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今月のお笑い 41本目 [バックナンバー]

ウエストランド井口と作家飯塚が語る「2025年10月のお笑い」

どこよりも遅い「キングオブコント」振り返り&井口怒涛の日々

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ウエストランド井口と構成作家・飯塚大悟が毎月のお笑い界の出来事を勝手に振り返る連載「今月のお笑い」。今月は、少し時間が経った「キングオブコント2025」を含めた「お笑いの日」全体のおさらいを中心に、井口が審査員を務めた「NHK新人お笑い大賞」の感想や、「R-1グランプリ」に出場しない理由を語っている。

構成 / 狩野有理 ヘッダーイラスト / 清野とおる

※取材は10月31日に実施。

「お笑いの日」野田クリスタルとキンタロー。の労力

──では「10月のお笑い」は「キングオブコント」から振り返りましょう。

飯塚 「お笑いの日」全体として話しましょうか。「キングオブコント」の前にあった、東西の芸人がシャッフルユニットを組んでネタを披露する「キングオブ東西ネタバトル」がけっこう労力のかかる企画で。

井口 即興じゃなく、作り込んでネタを披露する企画だったんですよね。

飯塚 そう。放送がお昼だったから観てない人もいるかもしれないけど、かまいたち山内さんとアンタッチャブル柴田さんのネタは「M-1」でやれるくらいのクオリティだったし、水田(信二)さんとオズワルド伊藤さんのネタも完成度が高かった。

井口 水田さんが溜め込んでいた、今まで漫才できていなかった思いが爆発している感じでしたよね。

飯塚 和牛のよさも、オズワルドのよさも出ている感じのすごくいいネタで、面白すぎて逆にちょっとウケてなかった(笑)。

井口 すごすぎてお客さんが引いちゃった(笑)。

飯塚 沖縄や北海道と中継を結んで、お客さんが採点してワーッと盛り上がるような企画だったから、お祭りの場でやるにはマジすぎたのかな。

井口 太田さんとさんまさんが漫才するのもお祭り感がありましたよね。

飯塚 オファーを受けるのがすごいよね。2人くらいの大御所だったら断ってもいいのに、ちゃんとネタ作って練習して。

井口 太田さんは本当に緊張して、冒頭噛んでますからね(笑)。あのキャリアの人がちゃんと緊張してる。

飯塚 「27時間テレビ」(フジテレビ)で「さんまさんはネタをやってない」と言われていたけど、そのアンサーにもなっているなと思った。

井口 世間で話題になっていることを太田さんがいろいろ言うじゃないですか。スタジオに渦中の人もいる中、それまで誰も言及せず大人しくしていたけど、太田さんみたいな人が言ってくれると「言っていいんだ!」という空気にもなるし、みんな太田さんの暴れっぷりに呆れながらも笑っちゃうのが「お笑いの日」らしくてよかったですね。

飯塚 やっぱり生放送って、言っちゃいけないことを言うんじゃないか、時間を無視して延々とやり続けちゃうんじゃないか、そういうハラハラさせる人がいたほうが生感が増す。

井口 生放送の太田さんが一番面白いですよね。“なんかやっちゃいそう”な感じが。それがとんでもない失敗に終わる可能性も含めてですけど(笑)。

飯塚 あと、「キングオブミュージックバトル」という芸人とアーティストがコラボして、この日のために練習したダンスや演奏を本気で披露するコーナーがあったんだけど、(マヂカルラブリー)野田クリスタルさんとキンタロー。さんは、「キングオブ東西ネタバトル」から連続で出ていて。コラボネタやった直後にダンスもしてて、「お笑いの日」にかける労力がえげつなかった。事前に練習しないといけない、カロリーの高い企画が2つもあって、面白かったけど大変そうだった。

井口 「お笑いの日」がもっと全体として注目度上がってくるといいですよね。せっかく1日中やるんだから、毎年10月の第何土曜日は「お笑いの日」ってもっと徹底させないと。僕らもそうですけど、芸人はけっこうみんな営業が入っちゃってたんですよ。年単位で決めて、もっと盛り上げてほしいですね。

ウエストランド井口と飯塚大悟

ウエストランド井口と飯塚大悟 [拡大]

非よしもとのネタ調整の難しさ

井口 「キングオブコント」は飯塚さんどうでした?

