ナタリー PowerPush -日清食品 THE MANZAI 2013 特集

2013年12月15日(日) 19:00 ~ 21:39 決勝大会 フジテレビ系列にて生放送

総合監修・藪木健太郎(フジテレビ)インタビュー

 
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どうすれば「フジテレビの漫才の大会」たり得るのか

総合監修・藪木健太郎(フジテレビ)

「THE MANZAI」は、「M-1グランプリ」が終わったタイミングでできた大会です。M-1が作ってきた漫才の賞レースと、80年代の「THE MANZAI」のテイスト、2つを背負っている。どうすれば「フジテレビの漫才の大会」たり得るのかと考えています。常々考えているのは「減点方式の大会にはしたくない」ということ。ネタが始まったら芸人さんは自ずと緊張するし、真剣なのは重々わかっています。演出された緊張感の中でネタを披露してもらう……というのは、僕らのやるべきことではないな、と。

ネタで失敗してマイナスになっても、プラスにして取り返せるのがお笑いのいいところ。その空気を作ったのは、第1回のHi-Hiだと思っています。漫才の途中で一瞬だけ間が空いたとき、上田くんが岩崎くんに「お前の18年間放り込んで来い!」って言いましたよね。あれが象徴的でした。何があってもフリにできる。僕はこういうのがやりたかったんだな、と。

みんながひと通りウケた中で、振り返ってみたらこの人が一番面白かった、という結果が自然に出る大会にしたい。スタジオの楽しさが視聴者のみなさんに伝わるとうれしいし、今後もそうしたいですね。

優勝するべくして優勝したハマカーン

今年も予選2回戦からほぼ見ているのですが、去年からパワーアップした人、ガラリとネタを変えてきた人、新勢力の3つにタイプがわかれます。お客さんは敏感で、去年と一緒だと思うと笑わない。これまで決勝に出た人たちはネタが知られているから、上乗せしたり、ブラッシュアップして突き進んでますよ。

去年はハマカーンが優勝しましたが、それまでの漫才と自分たちの役割を変えてきたのは劇的でした。2人が素のキャラクターに戻って、一気に解き放たれた気がしましたね。漫才は、“人(にん)が乗ってる”と説得力がある。その人が生きた言葉でツッコみ、生きた言葉でボケて、ハマッたときに輝き出す。ハマカーンは「ゲスの極み」などの武器を活かしながら、人間的に無理をしないネタに変えてきた。優勝するべくして優勝したと思っています。

キャッチコピーで「日本で一番面白い漫才師を決める大会」って言っていますが、少し説明が足りないんですよ。本当は「日本でその年の12月に4分間の漫才をしたら一番面白い漫才師」なんです。競技漫才と言われる理由はそこで、ルールがある中で一番面白かった人がチャンピオン。芸歴制限のない大会ですから若手の登龍門という考えはまったくなく、ハマカーンやパンクブーブーにもいつでも出てもらいたいですね。

「本戦サーキット」の意義

総合監修・藪木健太郎(フジテレビ)

「決勝までの3カ月でネタを詰めましょうよ」というのが本戦サーキットに込めたメッセージです。2回の合計得点で決勝進出できるかどうかが決まる。一発勝負じゃなくて2回にわかれているのは、決勝で優勝するためには2ネタ必要だから。しかも、どちらともウケるネタじゃないといけません。

決勝のネタ順を決める「組み合わせ挑戦会」も、本戦サーキットの順位にのっとって行われます。また決勝で引き分けになったケースでも、本戦サーキットで上位だったほうが勝つ。「予選」や「準決勝」と言わずに「本戦」と言ってるのも、実はここから本戦が始まってるよ、という僕らの認識があるためです。

日程は芸人さんに希望を聞いて組んでいます。東京勢が大阪の会場に行ったり、その逆もあったり、駆け引きもここから始まってますよ。今年から順位を発表するのは2位まで。誰が決勝に上がるのか、少し予想をしづらいように変えました。

今年の1戦目は、例年だと優勝候補がいたけど、今年はみんな避けたのかな。新勢力が発見しやすいですし、番狂わせが生まれる可能性があります。2戦目は激戦で、2位に入るのも大変。有力候補が沈む可能性があります。3戦目は東京の有力者が相当出てくる。4戦目は京都で、僕の感触として京都では東京の人も分け隔てなくウケます。5戦目までの全会場に20組ずつ出場して、3番目くらいにウケてないと決勝には残れないし、優勝するならトップでウケてないといけない。決して手を抜くことができない、狭き門ですよね。

認定漫才師、今年の展望

注目株は、新しいところで相席スタートとゆにばーす。今年いい経験するとハネてくると思います。ひょっとして来るんじゃないかと思うのが、インディアンス。パワーがあります。三四郎は歯車が合えばいいなと思ってます。和牛は、大阪ではイチウケだったかも知れません。スパナペンチやコマンダンテ、風藤松原みたいな“低体温”のネタも面白い。その雰囲気に巻き込めたら強いですね。

チーモンチョーチュウは去年12位でワイルドカードに残れず悔しい思いをしました。流れ星は予選の段階で得意なギャグを生かしたネタに変えてきてる。ジャルジャルは去年のサーキット、1ついいネタを作っています。2ネタ揃えられればな、と。モンスターエンジンのネタはビックリしますね。囲碁将棋もいいネタ作る。ウーマンラッシュアワーは進化して、形を捨てつつあります。アルコ&ピースは今年どうするんだろう(笑)。ハマカーンと逆で「人」じゃないことをやる。いいコントするんですよ。これがTHE MANZAIの幅ですね。

トレンディエンジェルは漫才の仕方がベテランみたいですね。ちゃんとギアを変えて、お客さんに合わせて大会を戦える。図太いです。エルシャラカーニやエレファントジョンはお客さんのウケ方が分厚くなってきた。スパローズは年々自虐の度合いが増してます。磁石は毎年優勝候補。千鳥もうかうかしていられない。

このメンバーでやれば、自ずと意識は厳しくなってくるんですよ。僕らが緊張感を付け加えなくていい。本戦サーキットは厳しく、決勝はあくまで楽しく。いい場所だけしっかり用意していければな、と思っています。

DVD日清食品 THE MANZAI 2013

フジテレビ系列にて、2013年12月に生放送予定!

MC:ナインティナイン / 高島彩
佐野瑞樹 三田友梨佳(フジテレビアナウンサー)

最高顧問:ビートたけし

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総合監修・藪木健太郎(フジテレビ)

大会立ち上げの第1回「THE MANZAI 2011」生放送で演出プロデューサーを担当し、2012年より総合監修。本人曰く「THE MANZAIを純粋に楽しんでいる。自由に動きながら、芸人さんのやりやすい場を作るのが仕事」とのこと。「爆笑レッドカーペット」「爆笑レッドシアター」など多数のお笑い番組を手がけている。