「世界の終わり」

僕がこのバンドで表現したい音楽性の一つに日本の音楽と言うのがあります。そこに、当時好きでよく聴いていた“洋”のラウドミュージック要素を掛け算したと言うか…。変てこな曲です。“和”を“和”のままの形にするんじゃなくて、“洋”を“洋”のまま形にするんじゃなくて、交わらない物を交わらせたい。もしくは、人が交わらせようとしない事を形にしたい。そんな事を常に思っています。

そもそも何故、前回のtourが終わった後、すぐのタイミングで新作リリースをしたかと言うと、「今までにないハードルを超えられるのか？」と言う自分自身への問いでした。

熱量と愛情、意欲と迷いの中、確かに見えた光と許される限りの時間、あの時の全てを注ぎ込めた「Walk」。その後に僕は「どんなものを創れるのか」と言う。

時間を掛ける事も、創ったものを見直す時間も、あまり無い中で自分の中から生まれ出てくるものは、より自分が欲している物なんじゃないかと言う希望にも似た挑戦と言いましょうか。詩にした「過去も未来も無意味だと言うの？」と言うのは自分自身への問いでもありました。創り終えた今、答えは数年前の自分より確かなものとして心にあります。

「Reunion」

今回のシングル＆DVD制作中、僕の中に「Reunion＝再会」というテーマがずっとあったんです。各地の友人やバンド仲間、ライブに来てくれる人たちとの再会。プライベートで、ライブで、ツアーで、各地で色々な人、動物、場所、と出会い、サヨナラがあってまた再会する。また会いたいなって想えることが今の自分を突き動かす原動力になっている一つで、僕が曲を創る理由も再会があるからと言ってもいいくらい物作りとして生きて行く上で大事な感情だと思っています。

そんな感情を曲に音にしました。世界の終わりとは曲調もサウンドも全く違うものにしようとしたのは意図的です。世界の終わりを聴いてた人は「ん？」が浮かぶかもしれませんが、これも僕がロットンで表現したい形の一つです。