ここから先のもっと大きい夢を叶えていかなきゃ

──3月末にメジャーデビュー決定というニュースを出したところ、非常に大きな反響がありました。発表後、何か変わったりしましたか？

原田　だいぶ変わった気がする。基本的にやれないことがなくなった。曲作りの話をすると、ストリングスとか録れるし、事務所とかレーベルのスタジオがいつでも使えるし。物販にしたってなんでも作れるもんね。

諸石　周りの反応的なことでいうと、ファンに若い人が増えた気がする。中高生の女の子とか。

池田　あ、そうだね。特に女の子の聴いてくれる子が増えました。

諸石　ライブもそうなんですけど、ネットの反応も。「聴きました」って言われることがすごく増えたなと思いますね。

池田　自分たちだけだとプロモーションもネット中心だし、ライブも行ける場所とか回数が限られてるけど、もっとマスなところに届くようになってる感じがすごいしていて。CMとかもそうですし（参照：Shiggy Jr.メジャーデビュー曲がハウステンボス夏CMに乗って全国へ）。きっとこういうことが中高生の子が聴いてくれるのにつながってるのかなって。学生さんってあんまり夜のライブとか行けないじゃないですか。あとはなんだろ……心境的にはある？

森　うーん。実際に店頭に盤が並んで展開されてるのを見るとまた違うのかなっていう気はするけど、俺はまだ「メジャーデビューしたんだ！」っていう感じはあんまりない。プロモーションとか増えてきたりして、するぞーって感じの助走感はなんとなくあるけど。

諸石　ああそうかも。

池田　私は、「メジャーデビューしたい」「ホールツアーやりたい」ってずっと言ってきて、お客さんに「メジャーデビューが決まりました」って言ったことによって1個大きな夢が叶った感じはあるかも。だからここから先のもっと大きい夢を叶えていかなきゃなみたいな気持ち。それはずっとあったけど、より明確になって、もっと先を見るようになった気がする。みんなに言えたことによって。覚悟がこう、またグッと強くなった感じがします。

「SMAPみたいなバンドになりたいんです」

──Shiggy Jr.は1stミニアルバム「Shiggy Jr. is not a child.」（2013年11月発売）からその完成度の高さが話題になっていましたから、その時点でいろんなレコード会社から「うちでやりませんか」と誘いは来ていたと思うんです。言わば引く手あまたの中、すぐには決めず、自分たちの力でもう1枚（「LISTEN TO THE MUSIC」）出してさらに注目度を高めて、4人で熟考した上で今の事務所やレーベルに入りましたよね。そのあたりは原田さんがブログでも書かれていますが（参照：Shiggy Jr. 公式ブログ - メジャーでやるということ。）。率直に聞くと、ユニバーサルシグマにした決め手はなんですか？

原田　人ですね。担当の人の、“ぜってー売ってくれる”感。

森　熱さが同じだったからじゃないですか。

諸石　熱量と信頼感ですね。

池田　道の先にあるおっきい夢、最終地点みたいなのが同じで。

──最終地点って、具体的になんと思っていて、なんと言われたんですか？

諸石　「武道館行けますよ」は言われた気がする。

池田　あと下北沢のQueでやったときかな？ 「ホールでみんなが手振ってる光景が見えるライブだったよ」って。「国民的なアーティストになろうね」みたいな会話もあったよね。その……社会現象って言うと大きいけど、それぐらいのことをやりたいと私たちは思ってて、レーベルの方もそれに対して「そりゃそうだ」みたいに言ってくれたのが……よかったよね？

原田・森・諸石　うん。

──国民的なアーティストになるってすごいことですよね。それを宣言できるのもすごいと思いますし。

池田　あ、私が「SMAPみたいなバンドになりたいんです」って言ったんだ。その方も「そうだね、そうなろうね」って言ってくれて。

──SMAPみたいなバンドになる、とは？

池田　SMAPはアイドルで私たちはバンドなので形は違うんですけど、みんな違ったキャラがあって、それぞれが愛されてて、SMAPがテレビ出てるだけでみんなハッピーになれるし、曲もめちゃくちゃポップだし、子供から大人までみんな好きで……っていうところがすごい素敵だなあって。きっと1人ひとりがめちゃくちゃプロ意識を持ってお仕事されてるからあんなふうになれてるんですよね。すごいいいなあって思っていて。そうなりたいよね。

原田・森・諸石　うん。