ナタリー PowerPush - 乃木坂46
生駒里奈が本音で語る AKB兼任と乃木坂のこれから
生駒物語シーズン2
──「乃木坂46の生駒里奈」にとって、ここからがシーズン2なんでしょうね。
生駒物語シーズン2!(笑)
──そうですよ。
やるからには本当に……やる。やるよ! AKBさんのライブでも、観た人全員の記憶に1ミリでも焼き付けられるようにするから。それにAKBさんはたくさん劇場公演をやってるぶん、ダンスをめっちゃ鍛えられると思うんです。そこで得たものをうちが乃木坂に持ち帰ることで、周りが「もっとダンスを意識しなきゃ」って思ってくれたら……今でもメンバーは十分にダンスの技術を持ってるけど、その技術にさらにプラスアルファできるようになりたい。
──劇場公演に出てみたいんですね。
出たい! AKBさんの劇場公演のDVDを観たんですけど、AKBさんってやっぱり1人ひとりがちゃんとアイドルとしてすごく輝いてるんです。見た瞬間に「あーっ、アイドルだ。かわいい!」って思えたし。どうやったらそう見せられるのか、実際に劇場公演のステージに立って学びたいんです。
──すごくいいと思いますよ。250人キャパの会場でライブやる経験も、今の乃木坂ではなかなかできないことですもんね。と同時に、東京ドームや国立競技場のような数万人規模のスタジアムライブができるのもAKBの強みなわけで。その両方を経験できるかもしれないという意味では、本当に学ぶべきところが多いと思います。
そうですね。スタジアムなんて人数が多いぶん、埋もれないように個性を出していかなきゃいけないしね。とにかく自分らしくいこうと思います!
今は周りの声は1つの意見として聞けるようになった
──じゃあここからはニューシングル「気づいたら片想い」について聞きたいと思います。今回はかなり大人っぽい楽曲ですよね。
うん。なんか生駒ちゃん的にはちょっと難しいなって思いました、内容が。
──片思いをつづった歌詞についてですか?
そう。だってこの曲の主人公みたいな気持ちになったことないから。だからそれを勉強とか部活とか夢とかに例えてみて、自分なりの表現方法で歌ってます。例えばドラマを観るような感じをイメージして、それを歌やダンスで表現してみたり。
──ドラマの中の主人公を演じるような?
ううん、ドラマを観てるほう(笑)。外から観てるほうが自分に当てはめやすいし、いろいろ思い付くから。
──PVもまた意味深なストーリーですね。
このPVを観てメンバーが死んだらとかいなくなったらとか考えたら本当にヤバくて、めっちゃ泣きました(笑)。かなりん(中田花奈)が「ヤバい。これヤバい」って大号泣してたし(笑)。この作品はPVというよりは10分ぐらいの短い映画を観ているような感じかな。ちょっとファンタジーっぽさもあって、すごく切ないストーリーをキレイな映像でお届け、みたいな(笑)。
──ああ、確かに。今までのシングル表題曲のPVと比較すると、ファンタジーの要素は強いかもしれませんね。
また新しい感じですよね。なーちゃん(西野七瀬)がタンポポの綿毛になって消えちゃうところは自分もすっごい泣いたけど、最後の映像がすごくキレイなんですよ。
──今回は立ち位置も1年ぶりに1列目ですね。
そう言えばそうだった(笑)。
──「君の名は希望」(2013年3月発売の5thシングル)以来ですが、1年前と今とでは1列目に立つ感覚は違うものですか?
そうですね。2列目の「ガールズルール」(2013年7月発売の6thシングル)や「バレッタ」(2013年11月発売の7thシングル)で肩の荷が降りて、自由にやれたのがけっこう大きいのかな。まあでも今回は1列目と言っても端なんで、今まで通り自由にやらせていただきます(笑)。
──でもこの先、再びセンターに戻る可能性もあるわけで。
それもよくいろんな人から言われるんですけど、うちは戻りたいとは思ってない。ときどきノリで「おーう、もう1回センターやってやらあ!」と言うけど、でも戻りたいとはこれっぽっちも思ってなくて。それでももしセンターをやってと言われたときは、以前自分がやってたセンター時代よりもいいものにしたいなと思ってます。
──そこに選ばれたからにはベストを尽くすと?
そうですね。
──ライブで過去の曲を歌うときは、生駒さんが真ん中に立つわけじゃないですか。そこでセンターに立つときの意識は、初めてその役割を与えられた頃と比べて変わりましたか?
