SixTONESサブスク解禁記念、66曲レビューでデビューから現在まで振り返る (3/3)

2024年

5月に浜田雅功(ダウンタウン)考案の「ごぶごぶフェスティバル」で野外フェス初出演を果たし、その後「Talking Rock! FES.2024」「COUNTDOWN JAPAN 24/25」という大型フェスのステージにも立ったSixTONES。こうしたフェスでは外様とも言える彼らだが、多くのオーディエンスを巻き込むパフォーマンスでファン層を拡大させていった。さらに2024年は京本の主演ドラマ「お迎え渋谷くん」の主題歌「音色」、主演映画「言えない秘密」の主題歌「ここに帰ってきて」、田中が出演した「ACMA:GAME アクマゲーム」シリーズの挿入歌「GONG」など数え切れないほどのタイアップ曲を発表し、SixTONESの音楽がさまざまな形で広がった。

この年、幅広い分野を横断しながらめざましい活躍を見せたのが髙地。かねてから温泉ソムリエの資格も生かしながらバラエティ番組に多数出演していた髙地だが、自身初の単独主演舞台「Come Blow Your Horn~ボクの独立宣言~」で生き生きとした演技を見せ、コメディ俳優としても頭角を現す。

リリース作品
シングル「音色」「GONG/ここに帰ってきて」、アルバム「THE VIBES」、ライブDVD / Blu-ray「VVS」

リーダー
ジェシー

1月

「THE VIBES」通常盤ジャケット

「THE VIBES」通常盤ジャケット

アンセム
[作詞・作曲:YUUKI SANO、Hayato Yamamoto、YUKI(2D) / 編曲:Hayato Yamamoto]

「こっから」の大ヒットを追い風に猪突猛進するSixTONESの活躍を表すかのようなロックチューン。勢いに乗るSixTONESだからこそ、「前例なんて要らねぇ 俺が新生」「こっから revolution(hey) 理想のシナリオ(I got it)」「勝つのは俺だけ」といった歌詞にも強い説得力が生じる。うねるようなベースラインを機に繰り返される「Oh, oh, oh, oh」というシンガロングパートによってイメージされるのは広いライブ会場。骨太なアンサンブルと野心に燃えるボーカルがあらゆる衝動を突き動かしていく。

Something from Nothing
[作詞:Jamesy Minimal、Soma Genda / 作曲・編曲:Naoki Itai、MEG(MEGMETAL)、Satoshi Setsune]

前年の4大ドームツアー「SixTONES LIVE TOUR 2024『VVS』」での生バンドとのステージで爆発的な盛り上がりを見せたのが「Something from Nothing」。メタルテイストの荒々しいバンドサウンドに、腹の底から絞り出すようなシャウトとデスボイスが乗り、そのすさまじい迫力に思わずのけぞってしまう。さまざまな難題に挑み続けるSixTONESの生き様がここにある。

Only Holy
[作詞:Daisuke Nakamura / 作曲:TAKAROT、Daisuke Nakamura / 編曲:TAKAROT]

雪が降り積もるように募る大切な人への思い──SixTONESがキャリア初となるクリスマスソングで歌っているのは、“君”の幸せをまっすぐに願う気持ちだ。優美なハーモニー、そっと包み込むような優しい歌声がリスナーの心を解きほぐす、温かなバラードソングに仕上がっている。

Bang Bang Bangin'
[作詞:Atsushi Shimada、MiNE / 作曲:Jimmy Claeson、Andreas Ohrn / 編曲:Jimmy Claeson]

「Bang Bang Bangin'」を合言葉に全リスナーを巻き込んで盛り上げる、フロアライクなEDM。メンバーは高速のビートを乗りこなしながら、「Bang bang bangin' hey! Bang bang bangin' hey! ba-ba-bang Bang bang bangin'」「My name is "fire burn" (brrr) a.k.a SixTONES(ah)My name is "ice cool"(woo)クセになる(come on)」とアッパーなテンションで歌う。何よりも、歌唱している本人たちから楽しさが伝播してくるのがいい。

