SUPER★DRAGON|衝撃の先の感情爆発 成長刻んだ2ndアルバム完成

横断歩道で倒れるなんて

颯

和哉 MVは初めて2日間かけて撮影しました。「SWEET DEVIL」(2018年8月発売のシングル)はパフォーマンスメインのMVだったけど、今回はストーリー仕立てで、スパドラのMVの王道パターンに戻った感じです。最初の1日は楽がずっと撮影しててね。彼、今回の作品のストーリーテラーで、主人公なので。

 はい。主人公です!

和哉 それぞれに役があって、僕とジャンくんは渋谷のスクランブル交差点で信号が青になった瞬間真ん中に走って行って、限られた時間の中でラップ対決をして。

ジャン 超目立ちました(笑)。

和哉 最初は恥ずかしかったけど、途中から「俺を見ろ!」という気持ちになりました。

ジャン 通る人たちが「なんだろう?」と僕らを気にして見ていて、それも含めて面白かったです。

壮吾 僕は横断歩道で倒れる演技をしたんですけど、撮影現場の近くを通ったおばあちゃんに「大丈夫?」と心配されてしまって。それほどリアルな演技をさせてもらいました(笑)。横断歩道で倒れるなんて人生の中でそうそうないというか……最初で最後だと思うので、面白かったですね。

 僕はそんなみんなの様子を“ひょっこりはん”して見ていたり、同じ行動をとってみたりしています。あとはスケボーに乗ったんです。楽しかったですよ!

颯
壮吾

進化した自分たちらしさを見せられる

壮吾

──「WARNING」のダンスパフォーマンスについても聞かせてもらえますか?

壮吾 振りはけっこうキャッチーなんですけど、難しい。

玲於 この曲は体でグルーヴ感を表現するのが難しかったです。一歩間違えるとキャッチーになりすぎてしまうので、そこをうまくコントロールして、グルーヴ感でカッコよく見えるようにしました。

ジャン あと、スパドラの持ち味でもあるフォーメーションダンスの面で言うと、今回はフォーメーション移動がすごく激しくて。今までの曲の中で一番移動回数が多い、複雑な構成なんです。そういった面では、進化した自分たちらしさを見せられると思います。

──では、“怒り”をダンスパフォーマンスで表現するうえで意識したことはありますか?

 自分は今「クランプ」というジャンルのダンスに挑戦しているんですけど、そのクランプには攻撃的な意味合いを持つ力強い動きが多いんです。その攻撃性は怒りを表現するものでもあるので、練習してきた分、あまり難しさはなかったんですけど……「WARNING」は力強い振り付けではなかったので、ちょっとした表情での表現が大切で。歌詞をよく読み込んで、意味を理解して踊らないとな、ということは意識していました。

壮吾 “力づく”で踊るダンスではないから「どういうふうに皆さんに伝えるか」というのは、またライブに向けてもしっかりと考えていきたいなと思いますね。

不満大好き!

洸希
洸希

──「Set It Off」も“怒り”をテーマにした曲で、これはジャンさん、洸希さん、和哉さんの3MCで歌うトラップの曲です。

ジャン 3MCだけの曲というのは僕たち自身待ち望んでいた形でもあるので、今回挑戦できてうれしかったです。けれど、最初に3人でやるのはもっとスタンダードなヒップホップかなと思ってたんですよ。だからハードトラップのこの曲には「そう来るか」と感じました。リリックには日本語ラップのよさが詰まっていると思います。そして“怒り”の表現に関しては、僕と和哉は作詞のアイデアのために普段から“不満”を書き留めている人間なので……。

和哉 不満大好き!(笑)

ジャン 共感できる面も多かったし、僕的には一番スムーズにレコーディングできた曲でもあります。

和哉 僕はジャンくんほどではないですけど、1つテーマを決めて不満をリリックにぶつけるみたいなことをやっているので。例えば「嫌いな食べ物ネギ」というテーマで作る、とか(笑)。そういう面では、「Set It Off」は自分も作詞するうえで、歌詞に通じるところがあるなと感じた曲でした。「めっちゃ俺っぽい。感動する」って(笑)。

洸希 僕は不満でリリック書きたくない側の人間なんですけど……。

玲於 キレキャラなのに(笑)。

洸希 でも今回この曲を歌って、こういうふうにラップにして不満を言うのは気持ちいいなと素直に思いました。キレキャラの一面が出たんですかね(笑)。レコーディング前には何度も聴いて、自分なりの表現を模索しましたし、あとは「ジャンくんや和哉はきっとこういう歌い方をするだろうな」ということも考えつつ歌ってみたり。全体的にはすごく楽しい作業でした。

──そして“怒り”曲の3曲目が、メタル風の「BADASS」。

 この曲は僕ららしい“スパドラロック”に仕上がったと思っています。ここまでハードなロックも怒りの表現もこれまでしてこなかったけど、ヒップホップと同じようにロックと怒りの感情は近いところにあると思うので、めちゃくちゃ難しいことではなかったです。個人的にこのサウンドはすごく好きだし、メンバーもみんな得意分野だと思っているジャンルの曲だと思います。ライブで盛り上がる「Mada' Mada'」に続くハードロックという感じ。この曲でもほかのグループには絶対ない僕らの強みを出せていると思うから、ライブが楽しみですね。すごく熱くなれると思います。

和哉 この曲のラップに関しては、自分はあまり前に出すぎない、静かめなラップに初挑戦しました。いつもの耳に強く訴えかけるようなものじゃなく……怒りを表現するけど、どこかもどかしさも感じるような。普段ダミ声でばかり歌っているから、そういう表現をあまりやってこなくて。ダミ声なしのセクシーさで怒りを表現するというのは自分的にはかなりの挑戦になったなと思います。けっこう手いっぱいな感じでした(笑)。