音楽ナタリー Power Push - Swimy

「みんなで合唱したい」トリプルボーカルバンドの野望

4人それぞれのルーツ

──4人の音楽のルーツを聞かせていただけますか?

タイキロイド ボクハ ハードナオンガクヲコノンデキイテマシタネ。ナカデモB'zガイチバンスキデ。Swimyニハイッタコロハ ギターヲバクオンデナラシテイテ、Takumiニオコラレタリモシテイタンデスケド、チョットズツSwimyノオンガクニフィットスルギターヲヒケルヨウニナッテキマシタ。マダマダベンキョウチュウデスケド。

──みっけさんはいかがですか?

みっけ(Vo, Dr)

みっけ 私は毎日聴く音楽が違って、最近はPUNPEEや水曜日のカンパネラさんをよく聴いてますね。

Takumi 高校のときはどんなのを聴いてたの?

みっけ 友達の影響でヴィジュアル系の音楽を聴いていて、当時やってたバンドではツインペダルを踏んでいました。ツインペダルで歌うのは難しいのでSwimyではやめたんですけど(笑)。

──Takumiさんはどんな音楽がルーツに?

Takumi 高校の頃は洋楽のパンクロックやエモ、スクリーモをよく聴いてましたね。From First to LastやYellowcard、Simple Planとかが大好きでした。一時期邦楽を聴いているときに「メロディは好きなのに歌詞が好きじゃないから頭に入って来ないな」って思うことがあって、純粋にメロディだけを楽しみたくて洋楽にハマりましたね。それが自分の曲作りにも影響してると思います。

平成のまお そうなんや。私は普段音楽を全然聴かないんです。iTunesにも自分らのデモくらいしか入ってない。しいて言うなら王道のJ-POPが好きでしたね。Kiroroとかをよく聴いていました。

──Kiroroを聴いていて、軽音部に入ろうっていうのも……。

平成のまお ただ単に音楽が好きだったんです。ピアノも習っていたし、歌を歌うのも好きで。音楽をするっていうことに惹かれて入ったようなもので、パートは正直なんでもよくて。最初はギターだったんですけど、ベースのほうが弦が4本だし、できそうだなと思ってベースに転向したんです。軽音楽部の先輩にシナリオアートがいて、ベースはやまぴー(ヤマシタタカヒサ)に教えてもらいました。高校の頃は先輩にオススメされたアーティストをひたすらに聴いてましたね。私、意気込まないと音楽を聴く気にならないんです。

──演奏するほうが楽しい?

平成のまお そうですね。聴くよりも自分で弾いて歌うことが楽しい。だからこれというルーツはほとんどないですね。

男女混声ボーカルは高校の軽音部の伝統?

──今はトリプルボーカルというスタイルでやっていますが、最初からそうだったんですか?

Swimy

平成のまお このスタイルになったのにはワケがあって。このメンバーになる前に私とTakumiが組んでいたバンドがきっかけなんです。そのバンドには別にボーカルがいて、Takumiがリードギター、私がベースで2人とも歌ってなかったんです。私に至ってはコーラスすらできなくて。そしたらボーカルとドラムが受験のタイミングで抜けちゃって……。

Takumi 結果、僕ら2人しか残らなかった。

平成のまお で、「誰が歌う?」ってなったときに、「Takumiが曲をずっと作っていたんだし、歌ってみたら?」と私が提案して。そしたらTakumiは「1人で歌うのは荷が重いなあ」って言うので、ほんなら私がBメロとかをちょっと歌おうと思って。そういう感じで始まりましたね。

Takumi だからもともとこういうスタイルにしようとしたわけではなくて、割り振っていったらこういうふうになっていったんです。

平成のまお みっけに関しては、バンドに入るって決まったときからTakumiと私の中では彼女にも歌ってもらおうと企んでいて。3人で歌ったら絶対珍しくていいと思ったんです。初めはコーラスから任せて、徐々に徐々にメインで歌ってもらうように「ここちょっと歌ってみて」なんて誘導していって(笑)。

