僕らがスターなのかな

──新曲「STARS」は佐野さんが言った「次のホールツアーを成功させて、アリーナ、アリーナツアー、ドーム、ドームツアーに行きたい」という皆さんの目標に向けた曲になっていますね。

曽野　はい。最近僕は小説をよく読んでいるんですけど、「STARS」の歌詞は言葉1つひとつにちゃんと重みがあって、小説のように深みがあるなと感じました。最後の「Under the starless sky」からも汲み取れるものがあると思っていて。タイトルは「STARS」だけど、「星1つない空の下で」と歌ってる。それは、もしかしたら僕らがスターなのかな？とか。いろんな考え方ができるし、ちゃんと思いを届けて歌えたらなと思っています。

──「僕たちがスターになる」という宣言ですよね？ これは。

佐野　そういう解釈です、僕らは。

吉田　そう思ってる。

山中　意外と熱い歌詞だよね。

佐野　僕、ライブで「幸せになりましたか？」ってファンのみんなによく聞くんです。エンタテインメントって、あってもなくてもいいなんて言われたりもしますけど、自分自身はエンタメの世界が好きでずっと親しんできたし、救われたこともあった。人の人生に大きな何かを与えられるエンタメが僕はすごく素敵だと思うんです。そういう意味でも「星になる」っていうのは、僕らの気持ちを代弁してくれる歌詞だなと思いますね。

吉田　「これから星になるよ」ってことなのかな。一方でこの曲のコンセプトは「あなたの幸せを一途に願うM!LKのウィンターラブソング」なんです。少し俯瞰する形で「ずっと見守ってるからね」とか「ずっと心は一緒にある」と言ってる。それが、M!LKとしての答えなんだろうなって思うし、歌っていても気持ちが入りやすい部分ですね。

山中　僕らとファンの方との話だけではなく、シンプルにラブソングとしても多くの方に届けばいいなと思っていて。この曲の主人公は、相手に「君が好き」とは言ってないんです。そんなちょっと内気な部分に僕自身も共感できるし、そういう人ってけっこういるんじゃないかなと思うので、多くの方に刺さるといいなと思います。

吉田　シンプルに曲がいいから、今までM!LKを知らなかった方にも聴いてもらえるといいよね。

佐野　そうだね。ホントに受け取り手によって解釈は違うと思うんですけど、僕はファンの皆さん前で歌うので、やっぱりみ！るきーずのことを思って歌っちゃうな。僕らはずっと支えれられてきてて、感謝しかないからね。曲を出すたびにそう言ってる気がするけど。

脳みそを宇宙に飛ばしました

曽野　あと、実はこの曲「HIKARI」（2月配信リリース）とめっちゃつながってて……。

塩﨑　HIKARIさんが書いてるからでしょ？

曽野　……言うなよー！

塩﨑　あはははは。俺も言おうか迷ったの（笑）。

──また、歌詞には「たったひとつのSTAR」とありますが、タイトルは複数形になっているのも気になりました。

佐野　知ってました？ 実はメンバーの名前を1文字ずつ取ると「STARS」になるって……。

吉田　え？ 俺の頭文字、どこにもないんだけど。

佐野　JINTOの“T”だよ。で、HYATOの“A”に、JYUTAROの“R”。それにSHIOZAKIとSONOの“S”。ほらね！

吉田　おい、無理やりやんけ！ もう（笑）。

曽野　そういうギミックもあります！

吉田　ないです！ ごめんなさい（笑）。

──（笑）。レコーディングはどんなアプローチで臨みましたか？

吉田　僕はすごくアバウトな言い方になっちゃうんですけど、脳みそを宇宙に飛ばしました。

曽野　え、どういうこと？

吉田　壮大であるべきだと思ったの。だから、レコーディングブースを宇宙に変えて……。

曽野　苦しかった？

吉田　酸素があるかないかじゃないんだよ……って、なんで俺がスベってんだよ！（笑） とにかくすごく豊かな心で、視界を広くすることを意識しました。

山中　僕は逆に“狭く”いきました。「君が好きなんだ」とか「全部知りたいんだ」というフレーズが自分の歌割りにあったので、自分の中で相手を想像して。その人に聞かせたいけど、聞こえないように……という意識で歌いました。

塩﨑　僕は仁人派ですね。壮大なユニバースの中にいる感じ。自分の後ろに宇宙がある、みたいなイメージで。

吉田　わかるわかる。

塩﨑　曲も覚えやすかったから、レコーディングはスムーズに進みました。

曽野　そういえば仮歌をもらったとき、僕と仁ちゃんと勇ちゃんの３人で歌ったのを覚えてますね。ちょうど勇ちゃん家に泊まってまして。

佐野　そうだ！ 歌ったわ。

曽野　曲をもらってすぐに口ずさんでいたくらいなので、覚えやすいっていうのはすごくわかる。歌いやすいし、そのときも気持ちよかったです。

吉田　今も家でたまに口ずさんじゃうくらい、耳残りがいいんだよなあ。で、勇斗は？

佐野　僕は今回、8年目にして初めての試みをしてみました。“ビブラちゃん”、入れたんですよ。

吉田　何？ ビブラスラップ？

──あははは。ビブラートを入れたんですね。

佐野　そうそう。実はずっと練習していて。今回初めて入っているので、そこは聴いてほしいですね。

吉田　これも成長の1つですね。まずシングルの表題曲でバラードを歌わせてもらえるようになったことがうれしいですし、新しい風が吹いたんじゃないかなと思います。