Rihwaが9月26日に両A面シングル「MY LIFE IS BEAUTIFUL～１パイントの勇気～ / Sun Comes Up」をリリースした。

「MY LIFE IS BEAUTIFUL～１パイントの勇気～」は、SuperflyやChayなど人気アーティストの楽曲を数多く手がける多保孝一、EXILE ATSUSHIやJUJUをはじめ国内外のアーティストへの楽曲提供も行うUTAとタッグを組んだ意欲作。2人の音楽プロデューサーのもと、Rihwaのルーツであるカントリーミュージックの源、アイリッシュサウンドを取り入れた爽快なナンバーが完成した。「Sun Comes Up」は、スコットランドのシンガーソングライター・KTタンストールのプロデュース作品で、Maroon 5のギタリストであるジェイムス・バレンタインも楽曲制作と演奏に参加している。両楽曲の豪華コラボレーションの経緯や、制作エピソードについて、Rihwa本人にじっくりと話を聞いた。

取材・文 / 川倉由起子　撮影 / 曽我美芽

この1年は運気が絶好調

──音楽ナタリーへの登場は前作シングル「ミチシルベ」のリリース時以来1年ぶりなので、まずはその期間のお話を聞かせてもらえますか？

とにかく、すごく楽しい1年でした。「ミチシルベ」の制作前にポリープの摘出手術をして、そのへんから人生が本当に面白いように動いていったんですよ。人生観がガラッと変わるくらいの出来事と言うか、「私、運持ってるなー」って思うことがあって。

──内容をぜひ聞かせてください。

「出会いの運」がなんせすごかったんですよね。ポリープの手術をしたあとにアメリカとカナダを回る1人旅をしたんですけど、そこでまず、大好きなシェリル・クロウのライブを見ようと思ったんです。それで調べたら、たまたまその期間にアメリカでライブがあって、行っちゃおうと思って向かったら、まさかのシェリル・クロウ本人とお会いすることができたんです！

──えっと、ちょっと展開が早すぎて（笑）。

あははははは（笑）。そうですよね。まず私がTwitterで「今からシェリル・クロウのライブ。超楽しみ」みたいにつぶやいたんです。そしたらシェリル本人のアカウントからDMが来て。

──もともとフォローしてたんですか？

いや、私はシェリルがTwitterをやってることすら知らなかったんです。実はアメリカ滞在中、ナッシュビルでたまたま出会った素敵なご夫婦が私と同じくシェリル好きで、私がシェリルのライブに行くと話したら「会場まで送ってあげる」って言ってくれたんです。そのときに奥さんのほうが「そういえばシェリルもTwitterやってるよ」と教えてくれて、すぐにフォローして投稿したら……という流れです。

──DMはどんな内容だったんですか？

実際送ってくださったのはシェリルのスタッフさんなんですけど、「日本から来てるなら、よかったらバックステージに来ない？」って。私のTwitterアカウントに公式のマークが付いているので、それも見てくれたのかもしれないですけどね。それで本当にご招待いただいて、バックステージで写真も一緒に撮れて。ナッシュビルでその夫婦と出会ったこと、同じシェリル好きだったこと、そもそもシェリルがその時期にライブをしていたこと……。本当にいろんな奇跡が重なり合った出来事だったので、自分は本当に運がいいなって（笑）。

──すごいですね。まさに運命に導かれたかのよう。

そうなんですよ。このほかにも自分の運のよさを実感することがけっこういろいろあって、もし運命の糸みたいなものがあるとしたら、それを自分からどんどん辿っていったような旅だったなって。1年前くらいに長い髪をバッサリ切って、手術をして、それくらいからなんか運気が絶好調なんです。

その日のうちに曲の輪郭がだいぶ見えた

──じゃあ、新曲「MY LIFE IS BEAUTIFUL～１パイントの勇気～」は、そんな絶好調の中で作られた曲ってことですか？

はい、まさに。人生って面白いなあって思うことがすごく増えて、そのワクワク感みたいなのものが今回のシングルにはたくさん込められていると思います。

──人気音楽プロデューサーの多保孝一さん、UTAさんとのタッグで作られた楽曲というところですが、そもそも彼らとの出会いは？

もともと誰にアレンジをお願いするかって話をスタッフさんと進めている中で、お名前が挙がったんです。私はカントリーミュージックがルーツにあって、これからもそのテイストを入れながら音楽を作っていきたいし、大好きなカントリーを自分なりのフィルターを通してみんなに知ってもらいたいという思いがあるんです。で、そのルーツを理解してくれる人って誰だろう？となったときに、多保さんをよく知るスタッフさんから推薦があって、こちらからコンタクトを取らせていただきました。UTAさんは、多保さんからのご紹介です。

──そこから、どんなふうに制作が進められたんでしょう？

結果、アレンジだけではなく楽曲全体に関わっていただくことになったんですが、多保さんと「どんな曲を作ろう？」って相談していたときに、お互いアイリッシュミュージックが好きだという話で盛り上がったんです。それでアイリッシュミュージックを取り入れる方向性になって、「せっかくやるならちょっとモダンな、誰もまだやっていないサウンドを作りたいね」って話にもなり。UTAさんには今回カッコいいトラックを入れてもらえたらということで、3人での制作が始まりました。

──お二人との制作の時間はいかがでしたか？

最初に3人だけでスタジオに入って、まずトラックの感じを決めようってなったんです。そこでは打ち合わせ程度のつもりだったんですが、UTAさんが「こんなのどうですか？」って次々にいろんな音を探りながら提案してくれて。その感覚の鋭さとスピーディさには驚きました。で、多保さんもそれに聴きながら口ずさんだり、私も「いいですね！」って踊ったり跳ねたりして盛り上がっちゃって。その場で曲のベースとなるトラックが完成してしまったんです。

──展開が早い！

ビックリしました。その日のうちに曲の輪郭がだいぶ見えたので、自分は今、ものすごい方々とご一緒させていただいてるんだっていう気持ちにもなりました。