SHANK|「今までで一番真剣に音楽をやった」SHANKに訪れた変化とは

SHANKが新作ミニアルバム「WANDERSOUL」を9月5月にリリースする。

新曲のほか、2012年2月発売のシングル「Wake me up when night falls again」収録曲「Knockin' on the Door」の再レコーディングバージョンも収められる「WANDERSOUL」。本作の制作にあたり、バンドは大きな変化を迎えたという。その変化とはなんだったのか。メンバー3人に話を聞いた。

取材・文 / 小林千絵 撮影 / moco.(kilioffice)

自分らが客として観ても飽きないようにしたい

──最初に今年1月に大阪・なんばHatchと東京・新木場STUDIO COASTで開催されたワンマンライブ「The Heavy Clash」の感想を教えてください(参照:SHANK、37曲を駆け抜けた新木場COASTワンマン)。

庵原将平(Vo, B)

庵原将平(Vo, B) やっぱり打ち上げがつまらんかったよね。

松崎兵太(G, Cho) そうね。特に大阪はマジ、友達が来んかったよね。あれはショックやった。

庵原 東京はけっこう来てくれたけど。だから人脈を養っていこうかなという感想です!

──ライブ自体はいかがでした?

庵原 楽しかったですよ、あんまり覚えてないけど。こういうバンドは長いセットだと疲れちゃうし、どこかでだれちゃうので、そこは考えたっすね。自分らが飽きないっていうのが大前提で。そしたらお客さんも飽きないかなと。まあ飽きてるかもしれないですけど(笑)。

松崎 自分らが客として観ても飽きないような内容にしようと。観てて「ダラダラしてんな」と思ったら観なくなるだろうし。

庵原 ゆるいのとダラけてるのの境目がむずいんですけど、まあがんばりました。

──SHANKはその加減が上手ですよね。これはワンマンライブに限った話じゃないんですけど、フェスなどで観ていても、お客さんの声を拾ってセットリストを急に変えたり、時間が余るとお客さんからリクエストを募って曲を追加したりして。最後の曲かと思いきや、そのあと1曲足すこともありますし。

庵原 俺もセットリストわかってないんだと思います。

松崎 最後の曲って言ってなくない? 「ありがとうございました」って言ってるだけじゃない?

庵原 いや、言ってるときもあるよ。本当に俺がわかってないだけだと思います(笑)。まあリクエストされてできる曲だったらやるし、やりたくなかったらやらない。

──ライブ中はどんなことを考えているんですか? 特に意識していることなどあれば教えてください。

松崎 何にも考えてないです。

庵原 おっぱいのことしか考えてないです。あとは「かわいい子いるかなー」とか。

一同 うん。

──それで言うとドラムの池本さんはフロアがあんまり見えないから……。

池本雄季(Dr, Cho) 視力いいんで見えます! 前のほうだけですけど。

──じゃあ前のほうにいるかわいい子を?

庵原 あんまいないっすよ(笑)。

ハウステンボスで「BLAZE UP NAGASAKI」

──6月には恒例の主催イベント「BLAZE UP NAGASAKI」がありました。今年は初めて長崎・ハウステンボスで開催されました(参照:SHANKら10組がハウステンボス舞台に熱演見せた「BLAZE UP NAGASAKI」終宴)。ハウステンボスで行うことになった経緯を教えてもらえますか?

松崎 これまでは神の島(長崎市神の島公園特設ステージ)でやってたんですけど、不便なことが多かったので、ほかにできる会場を探していて。せっかくだったら「Sky Jamboree」(毎夏に長崎・稲佐山公園野外ステージで開催されているエフエム長崎主催の野外フェスティバル)とは違うところのほうがいいのかなと思ったし。で、去年の年始にハウステンボスでのイベント(「がんばろう!九州 HUIS TEN BOSCH New Year Special Live 2017」)に出させてもらったこともあり、同じ場所で開催できないか交渉してみたら「いいよ」って言われたんで決まりました。あと出演者もお客さんも意外とみんなハウステンボスに行ったことないかなって。

──出演者のSNSでは前日の夜から皆さんでハウステンボス内で飲んでいる様子が公開されてましたね。

松崎 出演者はハウステンボス内のホテルに泊まってたんですけど、みんなで会場内に泊まることってなかなかないから、それも新鮮でよかったんじゃないかな。

──実際にやってみていかがでした?

庵原 面白かったです。神の島とはまた違う色が出て。

松崎 うん、面白かった。バスに乗らなくていいとか、山を登らなくていいとか、環境も含めてハウステンボスでよかったかなと。出演者もみんな「めちゃくちゃよかった」と言ってくれたし。

──今年は1ステージ制ということもあり、出演者がずいぶん絞られましたが、どのような意図で決めたんですか?

庵原 毎回ですけど、その年にツアーを一緒に回ったバンドとか……まあ好きなバンド、俺らが観たいバンドですね。

──後輩も同世代も先輩もいて、バランスも絶妙でしたよね。

松崎兵太(G, Cho)

松崎 ある程度バランスよくというのは考えましたね。例えばかりゆし58のお客さんからしたら、観たことないバンドもいるだろうし、逆にかりゆしを観たことがない、わちゃわちゃした音楽しか聴かないという人たちも来るだろうから、少しでも新しい音楽に出会う場になったらいいなと思っているので。あんまり凝り固まった感じにはならないようにしました。

──ご自身のライブはどうでした?

