いや、めちゃくちゃにしゃべってるやん!
──せっかくなので、スパドラのシャッフルユニット・GIRA GIRA★DRAGONの感想も教えてもらえますか?
壮吾 僕らが曲とメンバーの配役を決めさせてもらったんですけど、えげつないことをしちゃったなあと……なにせ曲が「Untouchable MAX」ですから、けっこう大変だったんじゃないかなと思いますね。
洸希 俺の役をやってくれた(さくらしめじの田中)雅功ちゃん、がんばってたね。やっぱり魅せるのうまいなあと思いました。ライブが始まるギリギリまで「(ビートボックスで)スクラッチかますから見ててよ!」と言ってたから「やってくれるのかな?」と思ったら、いや、めちゃくちゃにしゃべってるやん!って(笑)。
一同 あはははは!
洸希 でも、そういうところもうまいなと思いました。僕にはできないことだなあと。
ジャン あとは、和哉役をやった(吉澤)要人(原因は自分にある。)のイントロの煽りね。「お前ら盛り上がっていくぜ!」って。
和哉 あれは俺の「お願い、『お前ら』って言って!」という懇願からの伝授という経緯があるんですよ。
玲於 ファンの皆さんを「お前ら」と言っていいのか気にしててさ。初めて見たもんね、煽り文句をマネージャーさんに確認する人(笑)。
和哉 どんだけ真面目やねん!
玲於 かわいいよなあ、要人。
──「エビライ」ならではの他グループとの交流で印象に残っている出来事はありますか?
楽 僕、超特急のカイくんと写真を撮るのが「エビライ」の恒例行事なんですけど、今回は3年ぶりだったじゃないですか。自分で言うのもなんですけど、身長が伸びてカイくんと同じくらいになっていたんです。これまでは見上げる感じだったのに。びっくりしちゃいました。
──カイさんは何か言っていましたか?
楽 「いや、デカいな!」って(笑)。超特急の皆さんの中では、僕、小さい子供のイメージで止まってるみたいで。「楽デカくない?」ってたくさん言われました(笑)。
ジャン あと、玲於と俺はM!LKの何人かと懐かし話をしたね。
玲於 ああ、したね!
ジャン EBiDAN初期の話をして、めちゃくちゃ懐かしい気持ちになりました。「研究生時代、よくサイゼリヤに集まったよね」とか……。
玲於 サイゼリヤで「マインクラフト」してたんですよ。
颯 やば、懐かしい!(笑)
玲於 (吉田)仁人(M!LK)がまだ実家のある鹿児島から通ってた頃だよ。
ジャン (塩﨑)太智(M!LK)も和歌山から来てた。
壮吾 それ、すごいね。
玲於 いっぱいあるよなあ、思い出話。
夜の9人LINE通話
──では、ここからは新曲「Indelible Magic」のお話を。
ジャン 「Indelible」って「消えない」とか「ぬぐえない」という意味がある言葉なんですけど、恋愛ってたとえ関係性に変化があっても、相手の存在自体は消えなくてずっと心に残っている……みたいなことがあるじゃないですか。そういったメッセージを「Indelible」という言葉に込めて、恋をひとつの“魔法”として歌っています。サウンド的にも、馴染みやすさを感じつつもその中におしゃれさがあるいいバランスに仕上がったと思うし、夏の終わりのこのタイミングにこの曲を出すことにも意味があるのかなと思いました。
──楽曲の方向性やテーマ決めには、ジャンさんがメンバー代表的な立ち位置で関わっているんですよね?
ジャン そうですね。今回は、タイトルをどうするか?という部分で、僕が「Indelible」というキーワードを提案しました。この言葉が持つ意味が素敵だなと思ったので提案したら、メンバーも「いいね」と賛同してくれたので、そこから俺と和哉はラップ詞を書いて……という流れで。
玲於 最初は別のタイトルが付いてたんだよね。
壮吾 「タイトル、ほかにもっといいものがあるかな?」とメンバー間で考えていたんです。その中でジャンくんが自分の意見を言ってくれて、最終的には9人で夜にLINE通話をして決めました。
──全員でLINE通話するんですか?
