ナタリー PowerPush - T-Palette Records#1 - アップアップガールズ(仮)
アプガ新章突入!“エピソード0”から“Next Stage”へ
ハロー!プロジェクトのハロプロエッグ研修課程を修了した7名のメンバーからなるアップアップガールズ(仮)。彼女たちは2011年の結成からおよそ1年間、ハロプロの楽曲などをカバーするのみでオリジナル曲のない中、地道なライブ活動を続けてきた。しかし待望のオリジナル曲「Going My ↑」発表後からしだいに彼女たちのライブパフォーマンスの熱さ、激しさがアイドルファンの間で話題に。そして昨年12月からはタワーレコードのアイドル専門レーベル「T-Palette Records」に所属し、4月13日には横浜BLITZでのワンマンライブも決定するなど、今最も成長著しいアイドルグループとして注目が集まっている。
そんなアップアップガールズ(仮)がニューシングル「Next Stage / あの坂の上まで、」をリリースする。これまでの彼女たちが歩んできたすべてが詰め込まれた本作。その集大成的楽曲に込められた思いを聞いた。
取材・文 / 古川朋久 撮影 / 上山陽介
1週間で新曲を11曲覚えるよ
──今まで皆さんのライブを何度か拝見して、アップアップガールズ(仮)のイメージって「全力」という言葉が似合うと思っていたんですけど、MCを聞いてるとあんまりポジティブでもないのかなって。
古川小夏 はい、確かにポジティブではないかも(笑)。もともとがハロー!プロジェクトの落ちこぼれ集団なので、自分に自信がないんですよ。番組の企画で占い師の方に見てもらったときも、メンバー全員自信がないって言われたくらいですから!
──確かにここまでの道のりは平たんではなかったですもんね。
仙石みなみ グループの活動が始まってから文字通り、ずっとアップアップしてます。新曲もライブで初披露する3日前に初めて曲を渡されて、そこから2日間でレコーディングしたり振り入れしたりするくらいですから。いつもまったく時間がない。
森咲樹 昨年の9月2日に初めて単独ライブがあったんですけど、その1週間前に新曲を11曲覚えるよって言われて。
──え、新曲?
森 はい、まったく知らない曲です(笑)。
古川 セットリストを見て半分くらい知らない曲でみんな目が点になったよね。
──それがこれまでで一番アップアップした?
古川 そうですね。毎日違うライブに出るとかは平気なんですけど、頭で覚えなきゃいけないことが多いとやっぱりアップアップしちゃいます。
体力的に「ついていけない」とよく言われる
──昨年の「アッパーカット!」発表くらいからリリースのペースが速くなってきましたよね。大変じゃないですか?
新井愛瞳 私たちも切り替えが難しくて、覚えていくだけで精一杯でした。
古川 次のCDが発売される前にその先の新曲を披露することもあって「どれが新曲だっけ?」って常に混乱してました。
──昨年はトータルでどれくらい曲を発表したんですか?
仙石 CDが10枚でカップリングをあわせると20曲くらいになりますね。そのほかライブでしかやってない曲も5、6曲あります。
──オリジナル曲ができるまではカバー曲が中心でしたけど、いきなりそんなに曲が増えると負担も大きいのでは?
佐藤綾乃 でも昔もライブ前の練習時間は少なかったんですよ。それにカバー曲ばかりの頃に比べるとオリジナル曲が増えたことはうれしいですし、そういう面では気持ち的な余裕はあるかもしれません。
森 とはいえ次々と出るとそれぞれの曲の完成度やクオリティが気になっちゃいますよね。プロとして皆さんに見てもらう以上、しっかり完成させなきゃいけないので、そこは一番がんばりどころです。
──特にアップテンポの曲が多いので体力が心配なんですけど……。
新井 1曲終わると息切れしちゃいますね。その1曲で体力のすべてを使い果たしちゃうくらい。しかもライブではそれがずっと続いて……。
──でもみんなちゃんと倒れないでパフォーマンスできてるのはすごいです。ファンの人も体力ありますよね。
関根梓 でも「ついていけない」ってよく言われますよ(笑)。
嶺脇社長がさりげなくライブを観に来る
──昨年9月、皆さんはT-Palette Recordsに移籍することが発表されました。あのときもドッキリみたいな感じで発表されましたね。
新井 ほとんどのメンバーがT-Paletteのことを知らなかったので、これはいったいどういうことだろうって。
──タワーレコードの嶺脇育夫社長のことはご存知でした?
森 私は知ってました。
佐保明梨 そこまで詳しくは知らなくて、ご挨拶させていただいてどういう方かを知った感じです。
古川 普通にライブを観に来てくださって、CDも買ってさりげなく握手会も来てたみたいなんですよ。あとでスタッフの人に「さっき嶺脇社長来たでしょ?」って聞いて「は?」って。嶺脇社長からは何も言ってこないのでまったく気づかないですよ。
新井 びっくりしたよね。
──嶺脇社長から発表があってT-Paletteのメンバーとして昨年12月から活動を開始。もう4カ月くらい経ちましたけど何か変化ってありますか?
森 たくさんの場所でイベントをやらせてもらえることが多いし、タワーレコードさんでもリリースイベントをいろいろとできるので本当に感謝してます!
新井 全国のアイドルさんとの対バン行脚もタワレコさんが支えてくれたので。
- ニューシングル「Next Stage / あの坂の上まで、」 / 2013年4月10日発売 / 1000円 / T-Palette Records / TPRC-0037
- ニューシングル「Next Stage / あの坂の上まで、」
収録曲
- Next Stage
- あの坂の上まで、
- Next Stage(inst)
- あの坂の上まで、(inst)
- BACK NUMBER
- #1 アップアップガールズ(仮)
- #2 lyrical school
- #3 Negicco
- #4 所属アイドル座談会
T-Palette Records
タワーレコードが発信するアイドル専門レーベルとして2011年6月に設立。以降、立ち上げ時からのメンバーであるバニラビーンズ、Negiccoをはじめ、LinQ(2013年4月にメジャー移籍)、しず風&絆~KIZUNA~、lyrical school、ライムベリー、アップアップガールズ(仮)といった楽曲に定評のあるアーティストが数多く参加し、タワーレコードならではの“音”にこだわった作品が続々とリリースされている。またレーベル主催イベントの開催や、全国各地のアイドルグループを紹介するコンピレーションCDの販売など、アイドル文化の活性化に大きく貢献している。
アップアップガールズ(仮)(あっぷあっぷがーるずかっこかり)
ハロー!プロジェクトのハロプロエッグ(現ハロプロ研修生)の研修課程を修了した仙石みなみ、古川小夏、森咲樹、佐藤綾乃、佐保明梨、関根梓、新井愛瞳の7名からなるアイドルグループ。2011年の結成当初は「アップフロントガールズ(仮)」として活動し、同年7月に「アップアップガールズ(仮)」に改名する。2012年3月に待望のオリジナル曲「Going My ↑」を発表。その後は立て続けにシングルをリリースし、同年12月にはタワーレコードのアイドル専門レーベルT-Palette Recordsへ移籍した。4月10日には最新両A面シングル「Next Stage / あの坂の上まで、」をリリース。4月13日にはワンマンライブ「アップアップガールズ(仮)3rdライブ横浜BLITZ大決戦(仮)」を行う。
2014年2月12日更新