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飯塚 今年は例年以上に審査員コメントが注目された気がする。後半にいくにつれて点数がだんだん上がっていく展開なら「なぜこのネタがよかったのか」を語ればいいけど、今回はトップバッターの得点が高かったから「なぜ低く付けたのか」を言わなきゃいけなかった。審査員は時間が限られている中、端的にそれを説明しないといけないから難しい。うまく真意が伝わらなかった部分もあると思う。博多大吉さんのポッドキャスト東京03飯塚さんと「キングオブコント」を振り返っていた(※)けど、審査員の苦労が痛いほど伝わった。

※編集部注:東京03飯塚がゲスト出演した「大吉ポッドキャスト」は取材後の11月5日(水)に配信。この感想は後日追記している。

井口 まあでも、僕もロングコートダディの1本目が一番面白かったですね。難しいなと思うのは、ライブに来るお客さんや予選に来るお客さんにウケるのはどんどんコアなネタになってきていて、もちろんそれはそれで正しいのかもしれないですけど、そうなると一般の人にはハマらなくなってくる。僕は最近、あんまりライブも出ていないし人のネタも見てないから、わりと一般のお客さん寄りの感想を持ちましたね。いち視聴者的な目線で見ちゃいました。

飯塚 「キングオブコント」も「M-1」も少し前までは決勝がすべてだったと思う。準決勝のことなんて知らない人もいたし。

井口 予選をやってることすら知られてなかったですからね。「(決勝に)出ればいいじゃん」とか言われてましたから。

飯塚 会場も今ほど大きくなかったから、観に行っている人も少なかった。

井口 配信もなかったですしね。

飯塚 でも近年は準決勝の比重が大きくなっているから、「準決勝ではあんなにウケてたのに」という意見が出るんだと思う。

井口 ジグザグジギー池田さんも(井口、池田、ルシファー吉岡の3人でやっている配信番組)「オトステ」で言ってましたけど、みんな決勝前にいろんなライブに出てネタの調整をするじゃないですか。でも(ライブがたくさんある)よしもと以外だと、観に来るお客さんがほとんど同じだから、いろいろ変えてやると変えたところがウケる。お客さんはそこを初めて見るから。で、「それがいいんだ!」となって、結局全然違うネタになっちゃう。その調整の失敗はありますよね。準決勝から決勝まで1カ月もあるから、もう違うネタになっちゃってる。

飯塚 限られたライブで調整するのは難しいよね。

井口 もっと自分の感覚を信じろよ!と思いますけどね。僕なんか(「M-1グランプリ2022」決勝のネタ)ライブでやらずに優勝したんだから。なんだ調整って! 小賢しい。変えたところばっかりウケるから、変えたところだけが残っちゃって。で、それはライブのお客さんに向けてやってるからどんどんコアな笑いになっていく。

飯塚 お笑い好きの人が好きなお笑いと、大衆にウケるお笑いの差が前より広がってるから、どっちに寄せればいいんだって迷うかもしれないけど、どっちにもウケるネタはあると思う。

井口 そうですよ。どっちにもウケて優勝してるんだから、僕は!

飯塚 そうだね(笑)。ミルクボーイとかも問答無用で全員を笑わせているわけだから。

井口 お笑い好きにはニュアンスでウケるところも一般的にはウケづらいというのもありますよね。かと言ってライブのお客さんが悪いわけではないし。

飯塚 今回それが顕著だったのは、レインボーのコントで、女芸人を「女芸人」と呼ぶ部分。ライブや予選ではすごくウケる部分だと思うけど、本番ではあんまり伝わってなかった。

井口 レインボーがうまいなと思ったのは、ああいう飲み会を回す人がいることが「楽しい」にしたところ。僕からしたら、あんな人いたら嫌ですもん(笑)。レインボーはYouTubeのネタもそうですけど、ちゃんと見る人のツボを押さえているなという気はしました。僕だったら「嫌だよ!」ってツッコミになってましたよ。

飯塚 あとジャンボさんが平場で1個も外さないのがすごかった。絶対ウケるっていう、あの安心感はすごい。あと元祖いちごちゃんのハイパーペロちゃんも平場で活躍してて、そういうのもできることが伝わったと思う。

井口 ネタだけじゃなく、そういうところも見つかるチャンスではありますよね。

凱旋ライブで決勝ネタやって悦に入ってんじゃないよ!

