M!LK「STARS」インタビュー|僕たちが“星”になる つかめそうな夢に手を伸ばして

M!LKが11月30日にニューシングル「STARS」をリリースした。

オリコン週間ランキングでキャリア初の1位を獲得した前作「奇跡が空に恋を響かせた」から3カ月ぶり、メジャー3枚目となるシングルの表題曲は、星ひとつない夜空で僕が君を照らす“星”になるという決意を感じさせる、切なくも温かい冬のラブバラードに仕上がった。

来春には夢のドームツアーに向けて“王手をかける”という意味を込めたホールツアー「CHECKMATE」の開催も決まっているM!LK。音楽ナタリーでは彼らに新作リリース記念のインタビューを行い、「STARS」に込めた思い、さらには夢に向かって突き進む5人の“今”について話を聞いた。

取材・文 / 永堀アツオ撮影 / tAiki

「今回も階段を1つ上がれたな」という気持ちしかない

──まず、東名阪ホールツアー「M!LK HALL TOUR 2022 満月の夜 君と逢う」を終えての感想を聞かせてもらえますか?(参照:M!LK、ホールツアーファイナルでドームへの決意新たに「ここからが勝負です!」

曽野舜太 自分の中ではツアーが終わったひと段落感があんまりなくて。来年のツアー(M!LK CONCERT TOUR 2023「CHECKMATE」)に向けてまだ続いている感じがするので、次に期待してほしいという気持ちですね。

山中柔太朗 僕も「次、次」と思っているかも。もちろん、オープニングでみ!るきーず(M!LKファンの呼称)の頭上からブランコに乗って登場したなとか、そういったことは覚えていますけど、細かな感情に浸っている感覚はないんです。それも、次を見ているからなのかなと思ってます。

塩﨑太智 僕は……いろいろとやりたいことを詰め込むことができたんで、無事にケガなく終わってよかったなって感じですね。

曽野 あははは。パパ目線!

M!LK

M!LK

吉田仁人 パパの感想だね(笑)。僕はそうですね、すべてがすごく勉強になったし、楽しかった思い出があるんですけど、やっぱり東京国際フォーラム ホールAでやれたことで、だんだん規模感が広がっていることを実感できました。ステージも今までで一番どデカく作ってもらったし、フライングとか、新しい試みもいっぱいできた。ずっと「目標はドームツアー」と言ってきたけど、今回のツアーで「今の僕らならできるんじゃないか?」と感じることもできて。意欲もさらに湧きましたし、一番いいライブをまた更新できた気がしたので、次もがんばりたいなという気持ちですね。

佐野勇斗 僕もみんなと同じですね。今年はパシフィコ横浜 国立大ホールでのワンマンから始まって(参照:「あくまでここはスタート地点」M!LK、メジャーデビュー後初ワンマンで踏み出した“夢路”への一歩)、LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)2DAYSがあって(参照:にぎやかな“サーカス団”M!LKの全国行脚が渋谷で幕、充実のステージに「もっといろんな景色を見たい」)、国際フォーラムまでいけた。1つひとつのライブがずっとつながってる感じがするんだよね。チーム全体がドームツアーに向けてどういうふうに段階を踏んでいくかを常に考えているので、「やっと終わったな」という感じはなくて、「今回も階段を1つ上がれたな」という気持ちしかない。そういう意味では、達成感はありますけど、安心はまったくしていなくて。これからも大変なことをどんどん乗り越えていかないといけないし、気が引き締まる思いですね。

吉田仁人

吉田仁人

佐野勇斗

佐野勇斗

あ、全部言ったな

──ファイナル公演のアンコールのMCで、佐野さんが涙ながらに「本気でドームツアーを目指す」という宣言をしたのが印象的でした。

曽野 お母さんに文章を考えてもらってたんだよね?

佐野 そうそう。うちの親、文才があるんで(笑)。

山中 そうなんだ! すごいね。

一同 あはははは!

佐野 あの言葉は本当に素直な思いです。次のツアーを発表するときに何をしゃべるべきか、いろいろ考えていたんです。前日の夜もほとんど寝ずに考えていて。でも、当日になってそれを全部白紙にして、目の前にいるお客さんを間近に感じながら出てきた言葉があれだった。ドームツアーはずっと掲げている目標ですけど、その前に、僕らはアリーナでのライブもできてないわけで。アリーナ、アリーナツアー、東京ドーム、ドームツアーという段階を踏んでいくためにも、次のホールツアーも成功させて、さらに勢いを付けていかないと絶対に不可能なことだと思うので……その気持ちを述べたまでです!

──佐野さんの言葉を、メンバーはどう感じていましたか?

曽野 ステージに出る前に「ぶっつけ本番で話す」と言ってたんです。そういった中であんなにいい言葉が出てくるっていうのは、毎日がんばっているから。毎日真剣に考えているからこそなんだなと思いましたね。

山中 僕は、佐野さんがちょっと弱みを漏らした場面が……。

曽野舜太

曽野舜太

山中柔太朗

山中柔太朗

──「M!LKがドームに立つ姿を想像できなくなった時期もあった」とも正直に吐露していました。

山中 それを言えるのは佐野さんだからこそだし、泣きそうになりましたね。危なかったです。

塩﨑 みんな同じことを思っているので、自分がしゃべっているかのように1つひとつの言葉が沁みました。

塩﨑太智

塩﨑太智

吉田 自分は「あ、全部言ったな」と思いながら聞いてました。ホントはまだ腹の内に収めておきたいこともあったかもしれないけど、言わないと伝わらないこともあるので、確かに言うべきだなって。特に「み!るきーずの力を借りたい」とお願いしたところ。僕たちだけじゃなくて、ファンのみんなと一緒にがんばりたいんだっていう。僕たちが思いを共有するだけじゃなくお客さんを鼓舞する形にもなって、すごく素敵なMCだなと思いました。