庵原 うーん……どうやったっけな。毎回そうですけど「無事終わりそうでよかったなー」って。

──「Grimy Window」ではHEY-SMITHのホーン隊とのコラボもありましたね。

庵原 前日にいがりん(猪狩秀平 / HEY-SMITH)から「やるん?」みたいな連絡がきて「じゃあやろうかな」って(笑)。こういうタイミングじゃないとやらないだろうし。「ハジマザ」(HEY-SMITH主催のライブイベント「OSAKA HAZIKETEMAZARE FESTIVAL」)だとHEY-SMITHは最後に出てくるから、俺らのライブでコラボするのは申し訳ない気持ちがあってなかなかできないので。

──あとは04 Limited SazabysがSHANKの「620」のイントロをカバーしたり。

庵原 ありがたいですね。うれしかったです。

松崎 お客さんもアガりますし、フェスっぽいですよね。

──今後「BLAZE UP NAGASAKI」はどういう形になっていきそうですか?

松崎 できることなら続けていきたいなと思ってますけど、今年のこともまだ全部は済んでないので……まあいろいろ踏まえて、イベントとしてもっともっとよくしていけたらと思ってます。

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曲作りにLogicを導入

SHANK「WANDERSOUL」
2018年9月5日発売 / BAiTFiSH RECORDS
SHANK「WANDERSOUL」

[CD]
1944円 / CTCD-20087

Amazon.co.jp

収録曲
  1. Phantom
  2. Grassroots
  3. Midsummer's Wave
  4. Smash The Babylon
  5. Knockin' on the door
  6. Wake Up Call
  7. Extreme
ツアー情報
SHANK「WANDERSOUL TOUR 2018-2019」
  • 2018年10月7日(日) 北海道 札幌PENNY LANE24<出演者> SHANK / Crystal Lake
  • 2018年10月9日(火) 青森県 LIVE HOUSE FOR ME<出演者> SHANK / Crystal Lake
  • 2018年10月11日(木) 秋田県 Club SWINDLE<出演者> SHANK / Crystal Lake
  • 2018年10月21日(日) 沖縄県 桜坂セントラル<出演者> SHANK / MEANING
  • 2018年10月30日(火) 静岡県 LiveHouse 浜松 窓枠<出演者> SHANK / Track's
  • 2018年11月1日(木) 兵庫県 MUSIC ZOO KOBE 太陽と虎<出演者> SHANK / and more
  • 2018年11月4日(日) 京都府 KYOTO MUSE<出演者> SHANK / and more
  • 2018年11月10日(土) 宮城県 Rensa<出演者> SHANK / and more
  • 2018年11月11日(日) 茨城県 mito LIGHT HOUSE<出演者> SHANK / and more
  • 2018年11月13日(火) 神奈川県 F.A.D YOKOHAMA<出演者> SHANK / NOISEMAKER
  • 2018年11月14日(水) 千葉県 千葉LOOK<出演者> SHANK / NOISEMAKER
  • 2018年11月17日(土) 岡山県 CRAZYMAMA KINGDOM<出演者> SHANK / dustbox
  • 2018年11月18日(日) 山口県 周南RISING HALL<出演者> SHANK / dustbox
  • 2018年12月1日(土) 石川県 金沢EIGHT HALL<出演者> SHANK / ENTH
  • 2018年12月2日(日) 新潟県 GOLDEN PIGS RED STAGE<出演者> SHANK / ENTH
  • 2018年12月15日(土) 香川県 高松MONSTER<出演者> SHANK / and more
  • 2018年12月16日(日) 愛媛県 WStudioRED<出演者> SHANK / and more
  • 2018年12月20日(木) 熊本県 Django<出演者> SHANK / and more
  • 2018年12月21日(金) 福岡県 BEAT STATION<出演者> SHANK / and more
  • 2019年1月22日(火) 大阪府 BIGCAT<出演者> SHANK / and more
  • 2019年1月24日(木) 愛知県 DIAMOND HALL<出演者> SHANK / and more
  • 2019年1月27日(日) 東京都 新木場STUDIO COAST<出演者> SHANK / and more
  • 2019年2月3日(日) 長崎県 Studio Do!<出演者> SHANK / and more
SHANK(シャンク)
SHANK
長崎在住の庵原将平(Vo, B)、松崎兵太(G, Cho)、池本雄季(Dr, Cho)からなるスリーピースバンド。スカの要素を多く取り入れたメロディックパンクサウンドで人気を集めている。2014年には「FUJI ROCK FESTIVAL '14」「COUNTDOWN JAPAN 14/15」など大型フェスティバルに出演。その名をさらに広めた。2015年、それまで所属していたインディーズレーベル・THE NINTH APOLLOから離れ、エイベックス内に自主レーベル・BAiTFiSH RECORDSを設立する。9月には同レーベルより3rdミニアルバム「SHANK OF THE MORNING」、DVD「11 YEARS IN THE LIVE HOUSE」を同時リリース。10月には自主企画イベント「BLAZE UP NAGASAKI 2015」を長崎・長崎市神の島公園特設ステージにて開催した。2017年1月に4thフルアルバム「Honesty」をリリース。2月から45公演におよぶレコ発ツアーを実施した。同ツアーの東京・赤坂BLITZ公演の模様を収めた映像作品「Honesty Tour 2017」を2018年1月に発売。発売後に大阪・なんばHatchと東京・新木場STUDIO COASTでワンマンライブを実施した。6月には長崎・ハウステンボスにて自主企画イベント「BLAZE UP NAGASAKI 2018 in HUIS TEN BOSCH」を開催。9月にミニアルバム「WANDERSOUL」をリリースする。