飯塚 青色1号はどうだった?

井口 初めてちゃんとネタ見ました。

飯塚 あれだけカミムラくんと絡んでいるのに、ちゃんとネタ見たことないってすごい(笑)。

井口 だから、知ってる人がコントやってる恥ずかしさ、みたいなのはありましたよ。

飯塚 親戚がネタやってるみたいな(笑)。

井口 最初のところがフリなのか、そこでも笑いを取るのかが中途半端になっちゃって、それがもったいなかったですね。最初でもっとウケて、後半さらにウケるのが理想だと思うんですけど。

飯塚 青色1号のコントをわかっていたほうがウケたのかもしれない。仮屋そうめんくんの憎たらしい後輩ぶりも、キャラクターを知ったうえで見たほうもっとクスクスできたのかも。

井口 いやいや、あんな奴こっちは知りませんから!

飯塚 仮屋くんは「座王」(カンテレ)とかでちゃんと面白い大喜利もできる人で。

井口 意外とそういうのもできるんですよね。

飯塚 だから、(ハナコ)菊田さん的なキャラクターとはちょっと違う。

井口 そうなんですよ。なんなら榎本のほうがなんにもできないんですよ。そもそも、メガネ2人(=仮屋と榎本)が作ってなくてデカい足立区の元ヤンキー(=カミムラ)がネタ作ってるのが変だから!

飯塚 でも青色1号は、後半に向けて盛り上げていくネタの作り方がすごくうまいなと思った。ほかのネタを見ても、もちろん面白いんだけど、お客さんが沸く構造を思いつくのがすごいなと。

井口 「年齢に合ってない」みたいな審査コメントがあったじゃないですか。あれは、一瞬で言わなきゃいけないし、3人だしサラリーマンだし、東京03をどうしても彷彿とさせるから、そのへんの違和感をいろいろ考えて気を使った言い方にした結果、ああいう言葉になっちゃった気がするんですよ。それに対して「芸人はサラリーマンのことをわかってない!」とか言うのは違うんじゃないかなと。

飯塚 どれくらい知られていたかもあると思う。青色1号が決勝3回目、4回目で、実力派だと思って見るのと、新進気鋭の若いトリオがやってきたと思って見て、一発目のネタがああいう感じだと「早い」って思っちゃうのもわかる。意外と全員30代半ばなんだよね

井口 そのパターンはありますよね。最近出てきたと思ったらもう40歳とかよくあるし。だけど知らない人が見たら初登場なんて超若手だと思うし、実年齢なんかしらねえよ!って話ですよ。

飯塚 自分のXのタイムラインには審査コメントに引っかかっている人もいたけど、感じた違和感を短い時間で言葉にしたときに、たまたまそういう言葉選びになってしまっただけで、実際の会社ではこうだ、とかじゃないからね。

井口 そうです。とにかく青色1号が悪いってことですよ。あと、コントの人がやりがちなんですけど、「キングオブコント」のあとのライブで決勝のネタをやるのが本っ当に気持ちが悪いから絶対にやめてほしい! 青色1号がライブで決勝ネタをやっていたという噂がXに流れてきたから、すぐカミムラに連絡して「お前やったんじゃないだろうな?」って問い詰めましたよ。見たくないんだよ、優勝もしてない奴のネタなんか。違うネタやって笑わせろよ!

飯塚 「めざましテレビ」(フジテレビ)じゃないんだから。

井口 そうそう、「めざましテレビ」じゃないんだから。そういうコンセプトのライブだとしても断れ、そんなものは!

飯塚 一応、知らない人向けに説明しておくと、カミムラくんと井口くんはどういう関係なの?

