音楽ナタリー Power Push - さくらしめじ
君のそばにそっと寄り添うラブソング
すごくいいコンビだなと思います
──では次に、2人はライブ中、どんなことを考えていますか?
彪我 僕は全体の流れを考えてるかな……。
雅功 そう。彪我さんは流れを考えていて、僕が忘れている決め事とかもしっかり覚えているんです。
彪我 あはは(笑)。
雅功 僕はその場の空気で話をしちゃうんですけど、伝えなきゃいけないこととかを彪我さんがしっかりフォローしてくれるので、安心というか。
彪我 お互いにカバーし合えているところはあるよね。
雅功 自分たちで言うのも変だとは思うんですけど、すごくいいコンビだなと思います(笑)。
彪我 ふふふ。
──そうなんですね。では、お客さんに対しては、どんな思いを持ってステージに立っていますか?
彪我 「来てくれてうれしいな、ありがとう」という気持ちはまずあって、そこからどうやって僕たちがお客さんに呼びかけて、近くに感じてもらおうかっていうことを考えています。
雅功 ライブに来てくれたからには、絶対に満足して帰ってほしいなって思っているんです。だから、一体になりたいなってことを考えてます。僕らはいつもライブを楽しんでいるんですけど、その「楽しい」が僕たちだけのものになってしまったらダメだから。
彪我 うん。
雅功 「楽しい」を共有できたらなって思うんです。だから、ライブ中、空気が1つになったのを感じるときは、すごくうれしいよね。
彪我 そうだね。
隣にいるだけ、そっと寄り添うだけ
──この夏には全都道府県を回るフリーライブツアーの「菌活」もラストスパートを迎えますね。いろんな場所でライブをして「ひだりむね」はドラマのオープニング曲になって……と、さくらしめじの音楽の輪がどんどん広がっている最中だと思うので、ここで雅功さんと彪我さんが思う自分たちの個性、“さくらしめじらしさ”ってどういったものなのか、教えてください。
彪我 まずは、僕たちのこういう雰囲気ですかね。
雅功 ほかのアーティストさんのライブを観て自分たちと比べると、僕らだけすごいのほほんとしている気がして……なんか、キレがないんですよ。
彪我 そう(笑)。流れに身を任せているというか。
雅功 お客さんも、僕らのライブ中って、きっと寝ようと思えば寝られると思うんです(笑)。でも、それがさくらしめじらしさなのかなって。
──じゃあ、たとえお客さんが寝ていたとしても気にならない?
雅功 逆に、それだけ人の心を落ち着かせるような歌を歌いたいなあって思います。
彪我 ギターの演奏もゆったりとした感じでね。
雅功 僕たち、誰かに「がんばろう!」って強く言えたりする感じの性格ではないしね(笑)。ただ隣にいるだけ、そっと寄り添うだけしかできないから。だから、音楽でもそういった僕たちらしさを出していきたいです。
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- ニューシングル「ひだりむね」/ 2016年8月17日発売 / SDR
- かみぶくろばん [CD] / 1200円 / ZXRC-1077
- きつねばん [CD] / 1200円 / ZXRC-1078
- ねこばん [CD] / 1200円 / ZXRC-1079
かみぶくろばん収録曲
- ひだりむね
- ふうせんはなび
- だるまさんがころんだ
きつねばん収録曲
- ひだりむね
- ふうせんはなび
- こんこんずし
ねこばん収録曲
- ひだりむね
- ふうせんはなび
- またたび
- 「おたまじゃくしの宴」
- 2016年10月9日(日)
- 神奈川県 よこすか芸術劇場
さくらしめじ
田中雅功、髙田彪我によるフォークデュオ。2014年6月にガク&ヒョウガとしてユニットを結成し、8月にお披露目ライブを行った。埼玉・大宮駅前でストリートライブを重ねて経験を積み、11月に東京・日本青年館で行われたEBiDAN 39 & KiDSの単独公演に出演。この公演でユニット名が「さくらしめじ」になったことが発表される。また同日にライブ会場限定で1stシングル「いくじなし / きのうのゆめ」の販売がスタート。2015年3月に同作が全国流通盤としてリリースされる。6月には2ndシングル「きみでした / せきがえのかみさま」を発表。またこの年の夏に全国を回るフリーライブツアー「さくらしめじニッポン列島菌活の旅~広げよう“きのこの輪”~」をスタートさせ、12月には初のワンマンライブを東京・IMA HALLにて開催した。2016年1月に3rdシングル「はじまるきせつ / さんきゅう」をリリース。8月にテレビ東京系ドラマ「こえ恋」のオープニングテーマを表題曲とした4thシングル「ひだりむね」を発表した。