STU48「地平線を見ているか?」インタビュー|3期生をセンターに大抜擢、新たなチャレンジが今始まる

今年で結成8周年を迎えるSTU48は2024年秋に東京での定期ライブをスタートさせるなど、ここにきて新たな試みを続けている。11thシングル「地平線を見ているか?」では2023年に加入した3期生より曽川咲葵が初の選抜メンバー入りを果たし、さらにはセンターに大抜擢された。今回、音楽ナタリーは本作の特集として曽川と、グループを代表するメンバーである1期生・石田千穂、ドラフト3期生・中村舞の3人にインタビュー。STU48の新たな顔となった曽川のキャラクターや現在の心情を掘り下げつつ、昭和歌謡サウンドが耳に残る新曲「地平線を見ているか?」について話を聞いた。

取材・文 / 左藤豊撮影 / 星野耕作

カッコいいセンターでいたい

──曽川さんのソロショットの撮影中、石田さんと中村さんがずっと「かわいいー!」と声を上げていましたね。

石田千穂 はい、本当にかわいい! 自分にも母性があったんだと実感しました(笑)。最初は「しっかりした子だな」と思っていて、声もハスキーなので大人っぽい印象でした。だけど最近はさっちー(曽川)の子供っぽい部分も見えてきて、かわいいなと日々感じています。

中村舞 昨日と今日、この3人でお仕事をしているんですけど、さっちーがずっと緊張しているんですよ。それが初々しくてかわいい! 守ってあげたくなります。

──そんな曽川さんは11thシングル「地平線を見ているか?」で初めて選抜メンバーに選ばれ、さらに初センターという大役を任されました。こういった取材をはじめ、センターとしての仕事がいろいろと始まっていると思いますが、今どんな気持ちですか?

曽川咲葵 今の気持ちは「がんばる」です! 私はいろんなところで「不安はないです」と言っていて。正直に言うと不安はあるんですけど、それも吹き飛ばすくらい強い気持ちでがんばりたいと思っています。

左から石田千穂、曽川咲葵、中村舞。

左から石田千穂、曽川咲葵、中村舞。

──11月にYouTubeで配信された「11thシングルリリース決定記念!センター発表生配信!」でも曽川さんは「『自分がセンターでいいのかな』とかは思わず、STU48に全力で貢献したい」と発言されていて、力強さを感じました。

曽川 いろんなセンター像がある中でも、私はカッコいいセンターでありたいんです。なので、常に強気でいたいと思っています。

石田 最初から堂々としていてすごい! 強気でいることはセンターとして大事な要素だと私も思います。それが初センターの時点で備わっているんだから、これからに期待しかありません!

中村 いろんな場面でさっちーの言葉を聞く機会があるんですけど、毎回熱いものを感じるんですよね。決意や覚悟を感じて、今の時点ですごくカッコいいなと思います。ただ、気負わずにやってほしいなという思いもあって。自分にプレッシャーをかけているような気もするので、そこまで背負い込まなくてもいいんだよ、と。今の時点ですでにさっちーは素敵だから。

中村舞

中村舞

石田 重荷を背負わず、のんびりやってほしいです。

曽川 ありがとうございます!

私が絶対に支えたい

──初選抜入り、初センターをサプライズで伝えられたときはどんな心境でしたか?

曽川 いろんな感情が入り混じっていたけれど、一番大きかったのは「うれしい」という気持ちでした。私は加入当初からセンターに立つことを目標にし、公言してきたので。

──センターに立ちたいと思ったのはなぜですか? 何かこだわる理由があったのでしょうか?

曽川 いえ、最初はそこまで熱い気持ちがあったわけじゃないんです。「アイドルといえばセンターだよな。カッコいいし。よし、じゃあ私の目標はセンター!」みたいな感じで、けっこう軽い気持ちでした(笑)。でもアイドル活動を始めて、実際に自分がステージに立ったり先輩方の姿を見たりするうちにセンターがいかに重いものかを知り、憧れもより大きくなっていきました。だから、自分がセンターと聞いたときは怖さもありました。

曽川咲葵

曽川咲葵

──うれしさと怖さが入り混じった感情だったわけですね。

曽川 はい。最初はその感情がごちゃ混ぜになってなかなか整理ができませんでした。でもそこから少しずつ気持ちが変わっていきました。センター経験のある先輩と一緒にいると、「支えられているな」とすごく感じるんです。先輩とお仕事をするうちに「私、大丈夫かも。よし、がんばろう!」と気持ちが整って前向きになれました。

──今も曽川さんが話している姿を、石田さんと中村さんがとても優しい目で見守っていました。曽川さんが「支えられていると感じる」とおっしゃる意味がとてもわかります。

曽川 お2人とも本当にお優しいんです。いつも支えていただいています!

──一方で石田さんと中村さんはセンター経験者という立場から、後輩である曽川さんをサポートしたいという思いもきっとあるはず。

石田 そうですね。特にさっちーの場合、自分以外は全員が先輩という中で急にセンターをやるわけです。だから私が初めてセンターを担当したときの気持ちとはまた全然違うと思うんですよね。私が「サステナブル」(2019年9月発表のAKB48の56thシングル)で初めてAKB48さんの選抜に入ったときは、ゆみりん(瀧野由美子)も(岡田)奈々さんもいたけれど、それでもすごく心細くて怖かったのを覚えています。さっちーも、選抜に同期がいないのは不安だよね? だから私が絶対に支えたいなと思っています。

石田千穂

石田千穂

中村 同じく、私も支えたい気持ちでいっぱいです。私の初センターのときは、案外プレッシャーを感じずにいられました。というのも、周りのみんながすごく支えてくれたんです。だから、さっちーも好きなようにやったらいいよ。私たちが支えるし、なるようになるから(笑)。逆に、私たちはさっちーのキラキラオーラに巻き込んでもらいたいと思っているので、一緒にがんばろう!

曽川 はい、ありがとうございます!

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STU48、やるじゃん!