井口 カミムラは、ディズニーシーに行くときに(ストレッチーズ)貫太が連れてきた奴です。「M-1」優勝後に仲良くなった唯一の人間なので、僕に対して緊張しきってるんですよ。チャンピオンの僕しか知らないから。

飯塚 ナメてこない後輩。

井口 極度に緊張してて、(さすらいラビー)中田とかに怒ってます。「何をチャンピオンに気楽にしゃべってるんだよ」って。

飯塚 さすが足立区のヤンキー。

井口 カミムラも言ってましたよ、「自分よりちっちゃい人にビビったの初めてです」って(笑)。僕はほうぼうでカミムラの話をしてましたけど、まさかこんな「キングオブコント」決勝とかに出てくる奴とは思いませんでした。ネタできる奴だったんだ!っていう。そういう意味ではよかったですね。僕がトークで名前を出すのに、なんにもなってないよりは一応決勝行ったことあるほうがわかってもらえるので。

──凱旋ネタは嫌ですか? 飯塚さん。

飯塚 好きにしたらいいと思うけど、井口くんみたいな人もいると思います。

──優勝していたらいいんですか?

井口 100歩譲って、優勝してたらまだいいですよ。本当は優勝ネタすらやってほしくないですけど。僕は違うのやります、絶対に。笑わせたほうがいいんだから。決勝と同じネタをやるのは悦に入った感じがしますね。この間の「行列の先頭」でも青色1号が決勝のネタをやりそうだったんですよ。

──注意したんですか?

井口 「やるんじゃないだろうな?」って聞いたら「変えました!」って言ってました(笑)。場当たりでスタッフさんがカミムラに「キングオブコントのネタですよね?」と聞いたら、「あ、いや違います!」とか言ってて。危ないところでしたね。

キャッチフレーズはなくなりました

飯塚 ロングコートダディは、堂前さんが「今年で終わりにしたい」という気持ちだったみたいで。

井口 ラブレターズもそんなこと言ってて優勝しましたよね。ロングコートダディは「まだ勝ってなかったんだ」くらいの、あらゆる賞レースの常連ですけど。

飯塚 「キングオブコント」も「M-1」も「ダブルインパクト」も全部違うネタをやっていて、毎回その年に作ったネタで勝負してる。とんでもないネタ作成能力。堂前さんのネタを書く力は本当にトップレベルなんだろうなと思う。

井口 あとベルナルドが(決勝ネタで)「バケモンじゃねえかよ!」って言ってましたけど、そんなにひどいこと言う?とは思いましたね。写真を撮ってくれている人に対して怒りすぎだろって。いいじゃないですか、撮ってくれてるんだから。

飯塚 準決勝のお客さんは大将のことを知ってるから、ああいう急に激ギレするツッコミが出たときの「よっ!(待ってました!)」っていうのはあるよね。ただボリュームを下げたら味が出ないだろうから、大将のキャラクターが伝わっているともっと受け入れられたのかもしれない。

井口 写真を撮ってくれて、社会になじんで働いてるのに、勝手にひっぺがして「バケモンじゃねえかよ!」って乱暴して吐かせて。かわいそうすぎるだろ!と思って。バケモンっぷりがもっと出ていたらよかったのかもしれないです。(ロングコートダディの)モグドンとかも出てきてる中、あんまりカメラと一体化してるように見えなかったので。小道具問題は難しいですよね。

飯塚 モグドンは準決勝よりすごいクオリティの高い仕上がりになってた。

井口 決勝ではテレビ局側がいいものを作ってくれるんだから、そこをもっと綿密に打ち合わせするべきですよ。ネタの調整なんかいいから、小道具をどうするかもっと考えないと。

飯塚 「ちゃんとしたモノを作る」というのは非よしもとがもっとも苦手とするところかもね。ハギノリザードマンと大将が作る小道具の手作り感は、劇場で見るとチープさも含めて面白いけど、決勝では伝わりづらい。

井口 それがもったいなかったですね。あれがもっと「バケモンだな」と感じさせるものになっていれば面白かったと思うんですけど。

飯塚 しずるの9年ぶり決勝もすごかった。

井口 「しずるが優勝」みたいな空気はあったんですけどね。「今度こそ優勝してほしい」という周りの強い気持ちが。

飯塚 「千鳥のクセスゴ!」(フジテレビ)のために作ったネタを5分バージョンにしたコントだったけど、捉え方が難しかったのかな。もう1個のネタが個人的にめちゃくちゃ好きだからそれを世の中に見せられたらいいなと思っていたんだけど。でも、何をやるかは賭けだよね。めちゃくちゃウケる可能性もあるから、こればっかりは当日やってみないとわからない。本人たちが「これで行く」って腹くくってやったんだと思うし、「このネタじゃないほうがよかった」とか外野が言うのは無粋。ファイヤーサンダーもそうだと思うけど、内容によってはネガティブなリアクションを取られるかもしれないけど、自分たちで決めてやっていることだから。

