カントクへの感謝を込めて! 染谷俊之・新正俊・吉高志音・輝馬のエーステルーキーズが初めて挑む「MANKAI STAGE『A3!』~Four Seasons LIVE 2024~」4人が思いを重ねた花束も

秋組 泉田莇役 吉高志音インタビュー

吉高志音は、メイクアップアーティストになる夢を追って入団した、秋組ルーキーズの泉田莇を演じる。吉高は自身の成長を莇に重ね、このライブ公演で「アツいものを届けたい」と意気込む。

吉高志音

莇としての2年間の思い出が脳裏に浮かぶ、みんなで「ABLOOM」を歌いたい

前回の「Four Seasons LIVE 2020」の映像を観て、4組がそろう迫力に圧倒されました。本公演で2組そろっただけでもエネルギーの強さを感じていたのに、4組のパワーはこれほどか!と。また、4組が一堂に会すると、それぞれの色が明確に出るので、初見でもエーステの世界を楽しんでいただけると思います。

秋組に泉田莇役として参加するとき、一番意識していたのが“認めてもらうこと”でした。藤田玲くん演じる古市左京は、莇と幼少期を共にした人物なので、まずは玲くんに良いお芝居をぶつけたいと。でも、公演を重ねるうち、秋組のメンバーは多くを語らないけど、心の中にアツい思いを持っていて、“お互いに刺激し合っている”とわかったんです。そんな秋組に新メンバーとして入るからには、秋組の色がより濃くなるようにしなければと思いました。莇は秋組で一番年下ですが、誰よりも大人な視点でメンバーを俯瞰しています。(摂津)万里と(兵頭)十座がバチバチする側で、左京とぶつかり合う相手として存在できることが、今は楽しいです。

吉高志音

第二回ミックス公演「駆け巡る」では、初めて高遠丞役の北園涼さんとご一緒します。北園さんは役者としてもアツい方で、ずっと芝居を続けてこられて、“演劇バカ”と揶揄される丞を演じるのに相応しい方。そんな北園さん、皆木綴役の前川優希さん、伏見臣役の(稲垣)成弥くんで作品を作ったときに、一つの色として混ざり合うのか、それぞれの色が際立つのか、仕上がりが楽しみです。

舞台では、“お客さんと一緒に作る”という作業が大切ですが、ライブ公演ではお互い楽しむことが一番。推しのキャラクターの細かい動きや、ほかのキャラクターとの意外な関係性が見えると愛情が増しますし、次々と楽曲が歌われることで、キャラクターの解釈が深まったり、解像度が上がったりするはず。僕は、ベストアルバム「MANKAI STAGE『A3!』MANKAI Selection Vol.2」にも収録されている表題曲「ABLOOM」を歌うのが楽しみです。心が温かくなるようなメロディで、莇としての2年間の思い出が脳裏に浮かぶような歌詞もあって、グッときます。今回のライブ公演で披露する意味があるなと感じるナンバーです。

昨年のエーステ秋組単独公演(「ACT2! AUTUMN 2023」)から、僕自身、さまざまな舞台作品を経験し、表現のバリエーションも少しずつ増えてきました。今回、それをどう莇に生かせるかを課題にしようと思っています。上っ面で楽しませるようなパフォーマンスではなく、その時間と空間を心から楽しんでもらえるように、アツいものを届けられたら。普段はカッコつけている莇だけど、楽しくなって声を荒げてしまったりしても良いんじゃないかな(笑)。中学生らしい莇の姿をお見せできればと思います。

ルーキーズが思いを重ねて花束に

吉高が選んだ泉田莇のモチーフフラワー、アザミはなんと7本! 目いっぱいの7つの“アツい”メッセージをそれぞれに贈った。

吉高志音
  1. 1. 監督へ

    まずは感謝の気持ちを。莇を受け入れてくれて、温かい家族のような場所を作ってくれてありがとう。

  2. 2. 松崎史也(演出)さんへ

    莇にとって初めての秋組単独公演で「マイポートレイト」という楽曲を一緒に作れたことが、本当に幸せでした。史也さんの演出から伝わる演劇への愛、役者それぞれに対する愛が大きくて、役者として強い武器を持たせてくれる。一緒に演劇を作ることができてうれしいです。

  3. 3. 亀田真二郎(脚本)さんへ

    亀さんは、僕の成長を一番身近に見てくれている1人。演劇を教えてくださった恩人です。ずっと見守っていてくれてありがとうございます。

  4. 4. 水江建太(摂津万里役)くんへ

    莇が主演、万里が準主演の秋組公演で、たくさんサポートしていただきました。僕は建太くんに負けたくない気持ちで、必死に食らいつこうとしていたんですが、建太くんの背中は大きかった(笑)。そんな僕の葛藤も感じたうえで、すべてを受け止めてくれた人。建太くんがリーダーとして率いる素敵な秋組にいさせてもらい、感謝しかありません!

