音楽ナタリー PowerPush -柴山一幸

超ネガティブなポップメーカーの叫び

アーティストコメント(50音順)

沖井礼二(TWEEDEES)

沖井礼二(TWEEDEES)

涙が出そうな同世代感。僕に歌える喉があればきっとこういう音楽を演っていたかも知れない。うらやましい。僕にはその機会が死ぬまで来ないのだ。

佐藤優介(カメラ=万年筆)

佐藤優介(カメラ=万年筆)

少年のようなみずみずしさと憂い、その狭間で叫ぶようなロックンロール。

澤部渡(スカート)

澤部渡(スカート)

オリジネーターの諸先輩方が実践、証明してきたロックは若者だけのものじゃない、という事を柴山さんは体現してると思います。とにかもかくにも"Headway"!ああ!"Headway"!ロックのピアノでガツンとやられるなんてこのご時世、なかなか出来る体験じゃないはず。ふくよかでとがってて、最高です。怒りある者、苦悩する者、恋する者、つまりすべてのひとに。

鈴木博文

鈴木博文

柴山一幸という音楽家はどんなときでも、ど真ん中の直球を投げるピッチャーだ。打たれても打たれても球種はただひとつ。ポップスでありたいという球種。その潔さは柴山くんの歌声を頂点としてこのアルバムではきれいな三角形を作っている。本人は多分屈折していると思い込んでいるに違いない。その勘違いがまた彼の音楽を面白くしている。

堂島孝平

堂島孝平

新作「YELLING」を聴かせてもらいました。

最も強く感じたことは、硬質であることです。
これはもしかしたら柴山さんの持つ性質なんでしょうか。
お水で言えば、硬水です。
喉を通る瞬間にガツンとくる、あの尖り。
野蛮な瑞々しさとでも言いましょうか。
飲み込んだ方は、文字通り、痛快ってやつですよね。

そして、大事なのは、硬いのに温もりがあるというところ。
これが絶妙なロマンチックさを醸し出してるように思います。
メタリックに甘酸っぱさを見たり、
プラスチックに温かみを見るそんな感覚がおありなんじゃないか、と。
近未来をヒューマンに生きる感覚とでも言いましょうか。
硬質だけどまったく機械的ではない。
むしろ、ほど遠いところにいらっしゃるんじゃないか、と。

実はまだ柴山さんとは面識がないので、
作品を聴きながら、そのお人柄に思いを馳せてます。
半ばまだ見ぬ友達への手紙のようになってしまいましたが、
笑って許してください。

聴いてて嬉しくなる作品でした。
リリース、おめでとうございます。

ニューアルバム「YELLING」/ 2015年5月27日発売 / 2700円 / GO→ST / INPH-011
ニューアルバム「YELLING」
収録曲
  1. Headway
  2. 一つの幸せ
  3. song of superman
  4. Why Why Why
  5. りんご病のあの娘
  6. SAYONARA
  7. コタツでアイス
  8. 機関銃とセーラー服
  9. カプセルラブ
  10. 愛こそは不得手
柴山一幸 & the BD's New Album「YELLING」発売記念ワンマンライブ
  • 2015年6月12日(金)愛知県 Valentine Drive
    ゲスト:高橋てつや / The Swastika
    料金:前売 2500円 / 当日 3000円(ドリンク代別)※学割あり
  • 2015年6月21日(日)東京都 HEAVEN青山
    ゲスト:伊藤俊吾と佐々木良
    料金:前売 3000円 / 当日 3500円(ドリンク代別)※学割あり
  • the BD's:杉浦琢雄(Key)/ 加藤ケンタ(G)/ 若山隆行(B)/ 矢部浩志(Dr)/ 森芳樹(Perc ※東京公演のみ)
柴山一幸「YELLING」ディスクユニオン購入特典イベント
  • 2015年6月25日(木)東京都 dues新宿
    バンドメンバー:杉浦琢雄(Key)/ 加藤ケンタ(G)/ 若山隆行(B)/ 矢部浩志(Dr)/ 森芳樹(Perc)
柴山一幸(シバヤマイッコウ)
柴山一幸

2001年に鈴木博文(ムーンライダーズ)主宰のレーベル・メトロトロンレコードよりアルバム「Everything」でデビューを果たした。2008年5月には田辺マモル、徳永憲らをゲストに迎えて制作した2ndアルバム「涙色スケルトン」を発表。田辺マモルのサウンドプロデュースや田村ゆかりへの楽曲提供などでも幅広く活躍する。2013年3月の3rdアルバム「I'll be there」発売以降はライブも精力的に行い、2014年6月にはGO→STレーベルより4thアルバム「君とオンガク」をリリース。2015年5月に5thアルバム「YELLING」を発表した。