以前はただ一生懸命だったけど、今は「どういうふうに見られてるのかな?」っていうことを意識しつつやってるかな。
──余裕が出てきたのかもしれないですね。
うん。ホントに精神的な余裕が出てきました。前は周りから言われたことを気にし過ぎちゃってたから。で、今は一歩引いて見ることができるようになって、周りからの声は1つの意見として聞けるようになりました。「なるほどね」と思えば受け入れるし、自分がイヤと思ったら受け入れないしね。前は何かを言われただけでウワーってなっちゃってたから。
──そう考えると生駒さん、大人になりましたね。
だって、もう18歳だからね(笑)。
今年のプリンシパルは楽しむことを目標にしたい
──5月30日からは恒例となった「16人のプリンシパル」の第3弾「16人のプリンシパルtrois(トロワ)」がスタートします。
プリンシパルきたー!(笑) でも今回はね、けっこう楽しそうなんですよ。まあ順位とかあるけど、さすがに3回目なので「うわあああ……」って泣いたりすることはないと思いますよ。たぶんね(笑)。
──本当ですか? フリではなくて?(笑)
逆にプリンシパルとかAKBさんとか乃木坂とかいろんなことがゴチャマゼになって泣くことはあるかもしれません(笑)。
──今回は脚本と演出を福田雄一さんが手がけてるんですよね。
そうです。プリンシパルの説明会のときに福田さんが「もう楽しんで、余計なことは気にせずに。せっかくやるんだったら面白くやりましょう」って言ってくれたので。去年は楽しむというより「せっかく赤坂ACTシアターという素晴らしい舞台でやらせてもらってるのに……」とかそういうことばかり気になっちゃって、心の底から楽しいと思える演技ができなかったから、今回は楽しむことを目標にしたいな。役に選ばれる選ばれないは、そのときの結果ですから。
──福田さんはコメディが得意な方ですから、きっと楽しいものになるんでしょうね。
うん。前回の「16人のプリンシパルdeux(ドゥ)」はストーリーがけっこう精神的にくるものだったから……まず冒頭でいきなりおじいさまが死んじゃうし、登場人物を殺したり自殺したりっていうことが続いたけど、今回はちょっと違ったものになりそうなので、そういう面ではメンバーも楽しくやれるんじゃないかな。がんばります!
- ニューシングル「気づいたら片想い」 / 2014年4月2日発売 / Sony Music Labels
- Type-A [CD+DVD] / 1650円 / SRCL-8450~1
- Type-B [CD+DVD] / 1650円 / SRCL-8452~3
- Type-C [CD+DVD] / 1650円 / SRCL-8454~5
- 通常盤 [CD] / 1050円 / SRCL-8456
Type-A CD収録曲
- 気づいたら片想い
- ロマンスのスタート
- 吐息のメソッド
- 気づいたら片想い ~off vocal ver.~
- ロマンスのスタート ~off vocal ver.~
- 吐息のメソッド ~off vocal ver.~
Type-B CD収録曲
- 気づいたら片想い
- ロマンスのスタート
- 孤独兄弟
- 気づいたら片想い ~off vocal ver.~
- ロマンスのスタート ~off vocal ver.~
- 孤独兄弟 ~off vocal ver.~
Type-C CD収録曲
- 気づいたら片想い
- ロマンスのスタート
- 生まれたままで
- 気づいたら片想い ~off vocal ver.~
- ロマンスのスタート ~off vocal ver.~
- 生まれたままで ~off vocal ver.~
通常盤 CD収録曲
- 気づいたら片想い
- ロマンスのスタート
- ダンケシェーン
- 気づいたら片想い ~off vocal ver.~
- ロマンスのスタート ~off vocal ver.~
- ダンケシェーン ~off vocal ver.~
乃木坂46 (のぎざかふぉーてぃしっくす)
2011年8月に「AKB48の公式ライバル」として誕生したアイドルグループ。グループ名の「乃木坂」は最終オーディション会場の「SME乃木坂ビル」、「46」は「AKB48より人数が少なくても負けないという意気込み」に由来する。総合プロデュースはAKB48同様、秋元康が担当。全国規模のオーディションにより、3万8934人の応募の中からスターティングメンバーとして33名が選出された。2012年2月にシングル「ぐるぐるカーテン」で待望のメジャーデビュー。オリコン週間ランキングで初登場2位を記録し、20万枚を超えるセールスを記録した。以降、2ndシングル「おいでシャンプー」から7thシングル「バレッタ」まですべてのシングルがオリコン週間ランキングで初登場1位を獲得。2013年5月には2期生が加入し、2014年3月末現在計42名で活動している。また2013年10月には国立代々木競技場第一体育館、同年12月には日本武道館、翌2014年2月には横浜アリーナで単独ライブを行い、大成功を収めた。同年4月に8thシングル「気づいたら片想い」をリリースする。
2014年4月1日更新