Takumi 単純にみんなで歌ったら楽しいんじゃないかなっていうのがあったんですよ。僕が中学生の頃ってORANGE RANGEがすごく流行っていて、友達とパートを割り振ってカラオケで歌ったりしていて。それぞれの声色が生かされて、みんなで歌うっていうのが本当に楽しかった。今のメンバーで歌うことはその感覚に近かったんです。みんなで歌う楽しさみたいなものを大事にしたかったんです。

──ORANGE RANGEはMCという形でトリプルボーカルですけど、楽器を持った3人が歌うっていうのは確かに珍しいですよね。そのきっかけが「1人で歌うのは荷が重いなあ」っていうのには驚きました。

Takumi 目立ちたがり屋の3人が集まった結果ではなくて、いろんな事情があってボーカル志望じゃない3人が歌うことになったという経緯がありまして……(笑)。ちなみにタイキロイドもボーカル昇格をちょっと狙ってるんですよ。

タイキロイド(G, Cho)

タイキロイド イツカナレタラトハ チョットオモッテマスネ。ダカラ ウタイナガラ ギターヲヒケルフレーズヲ カンガエナキャトオモッテイマス。イツウタヲマカサレテモイイヨウニ。

──そうなんですね。みっけさんはコーラスから徐々に「あれ? 主メロ歌うようになってきたぞ?」みたいに感じましたか?

みっけ 気付いたら主メロを歌うことが増えていて、「あれ? ウソやろ?」って思いましたね(笑)。最初はドラムを叩きながらコーラスするのすら大変だったんですけど、なんとか歌えるようになって。

──女性のドラムボーカルといえば近いところで言うと、シナリオアートのハットリクミコさんがいますね。

Takumi そうですね。うちの高校はもともと女子校だったこともあって、男子だけでバンドを組むことがあまりなくて。シナリオアートもそうですけど、僕らがいた軽音楽部には男女混合でバンドを組んで、男女両方が歌うみたいな文化があるのかもしれないです。

「ハモネプ」に感化されたところがある

──Swimyの楽曲を聴いていると、3人ないし、4人の歌声のハーモニーがすごく気持ちいいんですよね。

Takumi 僕らって「ハモネプ」(フジテレビ「力の限りゴーゴゴー!!」の人気コーナーで、楽器を使わず声だけでハーモニーを奏でる企画)に心躍らせてた世代なんですよ。

平成のまお 小学生のときに出ようとしたもんなあ。私も「ハモネプ」を観ていて、声っていろんなことができるんやなって感動して。Swimyの音楽は「ハモネプ」に感化されているところがけっこうあるよな。

Takumi あるね。声だけで感動できるものが、バンドサウンドと合わさったらどうなるんだろうって思ってやってみたらうまくいったみたいな感じなのかも。僕の場合は昔からハモるということにすごく意識的だったかもしれない。男って小学校や中学校の頃の合唱であまり主旋律を歌わないんですけど、ハモったときの気持ちよさをすごく感じていました。

──合唱といえば、カップリングの「etc」を聴いたときに小学校の頃とかに歌うアップテンポな合唱曲を彷彿させるなと思ったんです。

Takumi ああ、それはうれしい。バンドで合唱曲っぽい感じってどうやったら作れるんやろとか考えて作ってたりもするんで。

Swimy(スイミー)
Swimy

2011年に滋賀県で結成されたTakumi(Vo, G)、平成のまお(Vo, B)、みっけ(Vo, Dr)、タイキロイド(G, Cho)からなる4人組バンド。男女混声のトリプルボーカルを武器に、ポップかつキャッチーな楽曲で人気を集めている。テレビアニメ「銀魂°」のエンディングテーマとして書き下ろした楽曲「あっちむいて」を表題曲としたシングルで2016年3月にアリオラジャパンからメジャーデビューを果たした。