ナタリー PowerPush - ぱすぽ☆
What is LA METAL? メンバーと勉強会実施
演奏に負けないようにロックっぽく歌った
──「Next Flight」は最初に聴いたとき、アイドルの楽曲っぽくないなって思って。アイドルの楽曲ってボーカルが前に出てるものが多いけど、この曲のミックスってバックトラックの音量が大きめなんですよね。
槙田 確かに。まず楽器の音を聴いちゃいますよね。
──ロビン・フィンク(G)のギターソロなんて、もりし(森)のソロパートと被ってるばかりか、若干ギターソロのほうが音量が大きいし。
森 あれ、ヤバイですよね(笑)。
槙田 デモの状態のときはまた違った感じだったんですけど、LAでレコーディングしたときに独自のアレンジを加えてくださったみたいで。完成形を聴いたとき、間奏のギターがすごく変わっていて「すごいな、さすがだな」と思いました。
森 確かに私もずっと「ヤバイ!」って言ってましたね。
根岸 うん、鳥肌が立ちました。
──でも、みんなのボーカルも演奏に負けてないと思いましたよ。
根岸 ありがとうございます。演奏に負けないように、アイドルっぽい歌い方じゃなくてロックっぽく歌おうって意識しました。
PVを観た人に「アイドルっぽくないね」ってよく言われる
──「Next Flight」はPVもこれまでとは違った、かなり荒々しさのある内容ですね。
根岸 最初に笑顔なしで撮ろうって決めて。特に前作の3rdシングル「君は僕を好きになる」と比べると、全く別のグループみたいに変わってると思います。
──PVはLAで撮影したんですよね。日本での撮影とはかなり環境が違ったと思いますが?
玉井 お昼ごはんがでっかいハンバーガーなんですよ。
──あはははは(笑)。
玉井 サラダもでっかくて、太らないようにするのが大変でしたね(笑)。
槙田 手伝ってくれるスタッフさんがアメリカの方で、ハリウッドスターになった気分を味わえましたね(笑)。機材を運んでくれるのもアメリカ人のスタッフの方で、「うちら、本当にLAでPV撮影してるね!」ってすごくうれしくて、常に感動してました。
根岸 でも、撮影は砂漠の中で行ったから、終わる頃には擦り傷だらけになっちゃって。
玉井 日本で見たことのない、小さいけど尖ってる植物がいろんなところに生えていて。撮影で踊ってるときはアドレナリンが出まくっていて気付かないんですけど、カットがかかってからメンバーのひざを見ると血が出てたりするんですよ。あと、モグラの巣穴もたくさんあって。
槙田 なおみん(安斉奈緒美)とか、足がハマっちゃって急に消えたりしてね(笑)。
──仕上がりは海外のロックバンドのPVみたいな雰囲気ですね。
根岸 映像があまりに壮大過ぎて、観た人から「CGなんじゃないか」ってよく言われます。
槙田 友達に観せると「本当は後ろの飛行機って合成なんでしょ?」って絶対言われるんですよ。今日なんて「これ誰のPVだかわかんないよ」って言われて(笑)。私たちの後ろで演奏してくれてる方も映るんで、「これぱすぽ☆のPV? バンドさんのPV?」みたいな(笑)。それくらい「アイドルっぽくないね」ってよく言われるんですけど、要するにカッコいいってことなんだと前向きに捉えてます。
ぱすぽ☆の強みは「楽曲と運動量」
──ぱすぽ☆は曲もPVもアイドルの枠を超えて、どんどん独自の道を進んでいますね。
森 もっと激しいロックをいっぱいやりたくて。
槙田 「アイドルのぱすぽ☆」って呼ばれるんじゃなくて、「アーティストのぱすぽ☆」って言われるようになりたいんです。
根岸 あと、ロックフェスに参加してみたいです。
森 誰かとコラボしたりして、ロックフェスに出たいですね。
──それこそ生バンドと一緒に。
槙田 それ、やりたい!
──じゃあ、そんな独自の道を突き進むぱすぽ☆が、「ほかのアイドルにここだけは絶対に負けない」っていう部分はどこですか?
根岸 楽曲じゃないですかね。今回の「Next Flight」みたいな曲は、ほかのアイドルさんとは全然違うって自信を持って言えますね。
槙田 あとは、運動量かな。フライトでのダンスがすごく激しくて、終わったあとにマッサージに行くと、トレーナーさんから「アスリート以上の運動量だよ」って言われるんです(笑)。確かににほかのアイドルさんの中にもダンスが激しいグループはいますけど、うちらは人数が多くてフォーメーションの変化も多いんで、激しく踊りながらめちゃくちゃ移動するんですよ。ステージの端から端まで移動したりするんで、めまぐるしく動く感じはやっぱりぱすぽ☆ならではだと思います。
──昨年夏の「TOKYO IDOL FESTIVAL 2011 Eco & Smile」では2日間で何ステージもこなしてましたが、真夏のフライトは特に大変なのでは?
