ナタリー PowerPush - 乃木坂46

生駒里奈が本音で語る AKB兼任と乃木坂のこれから

乃木坂での2年半があるのでちゃんとやれるんじゃないかな

──AKB48の一員として活動することについて、意気込みを聞かせてください。

うーん、正直まだわからない。未知すぎる。でもこないだお母さんと話してたときに「あなたと同級生の子たちが高校を卒業して上京するから、それと一緒じゃない?」って言われて「なるほど!」と思って。

──ああ、なるほど。高校1年生で秋田から上京してきた生駒さんも、もう高校卒業ですもんね。

生駒里奈

そうですね。あれから3年近く経ってちょっとは成長してると思うし、高校1年生だった子が卒業して大学に行ったり就職したりするのと一緒かなって。新しいところに行って最初は戸惑うことも多いかもしれないけど、乃木坂で経験してきた2年半があるのでちゃんとやれるんじゃないかなと。一応ね、乃木坂をゼロから作ってきた一員なので。ふふふ(笑)。

──そこは自信や誇りを持っていると。

うん。うちでも乃木坂でこうしてやってこれたんだから、きっとAKBさんでもちゃんとやっていけると思う。ただやり方は全然違うと思うから、そこに戸惑うことはあると思うんですけどね。それを知るために行くわけだし、そこも含めて全部学んできたいなって思います。

──でも交換留学生とはいえ、ライバルグループという“敵地”に行くわけですからね。普通に考えたらすごいことですよ。

だからメンバーもファンの方も驚いてるんですよね。冷静になったときに初めて「おお、これはヤバいことになった!」と思って、あとで具合が悪くなっちゃった(笑)。

──兼任が発表されたあと、ほかのメンバーのブログでは「乃木坂がAKBさんの組閣に含まれると思ってなかった。ライバルだと思ってたのに同じAKBグループだと思われたことが悔しい」と何人かが書いていました。それについては生駒さんはどう思ってますか?

違うものとして見られてたからこんなに話題になったのかなと思って。だって同じ枠の中のものだと思われてたら、メンバーを交換するといってもここまで驚かれなかったと思うんです。それに今まで組閣があっても呼ばれることはなかったから、やっと秋元先生にも乃木坂は力があると認めてもらえたのかなって。でもこれからも乃木坂メンバー全員でもっと乃木坂を強くしていかないと、交換留学をしても「あ、こんなもんか」って思われちゃうから、まだまだこれからだと思います。

──じゃあすでにAKBの一員としてやっていく覚悟はできている?

生駒里奈

もちろん。ちょっとは不安もありますけどね。例えば乃木坂にいるときは「乃木坂46の生駒里奈」として全力でがんばるし、AKBさんに行ったら「AKB48チームBの生駒里奈」としてがんばる。まあ基本の人格は乃木坂の生駒里奈だけど、AKBさんに行ってもずっと乃木坂の生駒でやってたら、それはダメだと思うから。実はブログのコメントで「AKB48にいるときもずっと『乃木坂46の生駒里奈です』って言ってね。じゃないとイヤだよ!」という方がけっこういたんですよ……。

──そうなんですね。

その人たちを悲しませちゃうかもしれないけど……例えば松井玲奈さんが乃木坂に来て「SKE48の松井玲奈です」って言ったら、やっぱりそれは違うじゃないですか。そのグループに入ったら、そこの一員として活動しないと学ぶものも学べないし。乃木坂は乃木坂としてやっていくし、AKBさんに行ったらきっと自己紹介とか変えると思うし、そうしないと自分も見てる人も苦しいと思うんです。

「ここで簡単に諦めたくない! 辞めたくないんです!」

──8月になったら乃木坂46も結成3周年を迎えます。生駒さんはメンバーの中で誰よりも濃い3年間を送ってると思いますよ。

本当にまだ3年なのかな。うーん、よくわかんない。よくこういうインタビューで昔のことについて「覚えてますか?」って質問されるけど、毎日いろんな事件や出来事があったから本当に「え?」って思っちゃうんです(笑)。

──しかもすべて初めて経験することばかりですもんね。

そうなの。よくここまでやってこれたなって思います(笑)。

──生駒さんは乃木坂の中でも、いろんな夢を叶えてますよね。大好きなマンガ「NARUTO-ナルト-」に関わる仕事もしたし、ファッション誌「KERA」の表紙を飾ったり、ファンと公言する人たちにもたくさん会えたし。

強く思えば夢は叶うんですよ。

──そういう人が次に何を望むのか、すごく気になります。

生駒里奈

ふふふ(笑)。でもうちの場合、ほかのみんなの夢よりも叶えやすいものだったのかも。まだ叶えられてない夢だったら、例えばもっと地方でライブがしたい。特に秋田でやりたい。

──そうか、地元凱旋単独ライブはまだ実現してませんもんね。

AKBさんに先を越されたのがめっちゃ悔しくて。

──でもそれで、AKBとして秋田に行くことになったらどうする?

