ナタリー PowerPush - NAMBA69

難波章浩、新バンドで目指す最強

K5&SAMBUインタビュー

ハイスタがいなかったら音楽やってなかった

──お2人が難波さんの存在を知ったのは、やはりHi-STANDARDでしたか?

左からSAMBU(Dr)、K5(G)。

K5 はい。俺とサンちゃんは同い年で、今32、3歳なんで。

SAMBU もちろんそうです。高校生の頃に「MAKING THE ROAD」が出て。友達と「Zepp Osakaのライブ行くぞ」ってなって、じゃんけんで負けて近所のニチイにチケット買いに行かされた(笑)。

──(笑)。ライブにも行ってたんですね。

SAMBU はい。めちゃめちゃ跳んでました(笑)。それまでずっと野球ばっかりやってたし、ハイスタがいなかったら音楽もやってなかったですね。

K5 俺は中学2年くらいでギターを始めて、そのときはハイスタ、NOFX、Lagwagonとかをコピーしてました。それからSTART FROM SCRATCHのライブを難波さんが観に来てくれたときは「ヤベエ! 来てる!」って気付いて「CALIFORNIA DREAMIN'」弾いたりとか(笑)。あと難波さんがバンドをプロデュースしてくれるって話が出て、東京でミーティングすることになったんです。それで前日から「難波さんが沖縄から来てくれる。何話そう」って考えてたのに、起きたらミーティングの集合時間で……。

SAMBU はははは(笑)。

K5(G)

K5 まさかの寝坊(苦笑)。速攻マネージャーに電話して「なんとかつないでてくれ」って言ったんだけど、結局うまく話がまとまらなくて実現しなかったんです。もう超後悔した。その後バンドが活動休止になった1年後くらいに電話がかかってきたんですよ。

──難波さんから直接お電話が。

K5 「今ソロでやってるけど、レコーディングでギター弾いてみない?」って。これは前のミーティングの借りを返すチャンスだと思って「やるっす!」って。それで難波さんから「ライブもやってみない?」って言われたんですけど、ライブ2回目でもうフジロック。ハンパじゃなかった(笑)。

自分の前に難波章浩が立ってる

──SAMBUさんは、どういう経緯で一緒にやることになったんですか?

SAMBU 「PUNK ROCK THROUGH THE NIGHT」のレコーディング中やったかな? 俺はその頃ちょうど姫路から上京してフラフラしてたんですけど(笑)。仲良くしてたUNLIMITSってバンドのレコーディングにドラムテックでBACK DROP BOMBの(有松)益男さんが来るって聞いて無理やり付いていって(笑)。そこで益男さんと話していたら電話に「誰かドラムいない?」って難波さんサイドから連絡が来て。で、益男さんの前に俺がおったから「やる?」って(笑)。わけわからんかったけど「やります!」って。それであわててドラムのビデオを撮って、候補の中から選ばれたんですよね。

K5 難波さんと一緒にそのビデオ観てたんですけど「ガッツと勢いがあっていいね!」ってなりました。それ以降もサンちゃんはとにかく行動がすごい早くて、呼ばれたらすぐ来る。当時“クイックSAMBU”って呼ばれてたくらいで(笑)。

SAMBU(Dr)

SAMBU はははは(笑)。一気に話が転がっていって、いきなりツアーやったし、最初の1年くらいは大変でしたけど。

──ライブ会場もこれまで経験したことがないくらいの規模だったでしょうし。

SAMBU そうですね。でも俺にとっては「自分の前に難波章浩が立ってる」っていうことの方が何千人の前ってことよりデカかった(笑)。

──K5さんはソロ活動の初期から関わっていて、難波さんの変遷を間近で見てきたと思うのですが、彼自身の変化を感じるところはありますか?

K5 難波さんの本質は全然変わってないですね。若い人より吸収したがるスポンジみたいな感じというか、進化を止めない人。しかも「これやっとけばOK」みたいな感じがなくて、俺に足りない部分とかを指摘されたりするとこっちは「クソーっ!」ってなったり(笑)。それをクリアしたらバンドがさらによくなったりして、その繰り返しでした。サンちゃんもいろいろ引き出してもらったよね。それまでツーバスやったことなかったのに「やって」って。

SAMBU そう(笑)。前回のレコーディングのときに、難波さんが「ツーバスでやりたい」ってなって、「えー!」って。でも、俺がそれに挑むか別の人を呼ぶかしかないから、そりゃあがんばりますよね(笑)。もう週5で1日6時間くらい練習して、なんとか踏めるようになりましたけど。

Contents Index
難波章浩インタビュー
K5&SAMBUインタビュー
1stシングル「MELODIC PUNKS NOT DEAD!!!」 / 2014年6月9日発売 / ONECIRCLE
CD+DVD / 2700円 / CTCD-20002/B
CD / 1080円 / CTCD-20003
CD収録曲
  1. TRUE ROMANCE
  2. TAKE ME TO THE STREETS
  3. GHOST
CD+DVD「STUDIO LIVE」DVD収録曲
  1. INTRO
  2. TRUE ROMANCE
  3. MY WAY
  4. ETERNAL GOLD
  5. WILD AT HEART
  6. WAKE UP
  7. FIGHT IT OUT
  8. ALL MY BUDDIES
  9. 未来へ ~It's your future~
NAMBA69(ナンバシックスティーナイン)

2010年3月からソロ名義で活動を行ってきた難波章浩(Vo, B / Hi-STANDARD)が2013年3月にK5(G)、SAMBU(Dr)と結成した3ピースバンド。「PUNKSPRING」「FUJI ROCK FESTIVAL」「京都大作戦」などの大型イベントへ出演し、軽快なメロディックパンクサウンドでファンを増やしてきた。2014年6月9日にはデビューシングル「MELODIC PUNKS NOT DEAD!!!」をリリース。本作のプロデュース/エンジニアリングはHi-STANDARD「MAKING THE ROAD」を手がけたライアン・グリーンが担当している。