「ミュージカル『黒執事』-Tango on the Campania-」 PR

「ミュージカル『黒執事』-Tango on the Campania-」古川雄大|3作目にして掴んだセバスチャンとしてのあり方

今年10周年を迎える、枢やな原作の「ミュージカル『黒執事』」。同シリーズより、2017年12月から18年2月にかけて上演された最新作「-Tango on the Campania-」のBlu-ray / DVDが6月27日にリリースされる。

新たに児玉明子を演出に迎えた本作では、原作の「豪華客船編」をもとにしたエピソードが展開。15年上演の「-地に燃えるリコリス2015-」からセバスチャン・ミカエリス役を務めてきた古川雄大が、3作目にして掴んだものとは? セバスを演じるうえでのこだわりや、2度目の共演となるシエル・ファントムハイヴ役の内川蓮生との関係性の変化について話を聞いた。

取材・文 / 坂本恵 撮影 / 佐藤類
ヘアメイク / サトウアツキ​​ スタイリスト / 森田晃嘉

児玉明子さんは華やかに、画で作っていくタイプ

──これまで古川さんが主演を務めてきた「地に燃えるリコリス2015(以下リコリス)」「~NOAH'S ARK CIRCUS~(以下サーカス編)」は毛利亘宏さんが演出をされていましたが、今作「-Tango on the Campania-(以下豪華客船編)」は児玉明子さんが手がけています。まずはお二方、それぞれの印象をお伺いできればと。

毛利さんはすごく温厚で優しい方です。まず役者の演出プランを聞いてくださり、それを踏まえたうえで、それぞれのよさを引き出していただきました。一方、宝塚からキャリアをスタートさせ、最近では2.5次元舞台も手がけられている児玉さんからは、華やかな世界を画で作られる印象を受けましたね。

──画で作る。

「ミュージカル『黒執事』-Tango on the Campania-」より。©2017 枢やな/ミュージカル黒執事プロジェクト

視覚的な効果を演出に取り入れていらっしゃるなと。児玉さんの頭の中にあるイメージをもとに、役者がどう動きたいかというのをディスカッションしながら作っていきました。前回の「サーカス編」では、それぞれのキャラクターから人間らしい部分が浮き彫りになっていき、それをセバスが見下すという、「黒執事」の根底にある部分を毛利さんがグッと引き出してくださって。今回の「豪華客船編」は“お祭”と言いますか、キャラクターも前回以上に豊富に登場しますし、いろいろな秘密も明らかになっていくという、沸点がたくさんある作品になりました。こういった華やかでダイナミックな演出によって、児玉さんならではの世界観が体現できたと思います。

──シエル・ファントムハイヴとセバスチャン・ミカエリスの過去が明らかになるシネマティックレコードのシーンは、スクリーンが効果的に使われていてとても見応えがありました。

あっと驚く仕掛けに、どんどん惹きこまれていきますよね。

──一方でラストの、海上で大量のビザールドールをセバスが掃討するシーンは、意外にもアナログな演出方法だったので驚きました。1月にオンエアされた「情熱大陸」(参照:2.5次元ミュージカルの仕掛け人・松田誠が「情熱大陸」に、「真剣乱舞祭」舞台裏も)でも稽古場風景が放送されていましたが。

古川雄大

あのシーンも、ものすごく稽古の時間が必要で、アンサンブルの皆さんががんばって何回も検証しながらやってくださったんです。僕はというと、最後に戦うだけなんですけど……(笑)。現場では、アンサンブルの方々が3階建てのセットを半分以上のシーンで動かしているんです。言ったら、その道のプロじゃない人が限られた期間の練習でやるという。前回の「サーカス編」でもセット移動はありましたけど、そのときはレールがあってその上を回すというものだったのに対し、今回はさらに難易度が高い作業だったので、正直厳しいだろうなと思っていました。でも本番ではノーミスでトラブルも一切なく。皆さん、すごいなと。

──アンサンブルによるビザールドールのダンスも、とても印象的でした。振付は過去シリーズからずっとELEVENPLAYが担当されていますね。

はい。社交ダンスふうからジャズっぽいものまで、KOHMENさんが全部1人で振りを付けてくださいました。

厳しくするところは厳しくして、関係をぐっと深めた

ミュージカル『黒執事』-Tango on the Campania-」より、内川蓮生扮するシエル・ファントムハイヴ。©2017 枢やな/ミュージカル黒執事プロジェクト