君がいない
[作詞・作曲・編曲:Zembnal]

「人人人」や「こっから」を彷彿とさせる息の合ったマイクリレーが聴きどころのミクスチャーロック。歌詞には“君”の不在をひたすらに嘆いて途方に暮れる姿がつづられているが、流れるようなフロウが心地よく、陰気なムードはあまり感じられない。ファンキーなバンドサウンドに合わせて歌い踊れば、失恋の痛みなんてどこ吹く風。

DRAMA
[作詞:ONIGASHIMA / 作曲:P3AK、Christofer Erixon / 編曲:P3AK]

「RAM-PAM-PAM」「STAMP IT」などのセクシーな楽曲により表現力に一段と磨きをかけたSixTONES。「DRAMA」は表現者としての円熟味が増した彼らの色気が堪能できるヒップホップチューンだ。“君”の本音を探りながらモーションをかけるような描写があるが、「みんな、まとめて BOUNCE, SEE WHAT I’M ABOUT 止まんないまま THE ROOF’S ON FIRE」「音に任せて WE CAN NEVER STOP」「さあ、踊りな」のようにライブで観客を煽るにはもってこいのリリックも多数。

5月

「音色」通常盤ジャケット

「音色」通常盤ジャケット

音色
[作詞・作曲・編曲:SAEKI youthK]

2024年5月1日、結成9年を迎えたSixTONESが発表したのは、京本が主演する恋愛ドラマ「お迎え渋谷くん」の主題歌としても話題を呼んだ「音色」。“君”との出会いに感謝し、未来への期待に胸を膨らませるラブソングでありながら、SixTONESの足跡や固い絆も歌われた楽曲となっており、あらゆる出会いを祝福するように、ホーンやストリングスが高らかに鳴り響く。歌詞にはSAEKI youthKが制作した「オンガク」「人人人」「こっから」のフレーズがちりばめられ、後半には6人のアカペラパートもあるので最後まで聴き逃せない。

7月

「GONG/ここに帰ってきて」通常盤ジャケット

「GONG/ここに帰ってきて」通常盤ジャケット

GONG
[作詞・作曲・編曲:Zembnal]

田中が出演した「ACMA:GAME アクマゲーム」シリーズの挿入歌。登場人物が人生を懸けた大勝負へと挑むこの作品を熱く盛り上げた。サイレンのようなけたたましいギターリフは危険を知らせるサインを思わせる。「逃げ場なんてない」「勝ち目なんてない」「もう後がない」と逼迫した状況に追い込まれながらも、SixTONESは闘志をむき出しにしながらがなり声を上げて歌う。逆境にも屈しないタフなメッセージが刻まれた「GONG」は多くの人々に勇気を与えた。

ここに帰ってきて
[作詞:MS、Sam Homma、Ryuichi Kureha、Utoro Sunset / 作曲:MS、Sam Homma / 編曲:Ryuichi Kureha、Naoki Itai]

SixTONESの純度の高い歌声を堪能するなら、ピアノを主体とした壮大なバラード「ここに帰ってきて」がオススメ。愛する人に語りかけるような「初めて出会った日のこと 覚えてる?」「ちゃんと前を向いて 生きてるよ」「ふと 思い出すよ」という言葉や、計18回にわたって繰り返される「ここに帰ってきて」のフレーズが、“君”への深い愛と喪失感をくっきりと浮かび上がらせる。

2025年

結成10周年イヤーの2025年は初の5大ドームツアー「SixTONES LIVE TOUR 2025『YOUNG OLD』」で華々しい幕開けを飾った。5thアルバム「GOLD」を携えたこのツアーは、作品のコンセプトに沿ってマイクも金、日本建築のような巨大セットも金。グループの周年を彩るように、豪華絢爛なステージが繰り広げられた。4月には「行列のできる相談所」が放送されていた日曜21時枠で冠番組「Golden SixTONES」がスタートし、10周年記念日当日の5月1日にはファンへの感謝を込めた生配信企画「ロクオン」が実施された。「ロクオン」ではこれまでのキャリアを振り返るようにシングル曲、人気曲、ライブではあまり披露されないレア曲などを視聴者にたっぷりと届け、メンバー同士が泣き笑い、「また10年後にやりましょう」と誓う姿も。これから先、何があっても6人はSixTONESであり続ける──誰もがそう確信する一夜となった。

