス~2011」として前田敦子主演によるリメイク版も登場。このほか台湾、韓国でもドラマ化されている。

2006

  • 川原泉「笑う大天使」実写映画化(主演:上野樹里)

2005

  • 美内すずえ「ガラスの仮面」TVアニメ化(テレビ東京系)

2004

  • 花とゆめ創刊30周年
    花とゆめ2004年11号

    30周年の表紙を飾ったのは「フルーツバスケット」。2001年には大地丙太郎監督によりTVアニメ化された。同作は“もっとも売れている少女マンガ”として2008年のギネスブックに認定。スタッフ・キャストを一新した新作アニメも2019年に放送をスタートし、原作の全編がアニメ化された。

  • 由貴香織里「夜型愛人専門店-ブラッドハウンド-」TVドラマ化(出演:小向美奈子、松田悟志、佐野史郎)
  • 樋口橘「学園アリス」TVアニメ化
主な作品
音久無「黒伯爵は星を愛でる」
音久無「黒伯爵は星を愛でる」(連載開始:2013年)

つらいことがあっても笑顔を絶やさずにいた花売りの少女・エスター。ある日、エスターのもとに爽やかな伯爵が現れる。「あなたは今日から私の花嫁です」とエスターを屋敷に連れ帰った彼は、いきなり黒い性格を出して……。半吸血鬼の少女と、吸血鬼ハンターである伯爵のラブストーリーが展開された。

福山リョウコ「覆面系ノイズ」
福山リョウコ「覆面系ノイズ」(連載開始:2013年)

歌が大好きな少女ニノは、幼なじみで初恋の相手であるモモと、作曲が得意な少年ユズ、それぞれと幼い頃に離れ離れになってしまう。2人と交わした約束を胸に、また会えると信じて歌い続けてきたニノ。音楽に青春をかける3人が高校生になったとき、片思いだらけの物語は動き出す。

椎名橙「それでも世界は美しい」
椎名橙「それでも世界は美しい」(連載開始:2012年 ※2009~2011年に読み切りとして3回登場)

雨を降らせる能力を持つ雨の公国の第4公女・ニケは、嫌々ながらも国のため晴れの大国の太陽王・リヴィウス一世に嫁ぐことに。即位して3年で世界を征服したリヴィウスは、なんとまだ子供で……。

惣司ろう「忘却の首と姫」
惣司ろう「忘却の首と姫」(連載開始:2012年)

小国のお姫様リリアが嫁いだのは、強い魔力を持ち誰もが恐れる“首なし王”。文字通り首がない王様と、彼にまっすぐな思いを向ける15歳のリリアのファンタジーが展開された。2014年に惣司ろうが胃がんで死去したため、本作は未完のまま終了した。

草凪みずほ「暁のヨナ」
草凪みずほ「暁のヨナ」(連載開始:2009年)

高華王国の王女・ヨナは、16歳の誕生日に思いもよらない過酷な運命に直面する。城を追われたヨナが、幼なじみで護衛のハクや伝説の四龍たちとともに運命に立ち向かう大河ファンタジー。2024年現在も連載中。

草凪みずほコメント

花とゆめ50周年おめでとうございます!「ここはグリーン・ウッド」「ぼくの地球を守って」「ガラスの仮面」等、心掻き乱される大好きな作品に出会わせてくれたのが花とゆめです。私がデビューしたのは2003年。何度か作品が打ち切りになっても見捨てず使って下さり、2009年スタートの「暁のヨナ」に至っては人気出なかったらどう収拾つけるんだというような大風呂敷広げた大河ファンタジーものを思い切って自由に描かせて下さり、打ち切らずに根気強く見守って下さった事、感謝しかないです。今年で50周年。花ゆめの歴史の一部に関われて本当に幸せです。これからもずっと歴史が続きますように。

こうち楓「LOVE SO LIFE」
こうち楓「LOVE SO LIFE」(連載開始:2009年 ※2008~2009年に読み切りとして登場)