玉井 結構ヤバイときはありますね。
槙田 ぱすぽ☆は9曲連続とか平気でやるんで、それが普通のことだと思ってたんですよ。でも、ほかのアイドルさんの話から話を聞くと、うちらは異常なことをしてるんだなと気付いて(笑)。
森 最初の頃から「全然無理ではないです」って思ってたんで、自分たちが変わってるって知らなかったし。
──そういう意味では、皆さんのストイックさはロックに通じるところがあると思います。
増井 私たち、ロックに生きてるんで!
今のぱすぽ☆に足りないものは「かわいらしさ」
──じゃあ逆に、今のぱすぽ☆に足りないものをひとつ挙げるとしたらなんだと思いますか?
槙田 かわいらしさ。
森 ないね。
玉井 それは本当に思う。
──皆さんアイドルなのに(笑)。
槙田 変に冷めていて、ふざけるときは小4の男子みたいでかわいらしくないし。
根岸 私たちと仲良くなったら、絶対に恋愛対象じゃなくていい友達で終わっちゃうような(笑)。
森 友達にもよく「アイドルならもっとブリッコしろよ!」って言われるし。
玉井 素が結構おじさんくさいんだよね。
槙田 うん。「かわいい」よりも「面白い」って言われるほうがうれしいんですよ。だんだんそういう志向になってしまいました(笑)。
──たまに皆さんのブログやTwitterも読んでますけど、普通の日常生活を送ってる感じがにじみ出てるというか(笑)、素の表情が感じられて面白いと思います。
槙田 Twitterでの発言なんて「おはよう」「眠い」「おなか空いた」みたいな感じで。
森 「お前らより学校に行ってる自信あるから」とか普通に言ってるし(笑)。
──その親しみやすさが、ぱすぽ☆ならではの魅力と言えるんじゃないでしょうか。
玉井 でも、普通のアイドルはお客さんに向けて「お前ら」とか言わないですよ。
槙田 (玉井)杏奈なんてパッセンのことを「オタク」って言ってますもん(笑)。
──それが許されてるというか、受け入れてくれてるのはパッセンジャーの懐の深さなんでしょうね。
一同 そうですよね!
槙田 当たり前だと思っちゃダメですね。
CD収録曲
- Next Flight
- バスタブ
- Next Flight (Instrumental)
- バスタブ (Instrumental)
ファーストクラス盤DVD収録内容
- Next Flight (Music Video)
ビジネスクラス盤DVD収録内容
- バスタブ (Music Video)
ぱすぽ☆Next Flightフェス開催決定!
2012年7月8日(日)東京都 日比谷野外大音楽堂
第1部:OPEN 12:30 / START 13:00
※ファーストクラス盤封入の入場パスポートをご持参の方もれなく入場
第2部:OPEN 17:00 / START 17:30
※ビジネスクラス盤封入の入場パスポートをご持参の方もれなく入場
CD収録曲
- Next Flight
ぱすぽ☆メンバー個別握手券付き
- 対象ライブ日程
- 2012年7月14日(土)東京都 初台DOORS
- 2012年7月15日(日)大阪府 心斎橋DROP
- 2012年7月16日(月・祝)岐阜県 ClubG
CD収録曲
- Next Flight
- Pock☆Star
- Next Flight (Instrumental)
- Pock☆Star(Instrumental)
ぱすぽ☆メンバー個別握手券付き
- 握手会日程
- 2012年7月1日(日)東京都 代々木山野ホール
ぱすぽ☆
2009年に10代の女性10人で結成されたアイドルグループ。「空」「旅」をコンセプトに、同年11月からライブ活動をスタートさせる。ガールズロックユニットと呼ばれるにふさわしく、ロックを根底にした楽曲とパワフルなパフォーマンスが魅力で、フライト(ライブ)を重ねるごとに着実に人気を集めていく。2010年3月に1stシングル「Let it Go!!」をインディーズからリリース。その後も数々のイベント出演で知名度を高め、12月には初のアルバム「TAKE☆OFF」を発表した。2011年5月にはユニバーサルJからシングル「少女飛行」でメジャーデビュー。本作がオリコンウィークリーチャートで初登場1位を獲得する快挙を成し遂げる。同年12月末をもって佐久間夏帆がグループを卒業。2012年初頭から根岸愛、藤本有紀美、岩村捺未、増井みお、奥仲麻琴、森詩織、槙田紗子、安斉奈緒美、玉井杏奈の9人で活動を続けている。同年6月に「ぱすぽ☆エアライン3部作」の第1弾となるメジャー4thシングル「Next Flight」をリリース。