SUPER★DRAGON|スパドラの夏が来た! 3×3インタビューで新作徹底解剖

SUPER★DRAGONが8月1日にニューシングル「SWEET DEVIL」をリリースした。

彼らにとって4枚目のシングルとなる今作は、表題曲にMBS・TBS系ドラマ「覚悟はいいかそこの女子。」のオープニング主題歌を据えた1枚。スパドラがテレビドラマのテーマ曲を歌うのはこれが初めてで、楽曲はドラムンベースとスクリーモをミックスさせた、彼ららしい“攻め”の姿勢がうかがえるラブソングに仕上がっている。

シングルのリリースを記念して、音楽ナタリーではメンバーそれぞれが今作やグループ活動に抱く思いを掘り下げるべく、メンバーを3チームに分けてインタビューを実施した。それぞれが異なる角度からスパドラ流の表現を極めようとする熱い姿勢や未来への思いを、9人の言葉から感じ取ってほしい。

取材・文 / 三橋あずみ 撮影 / 映美

×洸希×

左から毅、洸希、楽。

“媚びない”仕上がり

──「SWEET DEVIL」の表題曲はMBS・TBS系ドラマ「覚悟はいいかそこの女子。」のオープニングテーマとしてオンエアされています。スパドラにとっては初めてのドラマのテーマ曲ですね。

洸希 オープニングテーマ決定はドッキリで知らされたんですよ。コメント撮りをしていたら、事務所の先輩でもある中川大志くんがドン!と部屋に入ってきて、僕ら理解が追い付かないから黙っちゃって(笑)。そのあとに発表されたときは「ええー!」って叫びました。ドラマの主題歌は初めてだったからうれしかったけど、それと同時にプレッシャーも感じましたね。「僕らで大丈夫なのかな」って。

 僕個人的には、大志くんは「シーブリーズ」のCMの先輩でもあるので、まさかこういう場で初対面するとは思っていなかったです。大志くんの主演ドラマのテーマ曲を僕がアーティストとして表現するっていうのが新鮮と言うか、不思議な感覚でした。

 僕らテレビアニメの主題歌を担当させてもらったことはあるけど、ドラマはアニメとはまた違う年齢層の方が観て、曲を聴いてくれると思うから、僕は「まだ僕らを知らない人がスパドラを知るきっかけになるといいな」と思いました。

──その「SWEET DEVIL」、どんな楽曲に仕上がった印象ですか?

毅

洸希 前作の「Monster!」に続いて今回も恋愛ソングなんですが、疾走感がすごくあったのでとても新鮮な感覚になりました。それと、歌詞には「小悪魔女子にヘタレ男子が振り回されちゃう」といったストーリーがあるから、「表現力が必要で難しそうだな」という印象でしたね。

 すごく攻めてると思います。主題歌って、作品を観て聴いてくれる年齢層や対象に合わせていくことが多いと思うんですけど、この曲はドラマの世界観を表現しつつも自分たちの強みをしっかり発揮する“媚びない”仕上がりになっていて、そのバランスが僕はすごい好きです。ドラムンベースとスクリーモという、僕らにとって新しいジャンルにも挑戦しているし、“スパドラロック”をより濃いものにできたかなと思います。

 「Monster!」も「これが恋愛ソングなの?」っていう感じだったけど、「SWEET DEVIL」も曲だけ聴くと「ホントにラブソング?」ってくらいロックです(笑)。間奏のパートもグオングオンって……。

洸希 グオングオン?(笑)

 語彙力がなくてゴメン(笑)。とにかくすごかったから、最初に聴いたときは「ダンスがどうなるのかな?」っていうことがすごく気になりました。

玲於がレコーディングブースにいることが、まず新鮮でした

──毅さんもおっしゃっていたように楽曲にはスクリーモの要素がミックスされていたりと新鮮な聴き心地だったのですが、表現するうえで意識したことはありますか?

洸希

洸希 “スパドラっぽさ”をなくさないように、っていうことをまず思いました。そこを忘れずにメンバーの個性を出しながらレコーディングできたかなと思います。

 僕はこの曲の曲調が普段から好きなジャンルなので、歌えることがうれしくて。自分のハスキーな声を生かすという意味でも、ロックはすごく好きなんです。普段からハスキーな声のアーティストさんの曲を聴いて勉強したりもしていて。で、「SWEET DEVIL」はトラックがドラムンベースとスクリーモのミックスなので、いい意味でちょっと汚れた世界観だなと僕は思い……そのよさを引き立てられるように荒々しく、粗削りな表現を心がけました。

──どんなアーティストさんの曲を聴いて勉強しているんですか?

 ONE OK ROCKさんや、玲於も聴いてるSiMさんとか。あとハスキー系のボーカリストだと、松尾レミ(GLIM SPANKY)さんやBiSHのアイナ・ジ・エンドさんも勝手に意識してます(笑)。あと、Charaさんの曲もよく聴きますね。皆さん表現の方法は全然違うけれど、個性の立ち方や技術力の高さを見習っていて。ダンスボーカルのジャンルで自分がそういった個性を出していけたら、すごくグループの強みになると思うんですよ。だからこそ自分がそういう表現でスパドラの歌を引っ張って行って、ゆくゆくはジャンルの壁を壊していけたらいいなと思っています。

──ちなみに、間奏に入っているデスボイスもすごく気になったのですが……。

楽

 あれは玲於くんと和哉です。

──そうだったんですね。かなり新鮮でした。

 玲於がレコーディングブースにいることが、まず新鮮でした(笑)。

洸希 本当に。

 玲於くん、デスボイスをやりたくてずっと練習していたんですよ。

 以前スタッフさんにスクリーモのジャンルを薦められてから、彼、SiMさんやFear, and Loathing in Las Vegasさんを聴くようになって。それからというもの、2人で一緒に帰ってるときとか、ずっと隣で「ヴォオオオ……」ってやってるんですよ。

一同 あはははは!(笑)

洸希 マジかよ!(笑)

 そう、電車待ってるときも(笑)。そうやってコツをどんどんつかんでいって、今回ディレクターから「やってみない?」って言われたらしいです。だから僕は「すごくいいと思うよ」と言って、自分の知っているロックのオススメ曲をさらに教えたりして。なので最近また詳しくなってますね。

──じゃあ、デスボイスは間違いなくこの曲の聴きどころの1つですね。

 ホントにそうだと思います。