児童福祉施設で生活する女子高生・詩春を主人公としたハートフルストーリー。保育士を目指す詩春は、訳あってアナウンサーの男性のもとに預けられている双子のベビーシッターをすることになり……。最終回から2年後を描いた続編「LIFE SO HAPPY」も2016年から2021年まで連載された。

鈴木ジュリエッタ「神様はじめました」
鈴木ジュリエッタ「神様はじめました」(連載開始:2008年)

父親の借金のせいで、住む家を失った桃園奈々生。ある日奈々生は土地神・ミカゲから神の印と神社を譲られ、ひょんなことから“神様”となる。神社にはミカゲに仕える狐の妖怪・巴衛が住んでおり、奈々生は彼と生活をすることになるが……。

鈴木ジュリエッタコメント

漫画の中でチロロという猫を描いた同じ号に二人の先生がチロとロロというペットを描いてて編集さんにすごいシンクロですねって言われた楽しい思い出があります。絵柄もジャンルもバラエティに富んだ雑誌でいつもワクワクしていました。懐かしい口絵の銀剥がしもワクワク削りました。立体物の付録も多くて毎号楽しかったです。

この時代はほかにこんな作品も!

  • 高屋奈月「リーゼロッテと魔女の森」
  • 日高万里「天使1/2方程式」
  • 日高万里「V・B・ローズ」
  • 平間要「ぽちゃまに」
  • モリエサトシ「星空のカラス」
  • 椿いづみ「俺様ティーチャー」
  • ミユキ蜜蜂「なまいきざかり。」

20031994

2003

  • 佐々木倫子「動物のお医者さん」TVドラマ化(主演:吉沢悠)

2001

  • 高屋奈月「フルーツバスケット」TVアニメ化(テレビ東京系)
  • 三原順「Sons」舞台化(スタジオライフ)

    スタジオライフは男優が女性役も演じるという手法を取る演劇集団。マンガを原作とした舞台の上演も数多く行なっており、三原作品は「Sons」のほか2017年に「はみだしっ子」もスタジオライフにより初舞台化された。

2000

  • 松下容子「闇の末裔」TVアニメ化

1999

  • 花とゆめ創刊25周年
    花とゆめ1999年11号

    1990年代後半には、「花ざかりの君たちへ」「紅茶王子」「世界でいちばん大嫌い」「フルーツバスケット」など2000年代まで続くヒット作品が続々と生まれた。

1997

  • 美内すずえ「ガラスの仮面」TVドラマ化(主演:安達祐実)

    北島マヤ役を安達祐実、速水真澄役を田辺誠一、月影千草役を野際陽子が演じ、1998年にはドラマ版のPart2が放送された。

1996

  • 羅川真里茂「赤ちゃんと僕」TVアニメ化

1994

  • 花とゆめ創刊20周年
    花とゆめ1994年11号

    表紙は1991年にスタートした羅川真里茂「赤ちゃんと僕」。1993年の通巻500号に続いて創刊20周年号でも記念号の表紙を連続で飾っており、その人気の高さがうかがえる。母を亡くした小学5年生の兄が、2歳の弟の世話をしながら奮闘するというホームコメディを主軸に、いじめや家庭問題も丁寧に描き、当時の花ゆめの読者層を拡大。また羅川は、エイズ問題や同性愛への偏見に直面するゲイをシリアスに描いた「ニューヨーク・ニューヨーク」を1995年にスタートさせ、花ゆめの表現の幅を広げた。

  • 白泉社文庫創刊
主な作品
樋口橘「学園アリス」
樋口橘「学園アリス」(連載開始:2002年)

