音楽ナタリー Power Push - 吉田山田

「オールナイトニッポン0(ZERO)」密着レポート&インタビューで迫る2人の音楽の糧

吉田山田インタビュー

吉田山田

中学生の頃の自分に向けて

──生放送お疲れさまでした。今回の放送はラブレターズさんがゲストとして参加していたこともあり、いつもよりお2人のテンションが高い印象でした。

吉田結威(G, Vo) ラブレターズさんを番組に呼んだのは今回が2回目だったんですけど、前回ご一緒した際に構成作家さんから「芸人さんの声の大きさについていくの、大変だったんじゃない?」って聞かれたんですよ。放送中は意識してなかったんですけど、もしかしたらリスナーさんの中には同じように感じた人がいたのかもしれないので、今回は声のハリや大きさでちゃんと食らいつこうと思って放送に臨みました。

──山田さんはどうでしたか?

左からラブレターズの溜口佑太朗、山田義孝(Vo)。

山田義孝(Vo) Beefって難しいなと思いました(笑)。

吉田 全然Beefになってなかったけどな!

山田 芸人さんとガッツリお仕事をご一緒させていただく機会ってなかなかないんですけど、前回の放送終了後にラブレターズのカリスマ(溜口佑太朗)さんが「こんなに楽しい仕事って、最高だね」と声をかけてくださったんです。そうやって言葉にしてもらうことで、改めて楽しい仕事だということに気付かされて。今日もとても楽しい時間を過ごすことができました。

──吉田山田はどちらかと言えば女性ファンが多いアーティストだと思うのですが、「吉田山田のオールナイトニッポン0(ZERO)」でのお2人は、男性リスナーの心を掴むトークを展開しているのが印象的でした。

吉田 たぶん僕が昔からラジオのリスナーだったことが大きいと思います。中学生の頃からラジオを聞いていたんですけど、例えば深夜の番組ではちょっとエッチな話だったり、業界の辛口コメントだったり、ほかのメディアでは聞けないトークを聞けるのがラジオの面白さだと思ってきたんです。だから僕は、リスナーの性別や年齢を想像してしゃべっているというよりは、中高生の頃の自分が楽しんでいたトークをしようと考えているだけで。そうしたら、下ネタ満載の番組になっちゃったっていう(笑)。ある意味僕らがこれまで出せなかった一面を出せる場所をいただけたなと思っています。

──番組を始めた頃のリスナーの反応っていかがでしたか?

山田 「意外でした」ってお便りがたくさん届きました。

吉田結威(G, Vo)

吉田 「日々」という曲をきっかけに僕らのことを知った方が本当に多いわけですから、吉田山田に“好青年2人組”という姿を期待されていた方もいらっしゃったと思うんです。とは言ってもライブのMCではラジオと同じようなやり取りをすることもありますし、「ラジオを聞いて失望しました」って感じではないみたいなんですよね。ライブのMCでも同じなんですけど、例えばうまくしゃべれなかったり、ちょっとふざけ合ったりしても「それでは聴いてください」っていうひと言で曲を演奏すると、僕らも集中できるし、お客さんもちゃんと音楽に向き合ってくれるんですよね。それと同じでラジオでのトークがどんな内容でも、いい音楽はちゃんと聴き手に届いていると思ってます。

三つ編みを切ったロケ

──これまで約1年弱にわたって「吉田山田のオールナイトニッポン0(ZERO)」に出演してきた中で、お2人が特に印象に残っている回はどれでしょうか?

吉田 難しいですね。山田は間違いなく決まってると思うんですけど。

山田 ん?

吉田 アレしかないでしょ。

山田 えーっと……、忘年会ですかね。

吉田 いや、三つ編みでしょ! 貴乃花親方にお会いしたときの!

