この先どうなっちゃうんだろう?
──現在、TrySailは全国ツアー中ですが、直近の大阪2公演を終えた時点での手応えはいかがですか?(本インタビューが行われたのは2月下旬)
雨宮 「このツアーは、ヤバいぞ!」と思いました。今回のツアーのセットリストは私たち3人で意見を出し合って作って、作りながら「これどう考えてもキツいよね」「あとで後悔するかもね」と言ってたんですけど……。
夏川 まんまとその通りになったよね(笑)。
雨宮 自分たちで作ったセトリに本気で苦しめられてます(笑)。でも体はすごくキツいはずなのに、ステージではそれを感じないくらいもう楽しくて仕方なくて。案の定、大阪の2公演を終えたらびっくりするほど体が痛かったんですけど。
麻倉 だからお客さんにもライブ前にちゃんと準備運動していただけると。
雨宮 そうね。今回は今まで以上に筋肉痛必至のライブなので。逆に言えばそれくらい、どの公演も全力で、乗らずにはいられないくらい盛り上げていきます。
麻倉 今回は2ndアルバムの「TAILWIND」を引っさげてのツアーなんですけど、このアルバムをリリースしたのが去年の8月なので、けっこう間が空いているんです。その間にお客さんも聴き込んでくださったのか、大阪で初めて披露する曲がたくさんあったのにも関わらず、コールもぴったり合っていて。ホントに、すでにピークを迎えているような感じなので「この先どうなっちゃうんだろう?」というワクワク感が今はあります。
夏川 天が言ったようにセトリを自分たちで作ったんですけど、そのおかげで「この曲って、いつもは終盤に持ってきてるけど、序盤で歌うとこんな盛り上がり方をするんだ?」みたいな、それぞれの曲が持つ意外な効果や別の魅力も発見できました。あと、初めて歌う曲にもお客さんが必死に食らい付いてきてくれて、それがTrySailの「これからは私たちが引っ張っていくぞ!」というメッセージを汲んでくれているかのように感じるんです。なので、5月まで続くツアーの中で、私たちも引っ張っていく力をどんどん強めていけたらなと思います。
明日の自分はどうなってもいいから、とりあえずやっちゃえ!
──結成当初と比べてライブパフォーマンスにおける変化はありますか?
雨宮 なんか、怖いもの知らずになってる?
一同 ははは(笑)。
雨宮 1stライブから今回のツアーまでの間に、自分たちのライブ以外にもいろんなアーティストさんが出演するような大きなイベントにも出させていただいて。その中で「ハイスピ」とか「adrenaline!!!」みたいな強い曲も増えていって、どんどんライブに勢いが付いているんです。結果、「失敗するんじゃないか?」という不安よりも「目の前のお客さんと今この瞬間を全力で楽しむぞ!」という気持ちのほうが断然大きくなっていますね。
麻倉 今思うと、初期のライブは2曲歌ってMCを挟んで、1曲歌ってまたMCみたいな感じで、けっこう話す時間が多めだったんです。それは何曲も続けて歌って踊るのが体力的に厳しかったからというのもあるんですけど、今はライブの後半はほとんどMCがなかったりもするし。しかも、1回のライブで全部出し切れちゃうんですよ。それはフェスみたいなイベントにお呼ばれして数曲歌うときも、ワンマンで20曲以上歌うときも同じで、だからライブのあとに体力が余ってたことがなくて。後先考えずに、明日の自分はどうなってもいいから、とりあえずやっちゃえ!みたいなガッツが付いてきたかもしれません。
夏川 ライブが終わったあとに車で移動するとき、誰もひと言もしゃべらないもんね。
麻倉 抜け殻みたいになってるから。
夏川 そうやって何曲もぶっ通しで歌ったり踊ったりできるようになった中で、私は意図的に頭のネジを飛ばせるようになったと言うか。
麻倉 それ大丈夫なの?(笑)
夏川 ネジって言うか、タガですね(笑)。それを「次の曲からは外すぞ」みたいなことができるようになったんです。
──リミッターを解除する感じですね。
夏川 最近はそうやって1回外したタガを、またはめ直すこともできるようになったんですよ。前は外れたら外れっぱなしだったんですけど、ある程度コントロールできるようになったのは、成長した部分なのかなと思います。
ソロではできないことも、3人ならできる
──5月13日にはデビュー3周年を迎えますが、TrySailの4年目のビジョンは?