舞台は、天賦の才能である特殊能力「アリス」を持つ者のみが通えるアリス学園。“無効化のアリス”を持つ主人公の蜜柑、“発明のアリス”を持つ親友の蛍、“炎のアリス”を持つ棗、“動物フェロモンのアリス”を持つ流架を中心に織りなされるスクールコメディだ。どんな困難にもめげない主人公の蜜柑は、やがて学園の闇に立ち向かっていく。

樋口橘コメント

私の花とゆめ歴は「動物のお医者さん」「ぼく地球」川原泉先生作品などの掲載時からなんですが、姉の持ってた「スケバン刑事」や「ガラスの仮面」「パタリロ!」などそれ以前の漫画も同時に読んでたので、心は生まれる前からの花ゆめ読者です。そんな生まれる前からの友達が今年で50周年、その足跡の一部に拙作も混ざってること、これ以上なく誉れであります。おめでとうございます。連載時の思い出といえば、「学園アリス」が終わった時「少年漫画の打ち切り作みたいな終わり方だ」「これは打ち切りか?」とネットでざわつかれたんですが、私は少年漫画は名作といわれるものを単行本で読む派で、雑誌連載を追っかけたことがなく、打ち切り終わり方パターン的なものを知らずスクスクと育ち、純粋に「こういう終わり方にしたい」と思ってあの最終回になったわけでして……打ち切りじゃないですからぁ!

仲村佳樹「スキップ・ビート!」
仲村佳樹「スキップ・ビート!」(連載開始:2002年)

オシャレひとつせず、日々バイトに精を出していた少女・キョーコは、幼なじみの人気歌手・不破尚に捨てられたことから、復讐を誓い芸能界を目指す。次第に演劇の面白さに目覚めていくキョーコは、人気・実力ともに芸能界トップクラスの俳優・敦賀蓮らとともに成長していく。2024年現在も花とゆめで連載中。

高尾滋「てるてる×少年」
高尾滋「てるてる×少年」(連載開始:2001年)

信州の旧家の息女・御城紫信は、6歳のときに親許を離れ、遠縁の中学教師・幸田正吾の家で暮らす中学2年生。そんな紫信のクラスへ、気弱な幼なじみの奥才蔵が転校してくる。彼は幼い頃に交わした“紫信を守る”という約束を果たしにやってきた忍者だった。

絵夢羅「Wジュリエット」
絵夢羅「Wジュリエット」(連載開始:1999年)

1997年に花とゆめステップ増刊に掲載されて人気を博し、その後花ゆめ本誌で連載開始したラブコメディ。男勝りで演劇に青春をかける女子高生・三浦糸は、ある日演劇部に入部した美人転入生・天野真琴と意気投合するが……。2024年現在、続編「WジュリエットII」が、別冊花とゆめを経てLINEマンガで連載中。

高屋奈月「フルーツバスケット」
高屋奈月「フルーツバスケット」(連載開始:1998年)

父母を亡くし、テントで暮らしていた女子高生の本田透は、ひょんなことから学園の王子様的存在の草摩由希、由希を敵視する草摩夾らと一緒に住むことに。しかし、草摩家は何百年も前からある呪いに縛られている一族で……。透たちの次世代を描く「フルーツバスケット another」が、花LaLa onlineとマンガParkにて2015年から2020年まで発表された。

高屋奈月コメント

花とゆめ50周年おめでとうございます。50周年の歴史に微力ながらも関わる事ができていたのなら嬉しいなぁ……と思います。はるか昔、花とゆめの雑誌を初めて手に取って、投稿し始めて、なんとかデビューして、あとはひたすら描いて描いて描いて……まだ漫画を描けている自分も幸いです。改めまして……花ゆめ50周年おめでとう~!