山田義孝(Vo)

山田 あ、そうか! 僕のトレードマークだった三つ編みを切った回が、僕の中の一番ですね。

──このときはスタジオを飛び出して、貴乃花部屋にロケに行ったんですよね。

山田 そうなんです。まず稽古の真剣さが想像以上で。ものすごい緊張感の中で、力士の皆さんの稽古を見学させていただいて。

吉田 山田の会いたい人を訪ねるロケだったんですけど、山田が全然うまくしゃべれなくて。

山田 「僕の三つ編みを切ってください」と、貴乃花親方にお願いするのは本当に緊張しました。突然のお願いにも関わらず、快く切っていただいて。

──三つ編みを切ってもらったあと、山田さんは「新しい自分に変わっていけるようがんばります」とコメントしていました。その後、何か気持ちの変化などはありましたか?

山田 正直、何が変わったのか自分でもまだわかってないんです。ただこのロケを行った次の日から、“色日記”というものを付けるようになって。キャンバスを1つ用意して、1日の終わりに“今日の心の色”を1色だけ乗せているんです。

──絵心のある山田さんならではの発想ですね。1日1色ずつ色を重ねていって、1つの絵を描いているような感じでしょうか?

山田 それに近いですね。この色日記は1年経ったときに完成するんです。この1年がどんな1年だったか、このキャンバスを見たらわかるのかなって。僕、文字で日記を書くのは苦手なんですけど、貴乃花部屋でのロケを終えてから、色だけでもいいから記録を付けたくなって。それで始めたのが色日記です。

吉田結威(G, Vo)

──吉田さんの印象に残っている放送回は?

吉田 蒼井そらさんが来てくれた回です。

山田 即答だったね。

吉田 そのとき山田がちょうど手作りカレーを作ってきたんですけど、そのカレーを蒼井そらさんが、ちょっと色っぽく「ジュルジュル」と音を立てながら食べてくれたんですよ。ラジオのスタッフさんたちも、仕事に手が付かなくなっちゃってビックリしました。

山田 よっちゃんまで「ズルズル」って音を立てながら、僕の作ったカレーを食べてて。番組をやってる中で一番反響があった放送回でしたね。賛否両論ありましたけど(笑)。

吉田 いい匂いがしたんですよ。あ、カレーじゃなくて蒼井そらさんがですよ。残念ながら匂いまではリスナーに伝わらなかったと思いますが、このときのオンエアが「吉田山田のオールナイトニッポン0(ZERO)」の中で一番のハイライトだったと思います。

ニューアルバム「47【ヨンナナ】」 / 2016年3月2日発売 / ポニーキャニオン
初回限定盤 [CD+フォトブック] 3780円 / PCCA-04348
通常盤 [CD] 2700円 / PCCA-04349
収録曲
  1. てんてんてんて
  2. 告白
  3. 全う
  4. タイムマシン
  5. 未来(Album Mix)
  6. キミに会いたいな
  7. 母のうた
  8. OK
  9. 新しい世界へ
  10. Today,Tonight
  11. 押し出せ
  12. ためいき
  13. 日々 -弾き語り-(通常盤ボーナストラック)
第1回 吉田山田のオールナイトニッポン0(ZERO) LIVE THE FINAL

2016年3月15日(火)東京都 TSUTAYA O-WEST
OPEN 18:00 / START 19:00

出演者

吉田山田 / ラブレターズ / wacci / 荒川ケンタウロス / 大福 / and more

吉田山田47都道府県ツアー ~二人また旅2016~
吉田山田祭り2016

2016年8月20日(土)東京都 日比谷野外大音楽堂

吉田山田(ヨシダヤマダ)
吉田山田

吉田結威(G, Vo)と山田義孝(Vo)からなる男性2人組ユニット。高校時代に出会った2人が紆余曲折を経て、2003年頃から2人で音楽活動をスタート。地道なライブ活動を経て、2009年10月にシングル「ガムシャランナー」でメジャーデビューを果たす。NHK「みんなのうた」2013年12月・2014年1月オンエア楽曲の「日々」を同年12月に発売し、各方面から大反響を呼んだ。2014年1月、3rdアルバム「吉田山田」をリリース。同年12月にはシングルコレクション「吉田山田シングルズ」を発売した。また2015年4月からはニッポン放送「吉田山田のオールナイトニッポン0(ZERO)」のレギュラーパーソナリティを担当している。2016年3月に4thアルバム「47【ヨンナナ】」をリリース。4月からは最新アルバムを携えて47都道府県ツアーを開催する。