のぼせないように要注意!中川勝就(OWV)&柾木玲弥が“親子”役演じる、舞台「銭湯来人」 (2/2)

中川、クールな柾木に憧れの眼差し

──お二人は、今日が初対面だそうですね。作中では、来人がツッコミ、若かりし頃の湯隆がボケのような、軽妙なセリフのかけ合いが多く登場しますが、このインタビューが始まる前に行った撮影で、ニコニコと人懐っこく話を盛り上げる中川さんと、クールな表情でボソッと面白いことをおっしゃる柾木さんの姿を見て、「息が合いそうだな」と思いました。

中川 まだ会ったばっかりですが、柾木さんは、まさにクールなイメージですね! 僕もこういうふうに育ちたかった……(羨望の眼差しで柾木を見る)。

中川勝就(OWV)

中川勝就(OWV)

柾木 いや、僕は全然クールじゃないよ(笑)、人見知りなだけ。(中川の顔をじっと見て)……見た目から若そうだなと思っているのですが、おいくつですか?

中川 27歳です。そこまで若くないですよ(笑)。

柾木 あ、そうなんですね。もっと年が離れてるかと思っていましたが、同世代でほっとしました。

中川 ただ、僕は舞台の稽古自体も初めてなので、どうなっていくか自分でも未知数です……。

柾木 お互いどういう人間なのかは、これから稽古でつかんでいくことになるのかな、と思います。稽古で苦楽を共にすると、自然と仲良くなるから、心配はしていません。

柾木玲弥

柾木玲弥

未来と過去、タイムスリップするなら

──作品にちなんだ質問です。湯隆は35年前の自分と入れ替わってしまいますが、もしお二人が湯隆と同じ状況になるとしたら、過去の自分と未来の自分、どちらと入れ替わりたいですか? 35年前だとお二人はまだ生まれていないので、20年前 / 後に入れ替わる前提でお願いします。

柾木 湯隆と同じ状況……ということは、20年前の自分の身体に、今の僕の意識が入って無双する、とかはNGということですよね(笑)。うーん、絶対過去ですね。だって、未来は待ってたら見られるけど、過去はもう二度と見られないわけですから。未来の場合、最初は全部に感動して、楽しいかもしれないですけど、半年ぐらいで飽きそう。あと単純に、未来だと何が起こるかわからなくて、怖いじゃないですか。過去だったら、すでに知っているので不安もない。

中川 うーん、これムズいですね(笑)。僕も過去にしようかな……。

柾木 過去がいいと思うな。あ! 良いことを思いついた。過去だったら、例えば天災が起きる日が、予めわかるじゃないですか。僕たち預言者になれますよ!

中川 (笑)。

柾木 あと、未来に行って「あなたはあと10年で死にます」みたいなことを言われたら、もう最悪ですよ。

左から中川勝就(OWV)、柾木玲弥。

左から中川勝就(OWV)、柾木玲弥。

中川 でも、もし未来に行って、現代にまた戻ってこられるとしたら、その死も回避できる可能性があるってことですよね!

柾木 確かに。

中川 じゃあ、“確実に元の時代に戻ってこられる”っていう条件付きだったら、僕は未来派かも。「未来、こんな感じだったよ!」って戻ってきたときに、みんなに自慢もできそうだし!

──今、「なるほど」というお顔で中川さんのお話を聞かれていましたが、柾木さんの心境は変わりましたか?

柾木 (キッパリと)僕は、絶対過去。

中川 変わらなかった(笑)。

ゆくゆくは「銭湯来人」というお湯のリピーターに

──最後に、「銭湯来人」をご覧になる方々に向けたメッセージをお願いします。コロナ禍もあり、もしかすると舞台を観ること自体久しぶりだったり、初めての方もいらっしゃるかもしれません。お二人は、この作品を通して、お客さんにどのような気持ちになってほしいですか。

柾木 「銭湯来人」はテンポが良くて、コミカルな話。舞台を見慣れている方も、初めて観る方も、「楽しかったな」と明るい気持ちで帰っていただけるのではないかと思っています。

中川 そうですね。皆さんをのぼせ上がらせるような舞台にできるよう、そしてゆくゆくは「銭湯来人」というお湯のリピーターになってもらえるよう(笑)、僕たちは一丸となって作品を作っていければと思います。お客様には、観劇中、うっかりのぼせないように気をつけてほしいですね(笑)。

左から中川勝就(OWV)、柾木玲弥。

左から中川勝就(OWV)、柾木玲弥。

プロフィール

中川勝就(ナカガワカツナリ)

1997年、兵庫県生まれ。2019年に行われたオーディション番組「PRODUCE 101 JAPAN」に出演した元練習生4名で結成されたボーイズグループ・OWVのメンバー。ドラマ出演に、「永遠の昨日」「ブルーバースデー」「恋するシナリオ」ほか。

柾木玲弥(マサキレイヤ)

1995年、北海道生まれ。2009年、第22回ジュノン・スーパーボーイ・コンテストで審査員特別賞を受賞。2011年に「ミュージカル『テニスの王子様』」壇太一役で初舞台。テレビ・映画の出演作多数。近年の舞台出演作に「パンドラの鐘」「恐るべき子供たち」「インヘリタンス-継承-」ほか。