日高万里「世界でいちばん大嫌い」
日高万里「世界でいちばん大嫌い」(連載開始:1997年)

万葉(かずは)、千鶴、百華、十波、一久、零の6人きょうだいを描く秋吉家シリーズの1つ。高校2年生の長女・万葉は、オネエ言葉の美容師・杉本真紀に執着されて迷惑していたが……。万葉の親友・扇子と美容師・本庄徹のカップルも人気が高く、2人のラブコメディ「お気に召すまま?」も単行本化された。

日高万里コメント

花とゆめ50周年おめでとうございます。子供の頃から大好きな作家さんのコミックスを買っていた雑誌に投稿してその雑誌に自分の作品が載る様になり、病気や手の故障で休載期間があったにも関わらず今度はアプリで自分の体調に合ったペースで今も続けさせていただけて読者様にも読んでいただける状況に「花とゆめ」には感謝してもしきれないです。ありがとうございます。

山田南平「紅茶王子」
山田南平「紅茶王子」(連載開始:1996年)

奈子(たいこ)、そめこ、美佳(はるか)はお茶会同好会の部員。ある日、月夜の下で開いたお茶会の最中に、紅茶の中から2人の小さな王子様が出現する。彼らはアールグレイとアッサムの“紅茶王子”だと名乗るが……。奈子たちも登場する続編シリーズ「桜の花の紅茶王子」も全13巻で刊行された。

山田南平コメント

花とゆめ50周年おめでとうございます。ずっとお世話になり続けているので、こうしてお祝いを言えるのがとても嬉しいです。私の代表作の「紅茶王子」は90年代に連載をスタートしたのですが、90年代後半にお隣の国の韓国でそれまで禁止されていた日本文化の開放が起きて、その流れで「ソウル国際漫画フェスティバル(SiCAF)」に招待されたことが思い出深いです。台湾のイベントに招待してもらったりもして、日本の漫画がどんどん国際的になっていく現場に立ち会ったことで時代の変化をすごく感じていました。当時はほぼアジア圏だけでしたが現在は欧米やそれ以外の国でも日本の漫画やアニメは人気になっていますよね。これからも自分の仕事に誇りを持って、少女漫画業界の端っこで末永く漫画を描いていきたいです。

中条比紗也「花ざかりの君たちへ」
中条比紗也「花ざかりの君たちへ」(連載開始:1996年)

憧れのハイジャンパー・佐野に会うため、アメリカから性別を偽って佐野の通う私立の男子高校・桜咲学園に転入してきた少女・瑞稀。寮の同室になった佐野、関西弁の元気者・中津、寮長の難波、ゲイの保健医・梅田らとともに、瑞稀はドキドキの男子寮生活をエンジョイする。

松下容子「闇の末裔」
松下容子「闇の末裔」(連載開始:1996年)

死者を裁く機関、十王庁。その“閻魔庁召喚課”に勤務する死神の都筑(つづき)と密(ひそか)が、次々に起こる事件に立ち向かう。物語は2024年現在も完結しておらず、2017年には前巻から7年半ぶりとなる新刊13巻が発売された。

仲村佳樹「東京クレイジーパラダイス」
仲村佳樹「東京クレイジーパラダイス」(連載開始:1996年)

舞台は2020年、暴力の渦巻く犯罪都市と化した東京。警察官の親をヤクザの抗争の巻き添えで失った中学生・司は、同じ14歳で、関東一の極道組織九竜組の3代目組長を務める竜二にボディガードとして拾われる。警官の子とヤクザの子として反発しあっていた2人は、数々の事件を通じて絆を深めていく。

由貴香織里「天使禁猟区」
由貴香織里「天使禁猟区」(連載開始:1994年)

実の妹・紗羅への許されざる愛に悩み苦しむ高校生・無道刹那を主人公にしたダークファンタジー。刹那は紗羅を取り戻すため、物質界(アッシャー)、星幽界(ヘイディーズ)、地獄(ジャハンナ)、至高天(シコウテン)などを旅し、戦いを繰り広げる。2022年には花ゆめAiにて新シリーズ「天使禁猟区 -東京クロノス-」が開幕した。

