ミュージカル作品賞 ノミネーション
ここでは、6月13日(日本時間)に発表される第75回トニー賞のミュージカル部門作品賞にノミネートされた作品を紹介。
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「ガール・フロム・ザ・ノース・カントリー」
2017年にイギリス・ロンドンのオールド・ヴィック劇場で初演された作品。2020年にオンブロードウェイで幕を開け、劇場閉鎖時期を経て、カムバックした。劇中では20曲以上のボブ・ディランの楽曲に乗せて、1930年代のアメリカ・ミネソタ州ダルースにあるゲストハウスでの人々の姿がノスタルジックに描かれる。脚本・演出はコナー・マクファーソン。
©Girl from the North Country Matthew Murphy for Girl from the North Country
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「MJ」
“キング・オブ・ポップ”ことマイケル・ジャクソンの半生を紡ぐジュークボックスミュージカル。幼少期や兄弟とのケンカの日々、大人になり自身の創作と厳しく向き合う様子までが、「Beat It」「Billie Jean」といった珠玉のナンバーで彩られる。脚本は人間ドラマに定評のある「Ruined」「Sweat」のピュリツァー賞作家リン・ノッテージ。
©MJ The Musical Matthew Murphy for MJ
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「ミスター・サタデー・ナイト」
1992年に公開された同名映画をもとにしたミュージカル版。テレビの黎明期に活躍し、ショービジネスの世界に身を投じたコメディアン、バディ・ヤングとその家族の物語が展開する。スクリーンでバディを演じたビリー・クリスタル、兄スタンを演じたデヴィッド・ペイマーが、それぞれの役で出演。ジェイソン・ロバート・ブラウンが楽曲を手がけた。
©Mr. Saturday Night Matthew Murphy for Mr. Saturday Night
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「パラダイス・スクエア」
南北戦争が激化する中、1863年にアメリカで起きたニューヨーク徴兵暴動を軸にしたミュージカル。当時の暴動を背景に、人種や移民間の衝突と、それによって引き裂かれた恋人たちや家族の葛藤が紡がれる。ジョアキーナ・カラカンゴとチリナ・ケネディが、交流を深めるアフリカ系アメリカ人のネリー、アイルランド系移民のアニーに扮する。
©Paradise Square Kevin Berne for Paradise Square
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「SIX」
2017年にイギリス・エジンバラで初演されたミュージカル。オンブロードウェイでは劇場閉鎖時期を経て、昨年10月に開幕した。世継ぎを残すため、6人の妻たちと結婚、離婚し、処刑を繰り返した暴君のヘンリー八世。そんな彼への恨みつらみを、妻たちがガールズグループのライブのように歌い上げる。パワフルなパフォーマンスが見どころ。
©SIX: The Musical Joan Marcus for SIX
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「ア・ストレンジ・ループ」
マイケル・R・ジャクソンが脚本・作詞・作曲を担い、2019年にオフブロードウェイで初演、2020年のピュリツァー賞に輝いたミュージカル。黒人で性的マイノリティの劇作家であるアッシャーは、自身の境遇や思いを投影した劇作家を主人公にしたミュージカルを作ろうとして……。今年のトニー賞では最多11部門にノミネートされた作品だ。
©A Strange Loop Marc J. Franklin for A Strange Loop