  5. 5. 今泉りえ(歌唱指導)さんへ

    エーステで劇団員の歌を見てくれる、お母さん的存在。歌のクオリティを追い求め、芝居中の歌唱を一緒に作り上げてくれる作業は、俳優としてとても楽しいです。これからもたくさん教えてください!

  6. 6. 赤澤遼太郎(七尾太一役)くんへ

    仕事からプライベートまで、一番仲良くさせていただいていて、何でも相談に乗ってくれる。友達が多くないタイプなので、深くつながれる遼太郎くんの存在は、僕の心の支えになっています。遼太郎くんは僕にとって先輩ですが、ライバルとして負けないように、互いに高め合い、共に闘っていけたら。こんな生意気な後輩を受け入れてくれて、ありがとうございます!

  7. 7. エーステへ

    エーステと関わった2年で本当にいろいろな変化がありました。人との出会いがあり、見える景色が色鮮やかになりました。役者の物語を役者の僕が演じ、役を生きることに大きなやりがいを感じています。すごく幸せな空間、時間、思い出をくれてありがとう。これからも僕はエーステでたくさんの時間を重ねていきたいです。

冬組 ガイ役 輝馬インタビュー

感情の起伏が極端に少なく、登場時は“アンドロイド”を自称していた冬組ルーキーズのガイ。ガイ役を演じる輝馬は、24人の劇団員が集まるこのライブ公演を「真っさらな状態で楽しみたい」と明かす。

輝馬

“一色に染まらないステージ”をたっぷりと味わって

ライブ公演では、これまで本公演でガイとして関わったことがないメンバーと、ガイとして、台本上や曲中でどう交わっていけるかが楽しみです。舞台上でまだ描かれてない関係性が、どうにじみ出るのかなと。実は4年前の「Four Seasons LIVE 2020」の資料映像をあえて観ないようにしています(笑)。僕自身が楽しむことを前提に真っさらな状態で臨み、台本を読んで感じること、曲をいただいて心に浮かぶ風景、舞台装置を観て想像すること、それらを一つずつ味わいたいと思っているので。僕が冒険心を持ってライブ公演に臨めるのは、好きな人ばかりがいるカンパニーだから。安心して、良い意味で甘えられる環境です。

劇団員24人が全員そろって歌う経験は初めてなので、楽しみですね。冬組だけの公演や、ほかの組の公演でサポートメンバーとして出させていただくときは、圧倒的に人数が少ないんです。24人いれば声の雰囲気も、厚みもたくさん作れるはず。エーステには4つの組があって、冬組はしっとりした曲、夏組は明るくてポップで元気な曲、春組は春らしいホワッと爽やかで気持ちが良い曲、秋組は力強さで押し通すエネルギーがある曲が多いんです。各組の色に似合った曲がたくさんあることが、エーステの魅力。原作の「A3!」の曲を歌うこともありますが、そちらもすごく好きです。

輝馬

ミックス公演では「陰陽の宵」で、古市左京役の藤田玲くん、雪白東役の上田堪大くん、シトロン役の古谷大和くんとご一緒します。玲くんとはガイ役として板の上で一緒に芝居をしていないので、どうなるのか未知数ですね。僕は玲くんのお芝居が大好きですし、先輩の玲くんに頼らせていただこうかなと思います。シトロニア(シトロン)役の大和はいつもすごく気を遣ってくれます。頭も良くて、お芝居もすごく魅力的。雪白は同じ冬組なので、これまでに何度もお芝居をしています。堪大くんは個人的にも仲が良く、1人の人間として信頼しています。良い芝居が一緒にできるのではないかなと思っています。

今回のライブ公演は全組、全劇団員が集まるステージになります。良い意味で、ほかの組との比較ができる公演です。こっちはピンク、こっちは黄色、こっちはオレンジ、こっちは水色というふうに、個性も色とりどりで、組によって曲調も違うので、見応えがあるライブになるんじゃないかな。春組が歌ったあとに夏組が歌ったりすると、本公演では味わえないような濃厚な空間が生まれるのではないかなと思っています。“一色に染まらないステージ”をたっぷりと味わっていただきたいです。箱推し、組推し、監督それぞれの目的で楽しんでいただけたら。声も出せるようになったことですし、黄色い声援を届けてもらえたら、僕らもうれしいです(笑)。

