「BORDERLESS」に込めた思い

──今回はジャケットなどのアートワークにも相当こだわったそうですね。

はい。サウンドやアレンジもそうなんですけど、ジャケットにもかなり口出しをさせてもらって。スタッフは大変だったと思います（笑）。初回限定盤のジャケットはイラストの顔がバラバラで、それは私が全部指示させてもらって。目や口をかたどるドーナツやスパンコール、バナナとかも細かく1個1個指定して、素材を引っ張ってきてもらいました。

──完璧に自分の納得のいくものにしたかったんですね。

やっぱりアルバムの内容と同じように、アートワークでも自分らしさを盛りだくさんにしたくて。自分の“好き”の感覚が働くものを追い求めました（笑）。あと初回限定盤のジャケットでは、いろんな肌の色や顔をした子供たちが手をつないでるんですが、これはタイトルの「BORDERLESS」をまさに表現したもので。音楽をボーダーレスに楽しんでいきたいという気持ちはもちろん、肌や国や歴史で人を判断せず、その人を1人の人間としてどれだけフラットな目線で見られるかっていうのが私の人生の課題でもあるんです。

──じゃあ、タイトルはこれ以外に思いつかなかった？

そうですね。カナダに留学中、歌を歌って大歓声が起きて、それまで感じていた国の差や違いを全部ぶっ壊して人と人をつなげてくれたのが音楽だったので。そういう大きなパワーを感じたことが私の音楽を始めるきっかけになったし、それを表現する言葉はなんだろう？と思ったときにやっぱり“BORDERLESS”以外の言葉は浮かびませんでした。

ステージではどんなところよりも自分らしくいられる

──最後に、5月18日からスタートするワンマンライブツアーへの意気込みをお願いします。

アルバムを引っさげてのツアーはこれが初めてなんです。ぜひアルバムを聴いて来ていただいて、みんなで歌ったり、はしゃいだりしてもらえるライブにしたいです。私にとってのステージって、どんなところよりも自分らしくいていい場所というか。子供の頃のような、ありのままの自分でいられるのが一番の理想なんです。だから全公演をそういう場所にできるよう、これからいっぱい準備していきたいですね。

──全国5カ所、最近ファンになって初めてライブに行くという方もたくさんいるでしょうね。

そうだとうれしいです。ただ、はじめましての方もあまり緊張せずに来てほしいなって。ライブは私1人で作るものではないし、お客さんも1人ひとりがこのライブを作ってるんだって思えるようなステージにしたいです。みんながいなきゃこの空間はありえないんだよっていうくらいの一体感を感じてもらいたいですね。