日本シリーズ第2戦と同日開催、笑いの殿堂で2戦目

MCは野球大好き芸人の山田スタジアム。折しも同じ時間帯に巨人対楽天の日本シリーズが行われているということで、「随時情報は入れてまいります」と観客に約束した。そして自主的に野球選手モノマネを披露。細かい描写を取り入れたオマリーの流し打ちで大阪のお笑いファンを喜ばせた。今回前説として登場したゼロ番手はアキナ。名前を出しただけで歓声が上がる人気ぶりに、山田は「本日なんと、アキナでございます！」を2回繰り返した。登場したアキナ山名はその沸き上がりとは正反対の暗いテンションで、「こんなこと言うのもなんなんやけど」と秋山に相談。ストレートかつシンプルな笑いで会場をしっかり温めた。

賞レース優勝者が続々の高レベルぶり

第1ブロックは5upよしもとで人気のコマンダンテから。2人は見た目そのままの安田の軽いボケで漫才をスタートさせた。「バチバチエレキテる」（フジテレビ）で活躍したカーニバルはゆきえの妄想が暴走。東京から参戦したトンファーは漫才コントでりゅーじの軽快な動きと山西のユニークなフェイスを存分に見せつけた。ウーマンラッシュアワーはすっかり“ゲス”でおなじみの村本が中川パラダイスを陥れて自分の好感度を上げる作戦。余裕の足取りで舞台に登場した東京ダイナマイト松田は、奇想天外なボケの連続でハチミツ二郎を振り回した。

第2ブロック冒頭、勢いよく元気に舞台に姿を現した和牛・川西に誰も違和感を感じなかったにも関わらず、水田だけは納得がいかない表情。続くキングコング梶原は、ウーマンラッシュアワーがウケたことに悔しさを露わにした。「平成25年度 NHK新人演芸大賞」演芸部門で優勝したばかりの学天即は見事なネタ運びでその実力を十分に発揮。アインシュタイン稲田のインパクトには会場がザワついたものの、稲田が“明るいブス”キャラとわかるとすぐに笑いに変わる。新たな賞レースのタイトルを狙うNON STYLEは、石田が圧倒的なボケ数で勝負した。

ベテラン勢も負けてない後半戦

後半1組目の銀シャリは、鰻の思いがけない勢いに押された橋本が、動揺しながらも“うまいこと”でしっかりフォロー。かまいたち濱家は山内の勘違いを軌道修正するのにてんやわんやだった。なすなかにし中西のベテラン感は大阪の空気に見事にマッチ。千鳥・大悟が見せた雰囲気たっぷりの独特のこだわりは観客を大いに笑わせた。2人とも既婚者のモンスターエンジンは今後の心配をしながらも西森の心の声が露わに。

1戦目で2位という好成績を収めたスパナペンチは、熱い永田理論が炸裂。今年2013年最初の賞レース「第34回 ABC お笑いグランプリ」優勝のジャルジャルは、「THE MANZAI」で2013年を締めくくるべく、得意の展開を畳みかけた。チーモンチョーチュウは菊地の子供の頃の話で始まったものの、白井の相槌にザワついた会場に「地声なんです」と説明。かつて大阪のアイドル的存在だった2丁拳銃のネタでは、修士のフレーズ感満載のツッコミが観客にしっかりハマっていた。最後はテンダラーの漫才でビシッと締め。2人が得意なダンスも取り入れたネタに観客も大喜びだった。

審査結果を待つ間にネタ合戦

審査結果を待つ間は、芸人たちが自主的にネタを披露することに。先陣を切った村本は中川を相手に「楽屋のモニターで同期のライバルのネタを見る芸人」のモノマネをするも、中川の動きの悪さに激ギレ。嫌味をふんだんに織り交ぜてキレる村本の姿に会場は爆笑だったが、もう1度正しくやって見せたところまったくウケず。思わず村本が観客に発した「笑えやブス！」という暴言で再び爆笑が起こっていた。これに勇気を得たのか、濱家ができたばかりのモノマネをするも撃沈。コマンダンテは「ショートコントやります」と言い出し、山田から「ここで!?」とビックリされてしまった。

山内は「ネタではなく報告がある」と流れを変え、女性楽屋をノックし「はい」という返事があったためドアを開けたところ、パンツ一丁のゆきえがいたというエピソードを披露。ゆきえが「大丈夫です」と言うと、山内は「こっちが大丈夫じゃない」とうなだれていた。続けて稲田も、常々先輩たちから言われていた「お前のおでこ何色やねん？」という疑問を、あるアプリで確かめたことを報告。それによると体調が悪いときは「銀ねずみ」、体調がいいときは「利休ねずみ」とのことだった。

結果発表では、2位となった千鳥のノブが「ものすごい緊張した！」と、やっと安堵。「大悟は誰よりも早く会場に入ってたんですよ」と明かすと、大悟は「体を温めるために小走りしてるのを、チラッとかまいたちに見られた」と恥ずかしそうに告白した。1位のウーマンは、中川がほかの芸人に向けてピースをするチョケぶり。これに村本が「俺のキャラをやるな！」と怒り、挽回の一発ギャグもスベったため、「この相方で1位ってすごくないですか？」と自分の苦労と努力をしっかりアピールした。