由貴香織里コメント

花とゆめ50周年、本当におめでとうございます!思えばいとこのお姉さんから「ガラスの仮面」という神漫画を借りてしまったのが運のつきで、それまでほんわか恋愛物しか読んだことがなかった幼い私の新しい世界を開かせていただきました。「パタリロ!」や「紅い牙 ブルー・ソネット」、「スケバン刑事」、本当に少女漫画?と疑う程ハードでダークでユーモアある世界観達は唯一無二で夢中になって読んだものです。そんな私の夢が花とゆめでのデビュー……思えばこんなとこまで来てしまいましたがこれからも年齢が許す限り他とはなんか違う花とゆめを見ていきたいと思います。

この時代はほかにこんな作品も!

  • サカモトミク「ナデシコクラブ」
  • 高尾滋「ディア マイン」
  • 福山リョウコ「悩殺ジャンキー」
  • 望月花梨「スイッチ」
  • 喜多尚江「ピアノの恋人」
  • 高屋奈月「翼を持つ者」
  • 冴凪亮「よろず屋東海道本舗」
  • 藤丞めぐる「緋桜白拍子」
  • 武藤啓「ネバギバ!」
  • 望月ぱすた「宇宙の果てからこんにちは」
  • 由貴香織里「伯爵カイン」シリーズ
  • 羅川真里茂「しゃにむにGO」

19931984

1993

  • 花とゆめが通巻500号を達成

1990

  • 和田慎二「ピグマリオ」TVアニメ化

1989

  • 花とゆめ創刊15周年
    花とゆめ1989年11号

    1986年にスタートした「ぼくの地球を守って」が当時の前世ブームの先がけとなり、日渡早紀が単行本で「(ぼく地球は)フィクションです」と宣言する事態に。

1988

  • 美内すずえ「ガラスの仮面」舞台化(主演:大竹しのぶ、演出:坂東玉三郎)

1985

  • 和田慎二「スケバン刑事」TVドラマ化(主演:斉藤由貴)

    大ヒットを受け、ドラマの続編が次々と登場。同じく1985年に南野陽子主演でドラマ第2弾、翌1986年に浅香唯主演でドラマ第3弾が放送され、実写映画化も果たした。また2006年にも松浦亜弥主演で「スケバン刑事 コードネーム=麻宮サキ」が公開された。

1984

  • 花とゆめ創刊10周年
  • 美内すずえ「ガラスの仮面」TVアニメ化(日本テレビ系)
主な作品
羅川真里茂「赤ちゃんと僕」
羅川真里茂「赤ちゃんと僕」(連載開始:1991年)

榎木家の母親は交通事故で死んでしまい、今は父親と小学生の拓也、そして2歳の赤ちゃん・実の3人家族。わがままいっぱいの実は泣いてばかりで……。幼い弟の世話に奮闘する拓也を軸に、友達との交流や家庭問題を描いたホームコメディ。

羅川真里茂コメント

「花とゆめ」50周年おめでとうございます!「花とゆめ」は昔から少女漫画の中で少し変わった作品を受け入れてくれる雑誌でした。「赤僕」執筆時代は世の中全てが24時間戦えますか状態だったので、常に机にしがみついていました。そんな中、編集さんとの距離はとても近くてよく食べたり飲んだりしていました。悩みや愚痴もよく聞かせていました。意欲的な作品が出続けている雑誌なので、これからも頑張って欲しいと思います。

山内直実・氷室冴子「なんて素敵にジャパネスク」
山内直実・氷室冴子「なんて素敵にジャパネスク」(連載開始:1988年)

氷室冴子の大ヒット少女小説を山内直実がコミカライズ。田舎でのびのび育った型破りな貴族の姫君・瑠璃は初恋の少年・吉野君を忘れられず、16歳になっても結婚しないまま。年下の幼なじみ・高彬(たかあきら)と婚約したものの、都で起きた騒動が原因となり結婚は延期に。自分で事件を解決しようと立ち上がる。続編「人妻編」が2004年から2011年まで別冊花とゆめで連載された。