井口 審査は、僕はいいなと思いました。あともう2人くらい増えたらよりうれしいですけど。5人だと1点差とか乱発しちゃう恐れがあるので。ただ今回は85点とかも出ていたので、これくらい差があるほうがいいなって僕は思います。

飯塚 自分のやってきたことに関しては若干辛口になるところもあるのかなと思った。バイきんぐ小峠さんが「粗い」と言って厳しくしていたのは、自分たちが元々そういうスタイルを一番やってきて、粗さと緻密さを兼ね備えたネタで優勝しているから、愛情があるからこそな気がした。「粗いネタも認めてあげてほしい」ってXでコメントしてる人がいたけど、小峠さんが一番認めているはずだから。

井口 そこ出身ですからね。

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飯塚 あと、今年は個々のコンビのキャッチフレーズはなくなりました(※)。

※編集部注:飯塚は構成作家として「キングオブコント」に携わっている。

井口 例年飯塚さんが考えてたやつ。

飯塚 あまりよく思わない芸人さんも多いよね。キャッチフレーズで目線つけられてネタの邪魔されたくないだろうから。でも別に惜しむ声も聞こえてこないから、なくていいのかも。

井口 「M-1」はキャッチフレーズも含め楽しみの1つになっていますけど、それとも違いますしね。

飯塚 梅田サイファーがオープニング曲を担当し始めてからはその歌詞のほうが注目されるようになったのもあると思う。

井口 確かに。まあ、優勝できなかった人たちも前向きにがんばってほしいですね。これでショックを受けててもしょうがない、やるしかないんだから。年々ファイナリストは増えていくものなんだし、しょうがない! スネずにやるしかない。

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ラブレターズは優勝してよかった

──昨年王者のラブレターズはトロフィー返還で登場しましたね。

飯塚 溜口くんが、しずる池田さんに影響を受けたと言って濃いめの眉毛にしていたけど、あの日、眉毛濃い人多かったんだよな。さんまさんも濃かったし。

──ラブレターズの王者としての1年を勝手に振り返ると、どうだったでしょうか?

飯塚 優勝してよかったなと思いますね。ロングコートダディは今までも売れていたからそんなに劇的には変わらない気がしますけど、ラブレターズは、簡単に言えば優勝前はくすぶっていたから、ちゃんと面白いってことが伝わったし、「人気芸人」として登場しても違和感のない存在になれたのはよかった。冠番組が始まったりはないけど、“普通に”呼べるタレントになった。

井口 そこですよね。芸能人と絡んでても変じゃない人になることが大事だから。

飯塚 ゴールデンの番組に出ていてもおかしくないもんね。「キングオブコント」王者だから。

井口 そう思うと、やっぱりチャンピオンになるしかない。優勝かそれ以外かですよ。だから「行列の先頭」でもみんなに説教はしておきました。かもめんたる槙尾さんも中MCでめちゃくちゃダメ出ししてましたね。

飯塚 ダメ出しキャラ(※)が板についてる?

井口 (や団)中嶋さんがとにかくダメだって言ってました(笑)。

※編集部注:かもめんたる槙尾は今年5月に開催した当連載発のイベント「今月のお笑いネタライブ!!」で審査員を務め、厳しい審査を繰り広げた

飯塚 ラブレターズが去年披露したコント「光」がドラマ化されていたね。黒谷友香さんの塚本演技がすごかった。

井口 これはコントならではで、いいですよね。漫才じゃできないですから。

飯塚 「キングオブコントの会」(2021年から23年まで、年1回TBS系で放送された松本人志出演のコント特番)が優勝したら出られるみたいなもう1つの“特典”だったけど、それがなくなっちゃったから、優勝者のコントをドラマ化するのが毎年恒例になったら面白そう。

──堂前さんは「ラブレターズのキングオブコントpodcast」で「モグドン」をアニメ化してほしいと言ってました。

飯塚 確かに。あるかも。

井口 そういう広がりはあるかもしれないですね。

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