SPECIAL OTHERS ACOUSTICデビュー

──SPECIAL OTHERS ACOUSTICのデビューアルバム「LIGHT」がついにリリースされます。

宮原“TOYIN”良太（Dr）　はい。デビューですね、まさしく。

芹澤“REMI”優真（Key）　新人です。

柳下“DAYO”武史（G）　設定上はね（笑）。

──アルバムの資料には「いつもの楽器をアコースティック楽器に持ち替え、2014年、新人バンドという設定で活動を開始」とありますが、ホントに新人気分だったりします？

宮原　いや、全然（笑）。

芹澤　1mmたりともありません。

──でも、新人ならではのリリースイベント（神奈川、大阪、愛知で行われる「フリーライブ＆スタンプ会」）もありますよね。

芹澤　ショッピングモールのライブですよね。そういうことには抵抗ないんですよ、俺ら。キャリアを重ねてきたからこそのプライドみたいなものは一切ないし。それよりも、全部楽しんでやろうっていう感じなんですよね。

又吉“SEGUN”優也（B）　うん。単純に面白いからやるっていうほうが動きやすいし。

宮原　ショッピングモールのイベントもめちゃくちゃ楽しみですね。いつも買い物しているところでライブができる！っていう。

芹澤　お店のかわいい女の子と仲良くなれるかもしれないし（笑）。

──（笑）。今回、SPECIAL OTHERS ACOUSTIC名義でアルバムをリリースすることになった経緯を教えてもらえますか？

宮原　こちらから「アルバムを出したいです」ってプレゼンしたんですよ。

芹澤　そうだね（笑）。

宮原　「今、アコースティックのアルバムを出したら、絶対いいですよ」って言って。

芹澤　要するにハマっちゃったんですよね、アコースティックに。もともとは必要に迫られてやってたんですけどね。アコースティックのライブなんかやったこともない時期から、「アコースティックでやってください」ってオファーがきて。

本家ではできないことをカバーできる存在

──「SPECIAL OTHERSはアコースティックライブもやってそう」っていうイメージを勝手に持たれてた？

芹澤　そう（笑）。で、「やるしかないか」って。

柳下　勝手に持たれていたイメージに対して、こっちから近付いていった感じですね。アコースティックでやると、今まで使ったことのない楽器も使えるから、単純にプレイヤーとして面白かったし。

宮原　それは大きかったよね、ホントに。アメリカでストリートライブをやったときも「もっといろんな楽器を使って、違うテイストの曲もやってみたい」と思ったし、自分たちの手で持っていけるくらいの楽器でライブをやれるのもすごくいいなって。そうやっていろんなことを試しているうちに、本家のSPECIAL OTHERSとはまったく違う動きができることに気が付いたんですよ。アコースティックだったら、ストリートライブもやりやすいし、小さいお店とかでもできるじゃないですか。本家ではできないことがカバーできる存在なんだなってわかってから、さらに本気になったというか。

柳下　ふだんはできない場所でもやれるのは大きいよね。

芹澤　音楽的にも面白いし、荷物が軽いっていうのも最高だし。荷物なんて軽いほうがいいに決まってますから。

又吉　SPECIAL OTHERSは意外と機材が多いんですよ。ツアーをやるときも大きいトラックで運んでるし、けっこう大所帯なんですよね。でも、アコースティックでストリートライブをやったときに「何これ？ めっちゃラクじゃん！」と思って。

芹澤　対極にあるんですよね、つまり。SPECIAL OTHERSは労力をかけて積み上げることでエネルギーを出す感じなんですけど、アコースティックは荷物から何から、とにかくミニマムにしてるから。音数もそうですよね。音が少ないからこそ、表現できることがあるっていう。