Shiggy Jr.「KICK UP!! E.P.」 PR

Shiggy Jr.|伸び伸びと自由に「大人化計画」進行中

Shiggy Jr.の新作「KICK UP!! E.P.」が5月23日にリリースされた。

ビクターエンタテインメント移籍作「SHUFFLE!! E.P.」から約半年を経て届けられた5曲入りの本作は、Shiggy Jr.のバラエティに富んだ音楽性を感じさせる内容に。サウンドも歌詞もテンションの高い「お手上げサイキクス」から、切ない思いをにじませる叙情的な「ずっと君のもの」まで、1曲1曲が鮮烈な個性を放っている。

2016年以降、バンドを「大人にしていくこと」をテーマに掲げているという彼女たち。そのテーマはどのように作品に反映されたのか? 各曲の解説と共に紐解いていく。

取材・文 / 天野史彬 撮影 / 後藤壮太郎

Shiggy Jr.を大人にしていこう計画

──新作「KICK UP!! E.P.」は、収録された5曲すべてが非常に濃くキャラ立ちした作品ですよね。このいい意味でのバラバラさは、前作「SHUFFLE!! E.P.」から引き続きシギーの新しいモードを表しているのかなと思いました。

原田茂幸(G, Vo)

原田茂幸(G, Vo) そうですね。2016年にリリースした「ALL ABOUT POP」以降、「Shiggy Jr.を大人にしていこう計画」というのがあって。自分たちが人間として大人になっていくのはもちろんだけど、バンドとしてももっと大人になって、表現の幅を見せていくべきだなって思っていたんですよね。それで、それまでのJ-POP的な路線を突き詰めるだけではなくて、自分たち自身のルーツを取り入れることで、音楽的にも振り幅の広さを表現できたらいいなっていう考えがずっとあったんです。その中で、今回は「SHUFFLE!! E.P.」よりもさらに音楽性を深く掘り下げた作品にできたなと思いますね。

──シギーは、デビュー当初からポップであることをテーマに掲げてきたバンドですよね。バンドが大人へと成長していくにつれて、自分たちの中で“ポップ”という言葉の意味合いや定義付けが変わったりしましたか?

原田 実は公式のプロフィールの内容が変わったんですよ。前までは、プロフィール欄に「ポップでポップなバンド」と書いていたんですけど、今は「ハイブリッドポップスバンド」と書いていて。今のシギーにとってのポップスは、いわゆるJ-POP的な単純に「メロディがキャッチーでキラキラしている」っていうだけではないんですよね。プロフィールに書いてあるように、モータウンやブルーアイドソウル、ロック……そういうものがルーツになっている音楽なんだっていうことを、ちゃんと出していければいいなと思っていて。

──ルーツって、「その人がどういう音楽を聴いて生きてきたか」ということですよね。つまり、音楽の中にルーツを出していくということは、作り手の人生や内面性を色濃く出していくことにもつながるのかなと思うんですけど、どうですかね?

原田 うーん、これまでも、曲ごとに自分たちの思いは入れてきたし、そのへんは変わらないのかな……。

「変わったな」って思われたい

──池田さんはどうですか?

池田智子(Vo) 私は今回、ボーカリストとして、もっと自由に、自分らしく歌おうと意識していました。これだけいろんな雰囲気の、いろんなジャンルの曲があるので、それぞれをボーカルがどう解釈して、どういうふうに歌うかで、曲の雰囲気もガラッと変わるんですよね。だとしたら、型にハマるのではなく、自分らしさを出していったほうが曲が面白く聞こえるのかなと思って。なので、「自分の歌は絶対にこうでなければいけない」っていう考え方はやめようと思いました。例えば、1曲目の「お手上げサイキクス」は、これまでにないくらい激しい曲なんですけど……。

──この曲は、本当にブチ切れていますよね(笑)。

池田 そうなんです(笑)。だからこそ、レコーディングでは固定のマイクではなく、ハンドマイクで歌ってみたりして。“いい子”に収まるんじゃなくて、どんな顔をして歌っているか、私自身の内面、意識、テンション……そういうものが見えるくらいの曲になればいいなって考えていました。

──「お手上げサイキクス」はテレビアニメ「斉木楠雄のΨ難」のオープニングテーマでもありますよね。タイアップソングにこれほど激しい曲を持ってくるというのは、「これまでのシギーのイメージを刷新していきたい」という意識の表れでもあるのかなと思いました。

