ONE☆DRAFT、だんだん社会派になってますよね（笑）

──2曲目「のら猫達は知らない」は、かなり衝撃的なリリックでした。猫の視点からこういった歌詞を書こうと思ったのは？

LANCE　これはですね、ある夜、僕が運転してたら前方に猫が見えたんですよ。で、前の車が止まったので助かったんですが、逃げようとしたら反対車線もビュンビュン来てて、焦って戻ろうとしたときに轢かれちゃって。それがものすごいショックで、いまだに当時の映像が頭から抜けないんですよ。一言で言うと、この曲はその亡くなった猫への追悼歌です。

──そんな実体験がモチーフになってるんですね。

LANCE　はい。とにかくその猫の事件が強烈すぎて、その日のうちにバーッと歌詞を書いてみたんです。のら猫がしゃべってる形だからちょっと人間っぽいですけど、もしかしたら猫はそんなこと考えてないかもしれない。でもそんな中でものら猫の純粋さというか、そういう気持ちを表現したかったんですよね。

──その裏でLANCEさん自身が伝えたかったことって？ 猫の声にならない声、人間に対しての皮肉みたいなものもちょっと感じちゃいました。

LANCE　うん、ONE☆DRAFT、だんだん社会派になってますよね（笑）。これも「ワンダフルデイズ」とつながる部分があるんですが、人の幸せなんてその人にしかわかんないし、誰かに幸せにしてもらうんじゃなく、その人が感じるものだから。猫にとっては大豪邸だろうが汚いところに住もうが、寒かったら寒い、それだけですからね。外にいる猫だってエアコンの室外機の上にいれば温かいから満足みたいな、そういう感じが純粋だし人間とは違う素朴さがあるなって思って。人間もそこに満足や幸せを感じられないのであれば悲しいなっていう目線ですね。

ファンからの手紙やコメントは、ほぼ全部読んでます

──そして3曲目「Letter」は、初めてファンへの感謝を綴った1曲。今までもらったファンレターとも関係があるんですか？

LANCE　そうですね。ファンレターをくれた人によく「返事書くね」って言ってたんで、その人たちへ向けての曲です。ずっと返したいと思ってたんですが、さすがに住所を書いて1人ずつ送るわけにはいかないので。だったら曲で全員に伝わってくれたらいいなって気持ちで書きました。だからこれは、3人からの作品というか手紙。歌詞カードもこの曲だけ手書きなんです。

──デビューして2年半。この曲は今だからっていう時期的なものもありますか？

LANCE　デビューからずっと応援してくれてる子もいれば、最近知って手紙を初めてくれたって人もいる。でもその全員の内容が、“君が君で、本当よかった”（歌詞より）って思えるものなんですよね。ブログのコメントとかも含めて、ファンからのメッセージはほぼ全部読んでますから。

RYO　変な言い方かもしれませんが、アーティストとかこういう人気商売をやっている側の人が聴くとまた違った聴き方ができそうだなって。（手紙を）もらう側の人たちに、こう思っててほしいなって思えるような曲です。

──ちなみにRYOさんは、昔ファンだった人とかいるんですか？

RYO　それが……いないんです（笑）。小学校のとき、憧れの先輩にラブレターを渡したことはありましたけど、それが最初で最後ですね。

──MAKKIさんはどんなときにファンレターを読みますか？

DJ MAKKI　僕は部屋にファンレター入れてる箱があって、ヘコんだときによく読みます。すごく活力になるんですよ。

初の全国ワンマンツアーは、とにかく楽しんでもらえたら

──そして、いよいよ今作のリリース後は初の全国ワンマンツアーが決定。かなり楽しみにしています！

DJ MAKKI　イベントライブでは全国を回ってますけど、ワンマンツアーは初ですからね。

LANCE　まぁ、楽しもうってことだけですね。今までのライブと気持ちは変わらないです。

RYO　普段と変わらないモチベーションでやれるのが一番いいし、曲としてはワンマンでしかできないものが何かしらあってもいいのかなと。

DJ MAKKI　僕らも絶対楽しいと思うので、お客さんにもとにかく楽しんでいってもらえたらうれしいですね。