ルーキーズが思いを重ねて花束に

ガイのモチーフフラワー、ラナンキュラスを1本選んだ輝馬。シンプルでストレートなメッセージは、多くを語らないガイらしさにも通じる。

輝馬
  1. 1. 監督へ

    監督がいてくれるからこそ、エーステの劇団員たちはお芝居ができます。役者・輝馬としてはお客さんがいてくれるからお芝居ができます。いてくれてありがとう。

左から染谷俊之、新正俊、吉高志音、輝馬。
左から染谷俊之、新正俊、吉高志音、輝馬。

プロフィール

染谷俊之(ソメヤトシユキ)

1987年生まれ。主な出演作に「舞台『刀剣乱舞』」シリーズ、「剣豪将軍義輝」シリーズ、「あいつが上手で下手が僕で」シリーズ、「MANKAI STAGE『A3!』」シリーズの卯木千景役など。そのほか、映画「恋するふたり」、映画「ゲネプロ★7」、映画「パラダイス/半島」、テレビドラマ「FAKEMOTION -たったひとつの願い-」(NTV)、テレビドラマ「REAL⇔FAKE」シリーズ(MBS / TBS)、テレビドラマ「美しい彼」(MBS)などに出演。2024年には、舞台「メイジ・ザ・キャッツアイ」、舞台「川越ボーイズ・シング」、テレビドラマと舞台作品が連動した企画「Solliev0」に出演。9・10月には「TRUMPシリーズ」の最新作「舞台『マリオネットホテル』」でダリ・デリコ役を務めるほか、11・12月に「舞台『あいつが上手で下手が僕で』-人生芸夢篇-」が控える。

新正俊(シンマサトシ)

1999年、大阪府生まれ。俳優。ブルーシャトルプロデュース公演に多く出演し、「舞台『魔法使いの約束』第1章」で2.5次元舞台に初参加。これまでの舞台出演作に「音楽劇プラネタリウムのふたご」、One on One の「back-to-back」「face-to-face」「side-by-side」、WBB「ウエスタンモード」、「舞台『魔法使いの約束』」シリーズの真木晶(賢者)役、「MANKAI STAGE『A3!』」シリーズの兵頭九門役など。2024年は「舞台『ブロードキャスト』」、「舞台『文豪とアルケミスト 旗手達ノ協奏(デュエット)』」、「音楽劇『瀧廉太郎の友人、と知人とその他の諸々』」に出演。また、9月29日まで「ミュージカル『七色いんこ』」に出演するほか、11・12月には「ブルーシャトルプロデュース『松陰狂詩曲(ラプソディ)』」が控える。

吉高志音(ヨシタカシオン)

1999年、東京都生まれ。6歳まで中国・上海で育ち、日本語のほか中国語(北京・上海)・英語の歌唱が可能。2018年、アイドルステージ舞台「アンプラネット-Back to the Past!-」で俳優デビュー。近年の舞台出演作に「MANKAI STAGE『A3!』」シリーズの泉田莇役、ミュージカル「フィーダシュタント」、舞台「吸血鬼すぐ死ぬ」など。2024年にはミュージカル「伝説のリトルバスケットボール団」本公演、「Experimental Theater『結合男子』」、「ミュージカル『GIRLFRIEND』」、「ミュージカル『陰陽師』~海国の章~」に出演。9月16日までミュージカル「RUN TO YOU」に出演中。12月から2025年1月にかけて「ミュージカル『next to normal』」が控えるほか、同年1月よりスタートするテレビアニメ「どうせ、恋してしまうんだ。」柏木深役の声を務める。

輝馬(テルマ)

1989年、島根県生まれ。2011年に「ミュージカル『テニスの王子様』」の乾貞治役で俳優デビュー。主な出演舞台に「舞台『弱虫ペダル』」シリーズの古賀公貴役、「ミュージカル『新テニスの王子様』」シリーズ、「ミュージカル『薄桜鬼』」シリーズの山南敬助役、「舞台『文豪ストレイドッグス』」シリーズの国木田独歩役、「MANKAI STAGE『A3!』」シリーズのガイ役など。2024年は、「明治モダン歌劇『恋花幕明録~前日譚~』」、Homecoming Party「START」、「Butlers' 歌劇『悪魔執事と黒い猫』~薔薇薫る舞踏会編~」、「ミュージカル『青春-AOHARU-鉄道』6~ハッピーレール大作戦~」、東映ムビ×ステの映画・舞台「邪魚隊 / ジャッコタイ」に出演。