楽 たまにするんですよ。
ジャン 今回は確か、颯がお風呂中で……。
颯 そうなんですよ! お風呂入ってるときに急に始まったんで、最初スピーカーにして参加してたんですけど、反響しちゃって「うるさい!」ってみんなに言われたので、僕はコメント打ち込んでました(笑)。そんな感じで、急にみんなで集まって通話することは多くなりましたね。
和哉 緊急招集がね、かかりがち(笑)。
ジャン このときは、最初LINEでやりとりしてたんです。でも通話のほうがスムーズなんで、通話しようと。みんなに「Indelible Magic」というタイトルにしたい意味を俺が説明してからみんなの意見を聞いてたんですけど、9人いるとすぐ雑談が始まったりもね、やっぱりしちゃいますね。
彪馬 ふふふ。
上手にできたー! 100点満点!
──タイトルが決まり、ジャンさんと和哉さんはどういったイメージでラップ詞を書き進めていきましたか?
和哉 自分が考えたのは、どう“遠回り”するか、ですね。失恋がテーマなんだけど、聴いた瞬間にそれをどう切なく感じさせないか。じっくり読み解いたあとに切なさを感じるくらいの、タイムラグがある表現がちょうどいいよなと思ったので、そこのバランス感覚はすごく意識しました。
──ここは特にハマったな、というフレーズはありますか?
和哉 子音で踏む、という手法を自分が書くリリックの中に取り入れてみたかったので「癒えない傷を抱いて待ってる 言えない台詞 宙に舞ってる」で、「いえない」と「まってる」を違う意味でつなげられたときは「やったー!」って感じでした!
玲於 急にどうした?(笑) かーわい!
和哉 やったー、上手にできたー! 100点満点!って感じでした(笑)。
ジャン 俺は和哉とは反対の意識を持っていたかもしれないですね。失恋ソングだという共通認識があるうえで、自分が歌うのは、「まだ好きかも」という気持ちを表現する部分……関係に亀裂が入ってしまったあとでも「好き」という感情がぬぐえない、きれいに消したほうが先に進めるのに消せないと主人公が感じる部分だと思ったので、意味を深く出す歌詞というよりかは、わかりやすい言葉選びをしていきましたね。
──ボーカルの彪馬さん、洸希さんがレコーディングに臨むうえで考えていたことも教えていただけますか?
彪馬 声でちゃんと表情を出したい曲だなと思ったので、歌い出しのパートなんかは息多めで……ブレッシーな感じを意識しましたね。あとは、歌詞の内容だけを受け止めて悲しさや虚しさを出すというよりかは、少なからず未来にも希望を持っているようなニュアンスといいますか。希望と虚しさの間にある感情みたいなものをうまく出せたらいいな、ということを考えながらレコーディングしました。
洸希 曲調がこれまでの配信リリース曲とはがらりと変わっているので、歌い方に関しても慎重に、しっかりと感情を込めつつ、僕もブレッシーな表現を意識したかもしれないです。あと、1カ所だけ「Indelible Magic」ではなく「Blue Magic」と歌う部分があって、そこはこの曲の裏テーマ的に大事なパートだなと思ったので、そのひと言だけをしっかり、部分的に録るみたいなこだわりもありました。
──この「Blue Magic」というフレーズにはどんな意味を?
ジャン こうすることでBLUEの皆さんが自分を物語の登場人物として捉えることもできると思いますし、親近感が強くなるんじゃないかなと。
彪馬 ものすごく深い意味がある、という捉え方じゃなくていいかもしれないですね。
壮吾 歌詞の解釈に1つの正解があるわけではないし、それぞれの答えを見つけながら聴いてもらえたら、僕たちもうれしいです。じっくりと味わっていただきたいですね。
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それぞれのアイデアがバチッと噛み合った感覚