今や時代を象徴するアーティストとなったSixTONESの発展に個人の活躍は不可欠とも言える。田中は音楽フェス「D.U.N.K. Showcase in K-Arena Yokohama」にゲスト出演し、SKY-HIをはじめとする実力派ラッパーたちと肩を並べて己のスキルをアピール。藤井道人監督の映画「正体」に出演した森本は「第48回日本アカデミー賞」の新人俳優賞および話題賞を受賞し、俳優業も好調。京本は自身のクリエイティブプロジェクト初のアルバム「PROT.30」の全収録曲の作詞・作曲に携わり、独特の感性を生かしながらクリエイティブな才能を発揮している。6月にはテレビアニメ「WIND BREAKER Season2」のオープニングテーマを表題曲としたSixTONESの15thシングル「BOYZ」の発売を控え、グループと個々の活躍にも目が離せない。

リリース作品
シングル「バリア」、アルバム「GOLD」

リーダー
森本慎太郎

1月

「GOLD」通常盤ジャケット

「GOLD」通常盤ジャケット

THE BALLERS
[作詞:TSUGUMI、TOMOKO IDA / 作曲:TOMOKO IDA、TSUGUMI / 編曲:TOMOKO IDA]

プロバスケットボールリーグ「B.LEAGUE 2024-25 SEASON」のシーズンテーマソングに選ばれた「THE BALLERS」。スピード感あふれるラップは試合のワンシーンを切り取ったような臨場感にあふれ、「俺らが最強」と連呼されるサビが感情をたかぶらせる。楽曲全体から放たれる無尽蔵のエネルギーに誰もが圧倒されるだろう。

3月

「バリア」通常盤ジャケット

「バリア」通常盤ジャケット

バリア
[作詞・作曲:Zembnal / 編曲:Naoki Itai、Zembnal]

ジェシーが主演を務めた映画「お嬢と番犬くん」の主題歌「バリア」は愛する人を守り抜こうとする固い決意が刻まれたラブソング。「誰ひとり触れさせやしない」「何ひとつ奪わせやしない」という歌詞はかなりキザだが、SixTONESはそんなフレーズをダンサブルなビートに乗せてクールに歌いこなしている。ブラスの効いたリッチなサウンドや、親指=彼氏、小指=彼女を意味するキャッチーな振付も特筆すべきポイントだ。

Strawberry Breakfast -Live on MTV Unplugged-

過去にエリック・クラプトンやマライア・キャリー、宇多田ヒカル、平井堅、KinKi Kidsなども出演したMTV主催のアコースティックライブ「MTV Unplugged」にSixTONESが出演したのは2024年12月。きらびやかなシャンデリアが光る瀟洒なムードの中、バンドメンバー10人とコーラス隊ともに「Strawberry Breakfast」を披露した。音源では、大胆に生まれ変わった人気曲「Strawberry Breakfast」のパフォーマンスを味わうことができる。ゴージャスなアレンジに耳が喜ぶこと間違いなし。

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プロフィール

SixTONES(ストーンズ)

ジェシー、京本大我、松村北斗、髙地優吾、森本慎太郎、田中樹からなる6人グループ。2018年10月に「YouTube アーティストプロモ」キャンペーンに選ばれた。2020年1月にSnow Manと同時に1stシングルをリリース。デビュー曲「Imitation Rain」はYOSHIKI(X JAPAN)が手がけた。同年4月に冠レギュラー番組「SixTONESのオールナイトニッポンサタデースペシャル」がニッポン放送でスタート。最新アルバムは2025年1月にリリースした「GOLD」。同年5月、これまで発表した楽曲のうち66曲のサブスクリプションサービスでの配信がスタートした。7月にはニューシングル「BOYZ」をリリースする。