ウエストランド井口と作家飯塚が語る「今月のお笑い」

今月のお笑い 44本目 [バックナンバー]

ウエストランド井口と作家飯塚が語る「2026年2月のお笑い」

古希還暦、営業とライブの違い、トンツカタンの解散話、メロいランキング、井口手術

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蓮見が岸田賞獲っても言い続ける「僕のほうがすごい」

飯塚 ダウ90000の「ロマンス」が岸田國士戯曲賞をついに獲った。

井口 だから、「今月のお笑いメンバー」から岸田國士戯曲賞作家が出たってことですね(※)。

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※編集部注:蓮見翔「2022年7月のお笑い」に登場。ダウ90000として「今月のお笑いネタライブ!!~審査員は井口だけ~」に出演してくれたことも。

飯塚 過去2回大賞候補になっていて、蓮見くんが配信とかで「なんで落とすんだ」「見る目がない」と文句を言っていたんですよ。もう「R-1」に怒る井口くんじゃん、思って(笑)。でも、そう言えることがすごい。そんなことを言ったら審査員に嫌われて、二度と選ばれないかもしれないのに、言えるってことはちゃんと自分の作ったものに自信を持ってる。「ロマンス」は興業的にも成功しているだろうから、逆に「大賞に選ばなかったら賞の沽券に関わるぞ」という圧もかけられたと思うし、実際に実力でねじ伏せた。本人も言っているけど、「プレバト!!」(MBS)の川柳や賞レースへの出場は、公演に来てもらうための宣伝だと思って出ているんだよね。そういう活動もしながら、ちゃんと本業のところで結果を出したのはすごい。ますますみんな蓮見くんに何も言えなくなりそうだけど(笑)。

井口 僕は言い続けますけどね。僕のほうがすごいんで!

──ダウ90000全員で「しらバナ」に出演していましたね。

飯塚 蓮見くんがバナナマンを尊敬するあまりすごく緊張している感じが出ていて、逆にほかの人に失礼だろ!とも思った(笑)。

井口 本当ですよ。僕なんか「M-1」チャンピオンなのに全然緊張してねえじゃねえか!

飯塚 「しらバナ」は、後輩に対して「俺たち、面白いからね(笑)」みたいに設楽さんがちょっとオラついている感じを久々に見られるのがいい。

──バナナマンが若手の頃の話をしたり、後輩にアドバイスしたりすること自体があまりないですよね。

飯塚 昔の「いろもん」(日本テレビ、1997年~2002年に放送)みたいな感じですよね。芸事の話をするっていう。トンツカタンが出ていた回も、MCがバナナマン以外の先輩だったら解散話をもうちょっと茶化すと思うけど、どうすればいいか真剣に考えてくれて、独特だなと思いましたね。

Xの「本日のニュース」がよくない

飯塚 radiko特番の太田さんと岡村さん、めちゃくちゃよかった。

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井口 すごい聴き応えありましたよね。やっぱり先人たちから昔の話を聞いていかないと知らないまま、どこにも残らないまま消えちゃうので、ああいう番組はやってほしいです。爆笑さんがいろんな先輩たちから聞くとか、僕らくらいの世代が爆笑さん世代に聞くとか。

飯塚 きっと太田さんも岡村さんも人を蹴落として上に行こうっていうタイプじゃないけど、そうしないと生きていけないようなギスギスした時代だったからそうするしかなかった、でも今振り返るとおかしな時代だったよね、と2人が言っていたのが印象的だった。

井口 戦友感ありましたよね。そこまで交わってなくても。で、最後に申し訳程度にradikoの話をするっていう(笑)。

飯塚 今の芸人さんたちも、きっと時代に取り込まれているんだなと感じましたね。SNSとかもそうですけど、そうさせられている。10年後に今を振り返ったら「あれ、変だったよね」ということの連続なんだろうなと思いました。なんか、1カ月くらい全員SNSやめて、その間にあったテレビの感想とかを答え合わせしたい。誰の意見にも流されない状態で会って、自分の感想を言うっていう。

──それ楽しそうですね!

飯塚 自分の感想を持たないのがよくないなと思って。

井口 軸がないんですよ。これからは自分で考えて行動しなきゃいけないんだから。ともしげさんにも口酸っぱく言っているんですよ。これから未曾有のことが起きるかもしれないんだから、自分で考えて行動できるようにならないと本当に大変なことになりますよって。

──ともしげさんに?

井口 まあ、言ってもしょうがないですけど(笑)。

飯塚 手法とか語られすぎているのか、お笑い養成所の生徒でも「これからは1分ネタのほうが需要ありますか?」とか「コンプラはどれくらい気にしますか?」とか講師に聞く人もいる。でもまずシンプルに、4分の強いネタを作ってからじゃないですか。「売れるための道筋」みたいな、さも本当っぽい成功の秘訣を見すぎると、答えを早く得ようとしてしまうんだろうなと。お笑いだけじゃなく、近道してたどり着きたい。

井口 最近投資ブームというか、みんな投資するのが当たり前になっていますけど、僕は絶対、10年、20年後にとんでもないことになって、老後のお金なくなっちゃったって人が出てきて社会問題になると思ってます。これ間違いない!