原田 「変わったな」って思われたい、というのはありました。この曲は「バンド感」を意識したんです。メンバー全員の顔が見える曲と言うか。今までの自分たちにはディスコ感のある曲が多かったと思うんですけど、アニメのイメージもそういうものではなかったし、この曲はタイアップもあるから、恐らくこの作品の中で一番聴かれる曲になるんですよね。だとしたら、こういうロック的な要素のある曲を持ってくることで、「今までのシギーじゃないな」って、ちゃんとリスナーに引っかかってほしいなと思って。

──ちなみに今作では、「お手上げサイキクス」に加えて「Sun is coming up」と「Beat goes on」でも、編曲に白石元久さんがクレジットされていますね。白石さんは前作からシギーの作品に参加していて、岡村靖幸さんのマニピュレーターなどでも知られる方です。白石さんの存在は今のシギーにとってどのような要素をもたらしているのでしょうか?

池田智子(Vo)

原田 白石さんは……変態性をもたらしてくれる人ですね(笑)。

池田 そうだね(笑)。白石さんとやると、普通のポップスで終わらないんだよね。

原田 打ち込みで作ったデモを、白石さんに「好きにしてください」と言って渡すんですけど、例えば「お手上げサイキクス」は、白石さんの手が入ることで曲の構造も変わったし、スピードも速くなったんです。

──そうやってほかの人に曲を全面的に委ねることに拒否反応はないですか?

原田 それはないですね。白石さんに曲を渡すとものすごく変わって返ってくるんですけど(笑)、デモの段階で自分の最善は尽くしているし、ある程度の方向性は最初からお互いに見えているから、心配する必要はないと言うか。

池田 白石さんとは前作でも一緒にやっているから、信頼関係もあるしね。

──「お手上げサイキクス」は歌詞もすごいですよね。歌というよりはもはやポエトリーリーディング的に池田さんが言葉を畳みかけてくるし、その言葉自体にも現代社会を生きる1人の人間の脳内思考がダダ漏れになっているような強烈さがある。しかも、この曲の歌詞には歌詞カードに載っていない部分もあって、そこのインパクトが強いんですよね。

原田 あそこを歌詞カードに入れなかったのは、逆にしっかりと聴いてもらいたいなっていう気持ちがあったからなんです。普通に歌詞カードで読めてしまうと、面白くないじゃないですか。一生懸命聴くと何を言っているのかわかるっていうのが、あの歌詞にはいいのかなって思ったんです。

Shiggy Jr.「KICK UP!! E.P.」
2018年5月23日発売 / Victor Entertainment
Shiggy Jr.「KICK UP!! E.P.」初回限定盤

初回限定盤 [CD+DVD]
2484円 / VIZL-1384

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Shiggy Jr.「KICK UP!! E.P.」通常盤

通常盤 [CD]
1620円 / VICL-65009

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CD収録曲
  1. お手上げサイキクス
  2. Sun is coming up
  3. ずっと君のもの
  4. Do you remember
  5. Beat goes on
初回限定盤DVD収録内容
  • お手上げサイキクス(Music Video)
  • テレビアニメ「斉木楠雄のΨ難」第2期 第2クール・オープニング(ノンテロップVer.)
Shiggy Jr. LIVE TOUR 2018
- Step by Step - summer ver.
  • 2018年7月7日(土)宮城県 SENDAI CLUB JUNK BOX
  • 2018年7月14日(土)広島県 広島セカンド・クラッチ
  • 2018年7月15日(日)福岡県 DRUM SON
  • 2018年7月20日(金)大阪府 梅田CLUB QUATTRO
  • 2018年7月21日(土)愛知県 ElectricLadyLand
  • 2018年7月28日(土)東京都 マイナビBLITZ赤坂
Shiggy Jr.(シギージュニア)
Shiggy Jr.
池田智子(Vo)、原田茂幸(G, Vo)、森夏彦(B)、諸石和馬(Dr)からなるバンド。R&B、ブルーアイドソウル、ロックなどさまざまな音楽をルーツにしたキャッチーなポップサウンドを特長とする。2012年12月、池田と原田を中心に結成され、2013年11月にリリースした1stミニアルバム「Shiggy Jr. is not a child.」がWebを中心に話題となり注目を集める。2014年2月に森、諸石が加入して現体制となり、同年7月に2ndミニアルバム「LISTEN TO THE MUSIC」をリリース。2015年6月に1stシングル「サマータイムラブ」でメジャーデビューを果たす。2017年秋にビクターエンタテインメント移籍第1弾作品「SHUFFLE!! E.P.」を、2018年5月に5曲入りの新作「KICK UP!! E.P.」を発表した。2018年7月にライブツアー「Shiggy Jr. LIVE TOUR 2018 - Step by Step - summer ver.」を行う。