うち、もう泣いちゃうかもしれない(笑)。その夢だけは乃木坂で叶えたいんです。今の一番大きな夢は、乃木坂として秋田でライブすることですね。地元に恩返ししたいんです。あと、秋田で番組を持ちたい。テレビでもラジオでもいいんで。とにかくしゃべる技術も上げたいし、地元にももっと貢献したいなあ。

──では生駒さんは……いずれ訪れるかもしれない乃木坂46卒業後のことについては考えてますか?

うん。やっぱり今のうちにダンスや歌をしっかりがんばって、もしアイドルを辞めてもそれを生かした活動ができたらいいなって。今しかできない、今が楽しいだけだったら意味がないんです。今だけ楽しい生活を送りたいんだったら、今すぐ乃木坂を辞めて普通にダンスを習ってたほうがいいと思うし……ああ、いろいろ思い出した! うち、秋元先生に電話で「ここで簡単に諦めたくない! 辞めたくないんです!」って叫んだんです(笑)。せっかく今こういう世界にいられてるんだから、続けていけるところまで続けたいんです。

ニューシングル「気づいたら片想い」 / 2014年4月2日発売 / Sony Music Labels
Type-A [CD+DVD] / 1650円 / SRCL-8450~1
Type-B [CD+DVD] / 1650円 / SRCL-8452~3
Type-C [CD+DVD] / 1650円 / SRCL-8454~5
通常盤 [CD] / 1050円 / SRCL-8456
Type-A CD収録曲
  1. 気づいたら片想い
  2. ロマンスのスタート
  3. 吐息のメソッド
  4. 気づいたら片想い ~off vocal ver.~
  5. ロマンスのスタート ~off vocal ver.~
  6. 吐息のメソッド ~off vocal ver.~
Type-B CD収録曲
  1. 気づいたら片想い
  2. ロマンスのスタート
  3. 孤独兄弟
  4. 気づいたら片想い ~off vocal ver.~
  5. ロマンスのスタート ~off vocal ver.~
  6. 孤独兄弟 ~off vocal ver.~
Type-C CD収録曲
  1. 気づいたら片想い
  2. ロマンスのスタート
  3. 生まれたままで
  4. 気づいたら片想い ~off vocal ver.~
  5. ロマンスのスタート ~off vocal ver.~
  6. 生まれたままで ~off vocal ver.~
通常盤 CD収録曲
  1. 気づいたら片想い
  2. ロマンスのスタート
  3. ダンケシェーン
  4. 気づいたら片想い ~off vocal ver.~
  5. ロマンスのスタート ~off vocal ver.~
  6. ダンケシェーン ~off vocal ver.~
乃木坂46 (のぎざかふぉーてぃしっくす)

乃木坂46

2011年8月に「AKB48の公式ライバル」として誕生したアイドルグループ。グループ名の「乃木坂」は最終オーディション会場の「SME乃木坂ビル」、「46」は「AKB48より人数が少なくても負けないという意気込み」に由来する。総合プロデュースはAKB48同様、秋元康が担当。全国規模のオーディションにより、3万8934人の応募の中からスターティングメンバーとして33名が選出された。2012年2月にシングル「ぐるぐるカーテン」で待望のメジャーデビュー。オリコン週間ランキングで初登場2位を記録し、20万枚を超えるセールスを記録した。以降、2ndシングル「おいでシャンプー」から7thシングル「バレッタ」まですべてのシングルがオリコン週間ランキングで初登場1位を獲得。2013年5月には2期生が加入し、2014年3月末現在計42名で活動している。また2013年10月には国立代々木競技場第一体育館、同年12月には日本武道館、翌2014年2月には横浜アリーナで単独ライブを行い、大成功を収めた。同年4月に8thシングル「気づいたら片想い」をリリースする。


2014年4月1日更新