──預言者みたいになってますが……。

井口 自分がないから、みんながやっているからという理由に流されて生きていくんですよ。自分を持って、自分で考えて生きてほしい。でもそれができないんだと思います。テレビはオールドメディアだから嘘、ネットは真実、みたいなわけわかんないことになってるじゃないですか。そういうこともあるし、そうじゃないこともあるのに。やばいっすよ。

飯塚 あと、Xのあれがよくないと思うんですよ、右に出るニュースみたいなやつ。

──「本日のニュース」。AIが話題のテーマに沿って関連ポストをまとめる機能ですね。

飯塚 それってパーソナライズされてユーザーごとに別々のものが表示されているだけなのに、「ニュースに載った!」って喜んでいる人がいて。

井口 本当にバカ!

飯塚 あれによって自分が話題の渦中にあるとか、自分の気になっている話題が大きなニュースになってるとか勘違いする。Xにずっと留まらせるためだけの、最悪の仕組み。

井口 だからもう、ダメ!

飯塚 ……なんか、毎回こういう話になってません? お笑い関係なく、世の中に苦言を呈する連載になってきた(笑)。僕と井口くんだと俯瞰で見すぎちゃうから。

井口 お笑いのど真ん中の奴を連れてこないと、どんどんこういうテイストになっていきますよ(笑)。メロい奴連れてこないと。

飯塚 きむらバンドさんとか、小橋さんとか。

井口 浮かれてる人を呼んだほうがいいですよ。

ドライブ今月のお笑い

井口 この前、高校の予餞会に行ったら、今の若い人たちって本当にちゃんとしてるから、ちゃんと歓迎してくれて。僕らが高校生のときってタレントとかが来ても冷笑していたというか、「つまんねえな」とか「だりい」みたいなスタンスの奴がたくさんいたと思うんですけど、もう全然そんな感じじゃなくて。で、相方のことを腐すのとかが全然ウケないんですよ。「いいじゃん、そういう人がいても」っていう世の中になってきているからだと思うんですけど。だから、モグライダーがゼロ笑いで(笑)。終始それやっちゃってるから。イジって笑いを取っている人はもう終わるかもしれないです。こういう場に1、2回立っただけだからまだわかんないですけど、もしかしたら本当にそういう世の中になってきてるかもしれないなって思いました。

飯塚 「イジっていい人」と認識されてないと、笑っていいのかわからないっていうのはあるよね。

──時間はそろそろですが、何か個人的なニュースなどはありますか?

井口 扁桃腺がもともと大きくて、嫌だったんですけど社長が「切れ」みたいな感じだったので、切る手術をするか病院に聞きに行ったら、「そんなことより鼻声が全然治ってないじゃないですか」って言われて、鼻と扁桃腺を同時に手術することになっちゃったんですよ。顔が全然違う人間になっていくかもしれないです。

──でも快適にはなるんじゃないですか?

井口 ただ、有吉さんが副鼻腔炎で鼻の手術をしたら通りがよくなって花粉が入ってきて花粉症になっちゃったらしくて。今、花粉大変じゃないですか。それは嫌だなと思って。あと明日人間ドックにも行くので、そこでもし何か見つかったら手術だらけになりますよ。

──お体気をつけてください。

飯塚 あと井口くん、車買うの?

井口 そうなんですよ。もう「買う」って言ったので、いろいろ言われてもう変えない。いちいち見比べもしない。何と言われたって、気にしない。信念を持って買い物しないと。

──納車はいつですか?

井口 もうすぐですよ。待てないんで。なんか洋服の展示会ってあるじゃないですか。届くのが6カ月後とか、信じられないんですよ。車ですら来週届くやつにしてくれって言ってるくらいなので。

──車が届いたら、「ドライブ今月のお笑い」やりましょう!

飯塚 海辺のほうで。

井口 僕が運転して? そんなのができるようになっていればいいですけど(笑)。

──では楽しみにしています!

ウエストランド井口と飯塚大悟

ウエストランド井口と飯塚大悟 [高画質で見る]

プロフィール

井口浩之(イグチヒロユキ)

1983年5月6日生まれ、岡山県出身。2008年、河本太(コウモトフトシ)とウエストランドを結成。2022年「M-1グランプリ」王者。「ウエストランドのぶちラジ!」をYouTubeなどで配信中。とろサーモン久保田とのレギュラー番組「耳の穴かっぽじって聞け!」(テレビ朝日)は毎週月曜25:58~。テレ朝Podcast「ウエストランド井口と吉住の孤独アジト」は毎週木曜6:00~配信。タイタン所属。

飯塚大悟(イイヅカダイゴ)

1982年4月13日生まれ、新潟県出身。テレビ、ラジオの構成作家。現在の担当番組は「サンドウィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん」「永野&くるまのひっかかりニーチェ」(テレビ朝日)、「水曜日のダウンタウン」「クレイジージャーニー」(TBS)、「ヒルナンデス!」「GoldenSixTONES」(日本テレビ)、「オードリーのオールナイトニッポン」(ニッポン放送)など。大井洋一と出演するポッドキャスト「褒めたいラジオ」(Artistspoken)毎週水曜23:00~配信中。

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