山内直実コメント

「花とゆめ」創刊50周年おめでとうございます。50年前、創刊号の豪華な作家陣のラインナップに、心躍らせて読んだことを覚えています。まさかその雑誌に自分が描くことになろうとは。「花とゆめ」では氷室冴子さんの小説を原作としたコミカライズで連載をいただきました。特に「なんて素敵にジャパネスク」は多くの方に読んでもらえた作品です。当時は締め切りに追われる毎日でしたが、今も原作の小説とともに「好きです」と言ってくださる読者さまには感謝しかありません。創刊から50年、その間に雑誌のカラーも作家さんも変化してきましたが、今の「花とゆめ」も読者の方から「好きです」と言われる続ける雑誌でありますよう、エールを送ります。

佐々木倫子「動物のお医者さん」
佐々木倫子「動物のお医者さん」(連載開始:1987年)

ハムテルこと公輝の運命は、H大学のおかしな教授に「キミは将来 獣医になる!」と宣言され、般若顔のシベリアンハスキーを押し付けられたときに決まった。ハムテルの親友・二階堂、漆原教授ら個性的な人間に加え、ハスキーのチョビ、猫のミケといった超個性的な動物もたくさん登場するドクトルコメディ。

川原泉「笑う大天使(ミカエル)」
川原泉「笑う大天使(ミカエル)」(連載開始:1987年)

史上最強の名門お嬢様学校・聖ミカエル学園に学ぶ史緒、和音、柚子はそれぞれにネコをかぶり、お互いの本性を知らぬまま生活していた。しかしある日、史緒が学校の雑木林でアジの開きを食べているところを2人に見られ、それをきっかけに交流を深めていく。

川原泉コメント

50年前のあの日、中学生の川原は茶の間に寝っ転がって新聞を読んでいた。「ん?」いつもと違う紙面のレイアウトに若干の違和感を覚えた川原は、改めてじっくりと紙面を見直した。そんでちょっと驚いた。白泉社という聞いたことも無い出版社の大きなカラーの一面広告だった。「新しい少女漫画が創刊されるのか~」そんで雑誌名を確認して爆笑した。「花とゆめって……」物凄く斬新だけどお洒落じゃないネーミング。「謎のインパクトはあるよね」ここに創刊号から今日まで1号も欠かさず読んでいる忠実な読者が爆誕したのだった。後にその雑誌で漫画家としてデビューするなんて想像もしなかった。人生って不思議。そんで「笑う大天使」の連載が始まったのですが、貧乏で小市民の川原が裕福で名門のお嬢様方の漫画を描く時、多少の違和感が……。しかし丁度あの頃、世間はバブルの真っ最中で多少の違和感などバブルに埋もれて誤魔化して、漫画は何とか完結できました。有り難いことです。ありがとうバブル経済、おめでとう「花とゆめ」50周年!

日渡早紀「ぼくの地球を守って」
日渡早紀「ぼくの地球を守って」(連載開始:1986年)

亜梨子(ありす)は植物と交信する能力を持つ高校生。ある日、隣家のイタズラ小学生・輪を誤ってマンションのベランダから転落させてしまう。奇跡的に回復した輪は、前世である紫苑の記憶とサーチェス・パワーに覚醒し……。現在は本作の第3章「ぼくは地球と歌う」がメロディ(白泉社)で連載中。2023年には朗読、音楽、映像で構成されたライブ公演「ぼくの地球を守って LIVE ~BRIDGE of LIGHT~」が上演されたり、イラストが「都市緑化月間」の啓発ポスターに採用されたりと、近年もトピックに事欠かない作品だ。

