音楽ナタリー PowerPush -SPECIAL OTHERS ACOUSTIC
アコースティックで到達した新境地
今年に入って人生観が変わった
──価値観が変わってきたのかもしれないですね。
芹澤 たぶん先を見ちゃったんでしょうね。そろそろ人生の折り返しだし、だったら心地いいほうがいい、悩んでる暇なんかないって。今年35歳になったんですけど、「もう若くない」って完全にわかったんですよね。そうすると“今さら”とか思わなくなったんですよ。
──もう若くないと自覚したことで、逆に前向きになった、と。
芹澤 “第2章の若造”というか(笑)、「自分ってめっちゃ可能性だらけの人間じゃん!」って。今はこんなに動けてますけど、人間、いつ動けなくなるかわからないし……。
宮原 この年齢になると、「いずれ死ぬんだな」って感じるようになるんですよね。そこから「アイデアがあるんだったら、すぐに形にしよう」と思うようになって。死ぬときに「あれをやっておけばよかった」って後悔するのは嫌じゃないですか。
柳下 今回のアルバムは俺らの遺書ですね(笑)。
又吉 それは早すぎるだろ!
打倒、SPECIAL OTHERS!
──S.O.Aの将来についてはどんなビジョンがあるんですか?
宮原 そうですね……。インディーズで最初の音源(「BEN」)を出した頃って、漠然といろんな想像をしてたんですよね。「このバンドどこまでいけるだろう」とか「どれくらいの会場でライブをやれるようなるだろう」って。S.O.Aもそのときの気持ちに近いというか、同じような妄想をしてるんですよ。アコースティックでも武道館とかやれんのかな?とか。
芹澤 いいね、それ。
宮原 「本家のSPECIAL OTHERSはよく知らないけど、アコースティックのほうは好き」みたいな人が出てきたら面白いなって思うし。
柳下 「打倒、SPECIAL OTHERS」だね(笑)。
──11月からはSPECIAL OTHERSのツアー「QUTIMA Ver.18 “エレクトリック26都市ツアー 2014-2015”」とS.O.Aのツアー「アコースティック8都市ツアー 2014-2015」が同時にスタートしますね。
芹澤 アコースティックだけでは寂しいというか(笑)、エレクトリックもやりたかったので。
柳下 S.O.Aのは新人バンドだし、まだまだ力不足なので。本家と一緒に回ったほうがいいかな、と。
芹澤 経費の問題もあるけどね(笑)。
柳下 「S.O.Aはハイエース1台でどこでも行けます」って言ってたんですけど、今回はトラックで機材を運びます(笑)。
宮原 いずれは車1台で回ってみたいですけどね。ふだんは行けないところにもどんどん行って、ライブしながら日本中を回ってみたいんで。
- 1stアルバム「LIGHT」/ 2014年10月8日発売 / SPEEDSTAR RECORDS
- 「LIGHT」
- 初回限定盤 [CD+DVD] 3780円 / VIZL-699
- 通常盤 [CD] 3024円 / VICL-64186
CD収録曲
- LIGHT
- March
- Galaxy
- LINE
- Mambo No.5
- BEN
- STAR
- Marvin
- halo
- Wait for The Sun
初回限定盤DVD収録内容
「S.O.Aのバンドやろうぜ~デビューまでの道のり~」
- LINE(ビデオクリップ)
- LIGHT(ビデオクリップ)
- ドキュメント映像
SPECIAL OTHERS(スペシャルアザーズ)
1995年、高校の同級生だった宮原“TOYIN”良太(Dr)、又吉“SEGUN”優也(B)、柳下“DAYO”武史(G)、芹澤“REMI”優真(Key)の4人で結成。2000年から本格的に活動を始め、2004年8月に1stミニアルバム「BEN」をリリース。続く2005年6月の2ndミニアルバム「UNCLE JOHN」発表後には「FUJI ROCK FESTIVAL '05」に出演し、大きな注目を集める。2006年6月にミニアルバム「IDOL」でメジャーデビュー。2011年11月にさまざまなアーティストと共演したコラボ作品集「SPECIAL OTHERS」を発表し、2013年6月には初の日本武道館公演を成功させた。2014年10月8日に、メンバー4人がアコースティック楽器で演奏する新プロジェクト「SPECIAL OTHERS ACOUSTIC」名義での“デビュー”アルバム「LIGHT」をリリース。