──シエル役の内川蓮生さんとは「サーカス編」に続き2回目の共演となります。「今回は関係性を変えて稽古に臨んだ」とBlu-ray / DVDのメイキングでもおっしゃっていましたが、その真意をお聞かせください。

前回は「かわいい、かわいい」って言いながらも、気になったところは指摘していたんですが、今回はお母さん的な立ち位置で稽古に臨みました。でもやっぱりかわいいので、つい甘やかしてしまいそうになりながらも、言いたいことをお互い言い合える仲になりたいなと思い、厳しくするところは厳しくして関係をぐっと深めた感じはありましたね。

──「ミュージカル『黒執事』」シリーズはこれまで、シエルを役と同世代の13、4歳くらいの俳優さんが演じられています。古川さんはこれまで福崎那由他さん、内川さん、2人のシエルと共演されていますが、お二人にはどんな印象をお持ちですか?

那由他は「リコリス」再演のとき、1度同じ作品を経験していたので、どっしりと構えている印象がありました。蓮生は「サーカス編」で新しく入ってきましたが、常に仕事を楽しんでやっている子で、しかもこの年齢では考えられないくらいプロ意識が高く、仕事に対する根本的な姿勢や思いを教わりましたね。蓮生は、本当に誰とでもコミュニケーションが取れるんです。僕も座長としていろいろな人とコミュニケーションを取らなきゃなと思っていたんですけど、普段あまり人と関わりを持たない人間なので(笑)、蓮生を見て勉強しようと思いました。

──内川さんは今回の「豪華客船編」で2回目の出演となりましたが、成長したなと思うところはありましたか?

古川雄大

すべてにおいて成長を感じました。彼は常に僕を立ててくれて一切反抗はしないんですけど、僕が気になった部分を指摘したときに、「あ、今納得いってないな」と感じる瞬間がありましたね(笑)。そういうときは指摘してもやらないんですが、同時に対等の立場でしっかりお芝居できているのかなとも感じてうれしかったです。

──シエルという役に対してのアプローチは、2人で違いはありましたか?

蓮生はとにかく原作をとても大切にしていました。細かいところまで全部表現しようとしていましたし。那由他も、もしかしたら初演はそうしていたのかもしれないですけど、再演のときは初演のシエルをベースに作っておいて、舞台上では原作に囚われずに動いていたのかなというふうに感じました。

「ミュージカル『黒執事』-Tango on the Campania-」
2018年6月27日発売 / アニプレックス
「ミュージカル『黒執事』-Tango on the Campania-」

完全生産限定版 [Blu-ray+DVD]
8640円 / ANZX-10091~2

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本編ディスク(BD/DVD)

2018年2月12日に行われた福岡大千秋楽公演の模様を収録。

特典映像ディスク(DVD)

メイキング映像、アバーライン&ハンクスの事件簿「カンパニア号見聞録」を収録。

アニメイト限定版特典映像ディスク(DVD)

日替わり映像集 ほかを収録。

特典内容

<完全生産限定版特典>
三方背ケース、デジジャケット仕様、特製ブックレット

<アニメイト限定版特典>
枢やな描き下ろしメッセージポストカード

公演情報

原作:枢やな(掲載 月刊「Gファンタジー」スクウェア・エニックス刊)
脚本:Two hats Ltd.
演出:児玉明子

キャスト

セバスチャン・ミカエリス:古川雄大
シエル・ファントムハイヴ:内川蓮生

グレル・サトクリフ:植原卓也
ロナルド・ノックス:味方良介
スネーク:原嶋元久

エリザベス・ミッドフォード:岡崎百々子
フレッド・アバーライン:髙木俊
シャープ・ハンクス:寺山武志

エドワード・ミッドフォード:内海啓貴
フランシス・ミッドフォード:秋園美緒
アレクシス・ミッドフォード:那須幸蔵

リアン・ストーカー:河合龍之介
葬儀屋:和泉宗兵
ドルイット子爵:佐々木喜英
ほか

古川雄大(フルカワユウタ)
1987年長野県出身。2007年、テレビドラマ「風魔の小次郎」霧風役でデビューし、「ミュージカル『テニスの王子様』」不二周助役で人気を博す。その後、ミュージカル「エリザベート」、ミュージカル「1789 -バスティーユの恋人たち-」、ミュージカル「ロミオ&ジュリエット」、ミュージカル「レディ・ベス」など話題作に多数出演。また歌手としても活動しており、15年には「Love me」をリリースした。現在上演中のミュージカル「モーツァルト!」では、主人公・ヴォルフガング・モーツァルト役を山崎育三郎とWキャストで演じる。