雨宮 今日お話ししたように、TrySailの活動に対する積極性がどんどん高まっていっているので、引き続きそれぞれ意見を出し合って、音源もライブも1つひとつ大事に作っていきたいですね。そのためには、3人の関係性をこれからも良好に保っていきたいです(笑)。
──お話を伺う限り、そこは安心してよさそうですね。
麻倉・夏川 ですね。
雨宮 それが私たちの強みでもあるし、だからお客さんも安心して見ていられるんじゃないかなと思うんです。
麻倉 TrySailでは幅広い楽曲を歌わせていただいているんですけど、ソロではできないことも、3人ならできるっていうのは、自分にとってすごく意味のあることなんです。だから今後もいろんな楽曲にチャレンジして、ライブでも毎回新しい一面を見せられるような、新鮮さを失わないユニットでありたいです。その中で私たち自身もちょっとずつ成長していければいいなと思っています。
夏川 ここ1年くらいで、自分の中でのライブの重要性がどんどん増してるんですよ。例えばファンの方から「ライブを見てまた印象が変わった」とか「今度は友達も誘って行きます」みたいな感想をいただいたりすると、ライブには人をつなげる力があるなって思いますし、自分としても「次はもっとできる」「もっといいものをお見せしたい」という気持ちになって。なのでこれからも3人で話し合いながら、たくさんの人をつなげられるライブを目指したいです。
- TrySail「WANTED GIRL」
- 2018年3月14日発売 / SACRA MUSIC
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初回限定盤 [CD+DVD]
1836円 / VVCL-1188~9 -
通常盤 [CD]
1296円 / VVCL-1190 -
期間生産限定盤 [CD+DVD]
1728円 / VVCL-1191~2
- 初回限定盤、通常盤CD収録曲
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- WANTED GIRL
[作詞・作曲:ハヤシケイ / 編曲:毛蟹] - 散歩道
[作詞:谷口尚久 / 作曲・編曲:5u5h1] - WANTED GIRL -Instrumental-
- 散歩道 -Instrumental-
- WANTED GIRL
- 初回限定盤DVD収録内容
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- 「WANTED GIRL」ミュージックビデオ
- 期間生産限定盤CD収録曲
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- WANTED GIRL
- 散歩道
- WANTED GIRL -TV Ver.-
- WANTED GIRL -Instrumental-
- 散歩道 -Instrumental-
- 期間生産限定盤DVD収録内容
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- 「タイムボカン 逆襲の三悪人」ノンクレジットオープニング映像
ツアー情報
- TrySail「LAWSON presents TrySail Second Live Tour "The Travels of TrySail"」
(※終了分は割愛) -
- 2018年3月31日(土)千葉県 千葉県文化会館
- 2018年4月1日(日)茨城県 茨城県立県民文化センター
- 2018年4月8日(日)北海道 わくわくホリデーホール
- 2018年4月28日(土)愛知県 名古屋国際会議場センチュリーホール
- 2018年4月29日(日・祝)愛知県 名古屋国際会議場センチュリーホール
- 2018年5月6日(日)福岡県 福岡サンパレスホテル&ホール
- 2018年5月13日(日)新潟県 新潟テルサ
- 2018年5月19日(土)千葉県 幕張イベントホール
- 2018年5月20日(日)千葉県 幕張イベントホール
- TrySail(トライセイル)
- ミュージックレインに所属する声優の麻倉もも、雨宮天、夏川椎菜からなる3人組ユニット。2014年12月にユニットの結成を発表し、2015年5月にデビューシングル「Youthful Dreamer」をリリースする。同月には初のワンマンライブを神奈川・パシフィコ横浜 国立大ホールで開催した。その後も「Classroom☆Crisis」「暦物語」「ハイスクール・フリート」といったアニメのテーマソングを次々と担当。2016年に1stアルバム「Sail Canvas」を発表。同年11月より初のライブツアー「LAWSON presents TrySail First Live Tour “The Age of Discovery”」で全国8カ所を回った。2017年8月には2ndアルバム「TAILWIND」をリリース。2018年2月より2ndツアー「LAWSON presents TrySail Second Live Tour "The Travels of TrySail"」を開催し、3月にシングル「WANTED GIRL」を発表した。3人それぞれがソロアーティストとしても活躍し、表現の幅を広げている。