“Shiggy Jr.らしさ”とは

──4月28日の自主企画イベントで、ファンに直接メジャーデビューを報告しましたね（参照：Shiggy Jr.がノーナ＆group_inou招聘ライブ、メジャーでも「まっすぐに楽しく」）。池田さんは「メジャーデビューしても変わらずShiggy Jr.らしく楽しくやっていきたい」ということを強調して話していました。この“Shiggy Jr.らしく”というのを詳しく教えていただけますか。つまり、このバンドらしい活動の進め方ってなんなのか。

池田　はい。Shiggy Jr.らしくっていうのは、やっぱりメンバーのやりたいことをやるっていうことだと思います。だから曲は茂幸くんがやりたい、ポップでキャッチーなものを。さらにそのとき面白いって思ってるテイストを取り入れて音楽をやっていくこと。あとは、私たちの音楽に夢を託してくれる人や、私たちが夢を叶える過程を見て「私にもできるかも」って思ってくれる人がいたりするなら、そこはすごい大事にしたくて。それはきっとこれからの活動、大人に従うだけでは叶えていけないと思うし、そういうことはすぐに透けて見えちゃうので、すべての活動をメンバーがやりたいこと、メンバーが面白いと思ってること、納得していることで進めていきたいんです。だってメンバーがワクワクした状態じゃないと、誰もワクワクしてくれないと思うので。お客さんもそうだし、関わってくださるスタッフさんとか媒体の方とかお店の方とかも。お客さんまでしっかり届けるために、メンバーがワクワクした状態で音楽をやることが、Shiggy Jr.らしさかなと思います。

──それはメジャーシーンに来ても変わらず続けていける自信が。

池田　あるし、それをやらないと逆にダメです。事情はもちろん汲んでいかなきゃいけないし、わがままを貫くのもまた違うと思うので、その中でできる一番いいこと、楽しいことをずっと妥協せずやっていきたいなと思ってます。それをやんないと意味がないというかね。メジャーに入った意味もないし、このメンバーでやってる意味もないので。

──……池田さん、相当シビアですよね。全然ゆるふわ女子じゃない。

一同　（笑）。

池田　男っぽいのかもね。最近すごい思う。

森　ああ、そうかもね（笑）。ストイック。

池田　なんだろう、“夢は絶対叶う”だったり“幸せで楽しいほうが絶対いい”だったり、叶えたいこと自体がキラキラしたことだから、そのためには自分がしっかりいろんなことを見つめていろんな可能性を考えていかないと叶えられない、みたいな気持ちなのかなあ。

Shiggy Jr.が思う音楽シーンの所感

──Shiggy Jr.は“2015年の新人の最注目株”といろいろなところで言われてますが、皆さん自身は今の音楽シーンの流行りやリスナーの動きについてどう感じてます？

原田　インディー周りなら流行りはありますよね。シティポップ的なものとか。

諸石　なんかさ、シティポップって定義が曖昧になってるよね。

池田　昔とは意味が違うよね。

原田　俺ら言われてるけど全然シティポップじゃないよね。ceroとかはなんとなくわかるけどねえ。

森　ceroはすごいいいよ……。

原田　でも、ホントに真っ当なシティポップもあるよね。それは確かに流行ってるよね。

諸石　なんか多様化しまくってる感じはあるなあ。なんだろう……。

森　あれ、今なんの話だっけ？

池田　流行りとか、シーンで感じること。

森　あ、流行りか。

諸石　センスのいいものがたくさん出てきてるなって。Yogee New WavesとかceroとかSANABAGUNとか。

池田　そうだね。でもいろんなものが手に入るようになって、物があふれてるのに、“みんなが好き”なものがないよね。これが好きな人たちが集まる村、これが好きな人たちが集まる村、って小さな村がいっぱいあって、ちょっと前まではその中でそれぞれ盛り上がってたけど、たぶんそろそろみんなの共通項が欲しいなっていうモードになってるのかなとはなんとなく感じてて。