音楽ナタリー Power Push - さくらしめじ
君のそばにそっと寄り添うラブソング
さくらしめじが8月17日に4thシングル「ひだりむね」をリリースした。
表題曲はテレビ東京系ドラマ「こえ恋」のオープニングテーマとしてオンエアされている、片思い中の“草食系男子”を優しく励ますようなラブソング。またカップリングにはノラ猫との日常を描いた「またたび」、昔話や童謡のような「こんこんずし」、ノスタルジックな「だるまさんがころんだ」という3曲が3形態のCDに1曲ずつ収録され、朗らかな雰囲気を持つ、さくらしめじらしい作品が完成した。
本作のリリースに際し音楽ナタリーでは髙田彪我と田中雅功にインタビューを行い、作品に込めた思いについて聞いた。
取材・文 / 三橋あずみ 撮影 / 上山陽介
1700人に増えたんだ!
──今年の1月に3rdシングルの「はじまるきせつ / さんきゅう」をリリースして、4月には千葉・千葉県文化会館で2度目のワンマンライブ「菌唱」がありました。まずは、1700人のお客さんを前にパフォーマンスをしたこのライブを振り返っての思いを聞かせてください。
田中雅功 今までにない大きな会場だしステージに出る前はいろいろと考えてしまって、すごく緊張していたんですけど……。
髙田彪我 出た瞬間、「こんなにお客さんが来てくれてる!」って思えて、一気に楽しくなったよね。
雅功 うん。お客さんにも楽しんでもらえて、いいライブになったかなって思います。
──2015年12月にあった最初のワンマンライブと比べると、2人が格段にライブを楽しんでいるのがよくわかりました。
雅功 最初のワンマンは、ホントに何もわからず夢中でやっていたけど、今回は地に足をつけてできたのかなって思います。
彪我 前回の経験を踏まえつつ、グレードアップできたかなって感じはあったよね。
──ライブの中で、特に印象に残っているシーンはありますか?
雅功 僕は2人だけで「またたび」を弾き語りをしたときです。あんなに大勢の方の前で弾き語りをすることって今までになかったので、すごく心に残っています。
──そうだったんですね。結成当時に路上で弾き語りをしていたときのことを思い出したりしました?
雅功 はい。路上で何人かのお客さんを前に歌っていたのが1700人に増えたんだ!って、そのときにすごく思って……なんだかすごく感動しました。
──ちなみに、2人のコンビネーションはいかがでした?
雅功 最初のワンマンと比べて、彪我さんの癖がわかってきたなっていう感じはありました。「彪我さんはこういうときにこういう動きをするなあ」とか。
彪我 それは僕もありますね。MC中とかに「雅功さん、このタイミングで次の曲に行ってほしいんだな」っていう間合いとかが、だんだんわかるようになってきて。
雅功 彪我さんは考えるときに手を動かすんですよ。鼻をつまんでみたり。そういうときは困っているときです(笑)。
彪我 ああー。それは……自覚あります(笑)。
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- ニューシングル「ひだりむね」/ 2016年8月17日発売 / SDR
- かみぶくろばん [CD] / 1200円 / ZXRC-1077
- きつねばん [CD] / 1200円 / ZXRC-1078
- ねこばん [CD] / 1200円 / ZXRC-1079
かみぶくろばん収録曲
- ひだりむね
- ふうせんはなび
- だるまさんがころんだ
きつねばん収録曲
- ひだりむね
- ふうせんはなび
- こんこんずし
ねこばん収録曲
- ひだりむね
- ふうせんはなび
- またたび
- 「おたまじゃくしの宴」
- 2016年10月9日(日)
- 神奈川県 よこすか芸術劇場
さくらしめじ
田中雅功、髙田彪我によるフォークデュオ。2014年6月にガク&ヒョウガとしてユニットを結成し、8月にお披露目ライブを行った。埼玉・大宮駅前でストリートライブを重ねて経験を積み、11月に東京・日本青年館で行われたEBiDAN 39 & KiDSの単独公演に出演。この公演でユニット名が「さくらしめじ」になったことが発表される。また同日にライブ会場限定で1stシングル「いくじなし / きのうのゆめ」の販売がスタート。2015年3月に同作が全国流通盤としてリリースされる。6月には2ndシングル「きみでした / せきがえのかみさま」を発表。またこの年の夏に全国を回るフリーライブツアー「さくらしめじニッポン列島菌活の旅~広げよう“きのこの輪”~」をスタートさせ、12月には初のワンマンライブを東京・IMA HALLにて開催した。2016年1月に3rdシングル「はじまるきせつ / さんきゅう」をリリース。8月にテレビ東京系ドラマ「こえ恋」のオープニングテーマを表題曲とした4thシングル「ひだりむね」を発表した。