日渡早紀コメント

㊗️白泉社50周年おめでとうございます。
'80年代の《花とゆめ》は男性作家も女性作家も共に居られ、作品ジャンルも実におおらかで自由感満載で、少女漫画雑誌なのか少年漫画雑誌なのか不明な感じが斬新だったと思います。「ぼく地球」は男性読者さんが比較的多い傾向があるのも、そのお陰だろうなぁ~と感じてもおります。当時「実は日渡も男なのではないか」と何故か分かりませんが噂されていた事もとても良き思い出です。けどやはり、男性読者さまが《花とゆめ》という画期的タイトルの雑誌を書店で実際に手に取るとなりますと、大変に勇気の要る、その……【勇者にも等しい行為】であったろうなぁと思い至りますと…ちょっとホロリとします。

那州雪絵「ここはグリーン・ウッド」
那州雪絵「ここはグリーン・ウッド」(連載開始:1986年)

初恋の女性が兄と結婚してしまったため、家に身の置きどころがなくなった高校生・蓮川一也は、“変人の巣窟”と噂される緑林寮、通称グリーン・ウッドに入寮するハメに。そこで一也を待ち受けていたのは、寮長の池田光流、美しい長髪の如月瞬、生徒会長・手塚忍など、一筋縄ではいかない面々だった。

この時代はほかにこんな作品も!

  • 立花晶「サディスティック・19」
  • 藤崎真緒「瞳・元気」
  • 山口美由紀「V-K☆カンパニー」
  • 日渡早紀「記憶鮮明」シリーズ

19831974

1982

  • 魔夜峰央「パタリロ!」TVアニメ化
    「パタリロ!」100巻を記念した「パタリロ!100Project」ロゴ。

    花とゆめ初のTVアニメ化作品は「パタリロ!」。パタリロ役は2019年3月に死去した白石冬美が担当。1983年には、劇場アニメ「パタリロ! スターダスト計画」が公開された。なお「パタリロ!」は2016年に加藤諒主演により2.5次元舞台化、2018年に単行本100巻到達、2019年に加藤諒主演による実写映画公開と、いまだに元気なご長寿マンガだ。

1976

  • 花とゆめとLaLa共催の新人マンガ賞「アテナ大賞」設立

1975

  • 花とゆめ(HC)コミックス創刊

    HCコミックス第1号は山岸凉子「アラベスク 第II部」、第2号はこやのかずこ「食べなきゃソン!!」。値段は各320円。

  • 月2回刊化

1974

  • 花とゆめ創刊
    花とゆめ創刊号

    表紙を飾ったのは、1968年に別冊マーガレット(集英社)でデビューしたこやのかずこ。こやのは花とゆめ創刊号で「食べなきゃソン!!」を連載開始。表紙も創刊号から1975年6号まで連続で担当した。

主な作品
酒井美羽「ミミと州青のラブコメディ」シリーズ
酒井美羽「ミミと州青のラブコメディ」シリーズ(連載開始:1978年)

ミミこと青山美美と、12歳年上の日本画家・塚田州青の歳の差カップルを描くシリーズ。17歳のミミと州青が出会う「あの娘におせっかい」に始まり、「もういちど愛して!」で2人は結婚。7巻にわたる長期作品「ミルクタイムにささやいて」ではミミが育児に奮闘し、「初体験ボーイ源之助!!!」では13歳になった息子の源之助の姿が描かれた。

酒井美羽コメント

お祝い
50周年おめでとうございます。「花とゆめ」が創刊した頃は学生でした。キラキラした誌名に胸がときめいた事を思い出します。まさかそこでデビューできるなんて、その時は想像もつかなかったです。今でもそうやって憧れる後輩達がいるのだろうなと思うと嬉しいです。「ミミと州青」シリーズは、読切から始まって最終的には連載まで行った有難い作品でとても愛着があります。少女漫画なのに結婚出産子育てという展開を伸び伸び描かせてもらって楽しかったです。今振り返っても、よくやらせてくれたなーと編集部の懐の広さに驚いてます。覚えて下さってる読者も多い幸せな作品です。

野間美由紀「パズルゲーム☆はいすくーる」
野間美由紀「パズルゲーム☆はいすくーる」(連載開始:1983年)

葉蔓高校ミステリ研の名コンビ・香月と大地が、明解な推理と度胸のよさで、学園内のあらゆる難事件を解決していく。「パズルゲーム☆トレジャー」「パズルゲーム☆サクシード」など、2020年に野間が死去するまで新シリーズも続々生み出された。

河惣益巳「ツーリング・エクスプレス」
河惣益巳「ツーリング・エクスプレス」(連載開始:1981年)

ICPOパリ本部の刑事シャルルが知り合った謎の男・ディーンの正体は、超一流の殺し屋。彼の周りに起こる数々の事件に不本意ながらも巻き込まれるうちに、シャルルはディーンに惹かれていく。現在は花丸漫画にて新シリーズ「ツーリング・エクスプレス~ブラン編~」が連載中。

魔夜峰央「パタリロ!」
魔夜峰央「パタリロ!」(連載開始:1978年)

マリネラ王国の国王・パタリロが巻き起こす騒動を描くドタバタギャグ。イギリスの諜報機関MI6の少佐にして美少年キラーのバンコラン、その愛人マライヒら個性的なキャラクターも多数登場する。現在はマンガParkで連載中。

和田慎二「スケバン刑事」
和田慎二「スケバン刑事」(連載開始:1975年)

スケバンの麻宮サキは、父を殺した母の死刑執行停止を条件に学生刑事となる。私立探偵の神恭一郎たちとともに、学校という警察の入り込みにくい組織で次々と起こる事件に挑んでいく。

美内すずえ「ガラスの仮面」
美内すずえ「ガラスの仮面」(連載開始:1975年)

“千の仮面を持つ少女”と呼ばれる少女・北島マヤが主人公。往年の大女優・月影千草と出会ったことにより演技の才能を開花させ、大都芸能の社長・速水真澄、演劇界のサラブレッド・姫川亜弓らとともに演劇史に名を残す名作「紅天女」をめぐる争いに巻き込まれる。

美内すずえコメント

花とゆめ創刊50周年、おめでとうございます。75年に「ガラスの仮面」の連載が始まりましたが、演劇を題材に描くことが決まって、わくわくしながら取り掛かったのを昨日のことのように覚えています。数年で終わるつもりでしたが、始まってみれば作中劇を取り入れることに一苦労。漫画のなかで使うのは一部でも、ストーリーや設定を考えて台本もすべて書いていたので、通常の倍ほどの時間がかかりました。当時を振り返ると、徹夜はあたりまえで締め切りとの戦いの毎日でしたが、それでもやっぱり漫画を描くのが楽しかった!完結までもうひと踏ん張り、頑張らなければ!!

三原順「はみだしっ子」
三原順「はみだしっ子」(連載開始:1974年)

いつのまにか寄り添い、旅をするようになったグレアム、アンジー、マックス、サーニン。個性のまったく違う4人の少年たちの、放浪と成長が描かれている。

山岸凉子「アラベスク 第II部」
山岸凉子「アラベスク 第II部」(連載開始:1974年)

りぼん(集英社)で人気を博したバレエマンガが、花とゆめにて「第II部」として登場。1970年代のソビエト連邦を舞台に、長身のバレリーナ・ノンナとその師匠・ミロノフの厳しい愛が描かれた。

この時代はほかにこんな作品も!

  • 柴田昌弘「当麻宗三郎」シリーズ
  • 星野架名「緑野原学園」シリーズ
  • 愛田真夕美「マリオネット」
  • 和田慎二「ピグマリオ」
  • 山岸凉子「妖精王」
  • 神坂智子「パンと懐剣」
  • こやのかずこ「食べなきゃソン!!」

※年表と連載開始年の記載に一部間違いがありました。お詫びして訂正いたします。

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はなゆめ子

2024年4月25日更新