MeseMoa.「BooM!!」特集|思いと“らしさ”詰まった現体制初アルバム携え47都道府県ツアーへ (2/2)

気まぐれプリンス×ノックソ曲はトンチキソングかと思いきや

──話をアルバムに戻しまして、今回はユニット曲として「キミトヨムレター」「モノクロの心」の2曲が収録されていますが、このユニット分けはどうやって決めたんですか?

気まぐれプリンス 自分とノックソは関西出身なので、2人で関西弁の曲を歌いたいとずっと思ってて。しかもノックソとはメンバーの中でも一番古い付き合いですし。それをみんなに伝えたら「いいんじゃない」と言ってもらえたので、自分とノックソが「モノクロの心」、ほかの3人が「キミトヨムレター」を歌う形になりました。

──その「モノクロの心」は大阪が舞台の楽曲になっています。

気まぐれプリンス はい。曲をいただいたときは本当にうれしかったです。作ってくれた方も関西の方で、「梅田の朝焼け」とか大阪の地名を歌詞に入れてくださいました。自分が一番好きなのは「南港の潮風が僕に教えてくれる」というフレーズで。南港は大阪にある港で、関西出身の人にはおなじみの場所なんです。切ない曲にしたかったので、リズミカルだけど哀愁のある曲調になっています。

気まぐれプリンス

気まぐれプリンス

ノックソ

ノックソ

とみたけ 関西弁の曲ということで、もっと明るい感じのトンチキソングになるのかなと思ってた(笑)。

気まぐれプリンス たこ焼きなんとかとかね(笑)。

とみたけ そう(笑)。「祭りだー!」みたいな曲になるかと思ったら、すごくカッコいい曲で。

気まぐれプリンス 明るい曲が多いアルバムなので、あえてカッコいい系でいきました。

野崎弁当 でもMeseMoa.ってけっこう真面目な曲が多いよね。

とみたけ 昔からそうだよね。ザ・アイドルソングみたいな曲はあまりなくて。それがアイドル界では珍しいかも。

気まぐれプリンス 確かに、今のアイドルさんの曲を聴くとMeseMoa.とは全然違うよね。

──平成感がある曲が多いですよね。

気まぐれプリンス そうですね。僕らディスコ調とか大好きですし。

MeseMoa.

MeseMoa.

自分がオタクだったら

──もう1つのユニット曲「キミトヨムレター」はコミカルな曲調ですよね。

とみたけ ぷんちゃんたちの曲が大人っぽかったので、こっちはライブでお客さんがコールをして盛り上がれる曲にしたかったんです。歌詞の「それで?それで?」「いぇい!」などのフレーズは、全部お客さんがコールしてくれたらいいなと思ってるところで。自分たちが手紙を読み上げていて、それを聞いたお客さんが合いの手を入れるイメージです。

あおい 絶対ライブで盛り上がる曲になったと思います。

野崎弁当 素直な気持ちで歌える曲ですね。大切にしていきたいです。

とみたけ

とみたけ

あおい

あおい

野崎弁当

野崎弁当

あおい わんちゃんわんわんねこにゃんにゃんのゴールデンくんか君に作ってもらったんですが、自分たちが考えていることがそのまま歌詞に書かれていて。

とみたけ くんか君はアイドル経験があるんじゃないかと思うくらい僕らの思いを理解してくれているし、言葉がまっすぐ伝わってくるよね。

気まぐれプリンス 「モノクロの心」と対照的でいいですよね。MeseMoa.は何もわからない中で不器用ながらまっすぐがんばってきたグループなので、そのまっすぐさが出ている歌詞だなと思いました。

ノックソ 自分がオタクだったら、声が枯れるくらい合いの手で盛り上がると思います(笑)。47都道府県ツアーでもやると思うので、皆さんに予習してきてもらって、合いの手で会場を揺らしたいですね。

MeseMoa.

MeseMoa.

わんにゃんが書いてくれたお守り曲「Re:Message」

──ラストに収められている「Re:Message」は、MeseMoa.のこれまでの歩みとこれからが描かれたようなエモい曲ですね。

野崎弁当 これはわんにゃんが作ってくれた曲で、最初はただ盛り上がれるバンドっぽい曲をリクエストしたんですが、作ってるうちにどんどんアイデアが浮かんだみたいで。結果的にすごくエモい曲になりました。

とみたけ わんにゃんはMeseMoa.との付き合いが長くて、「Re:Message」は彼らからMeseMoa.への思いが詰まった曲だなと感じました。自分たちがメッセージを受け取ったというか。わんにゃんの前身バンドが作ってくれた「アンラッキー☆BOY(´・ω・`)」という、今でもライブで欠かさずパフォーマンスしてる大事な曲があるんですよ。その曲の歌詞の中に「【キケン】の3文字」っていうワードがあるんですが、「Re:Message」では「キケンの3文字は キボウに変わってた」という歌詞になってて。うれしくて鳥肌が立ちました。

とみたけ

とみたけ

気まぐれプリンス MeseMoa.のファンだったらみんなすぐに「アンラッキー☆BOY(´・ω・`)」とつながってる歌詞だと気付いてくれると思います。47都道府県ツアーのファイナルで泣きながら歌ってる姿がめっちゃ浮かぶ歌詞です。

とみたけ わかる!(笑) 絶対泣くよね。

気まぐれプリンス お客さんも感動してくれると思う。

とみたけ 初披露の時点で俺は危ういかも(笑)。

気まぐれプリンス (笑)。レコーディングのとき、スタジオにわんにゃんのメンバーが来てくれて。「これはMeseMoa.だから生まれた曲だ」って言ってもらって、うるうるしながらレコーディングしてました。

気まぐれプリンス

気まぐれプリンス

あおい 2番の歌詞に卒業した5人のメンバーの名前も入ってて、そこもグッときました。

とみたけ MeseMoa.は辞めたメンバーのことを今もすごく大切にしているので、わんにゃんのみんなはそういった気持ちも汲み取ってくれました。わんにゃんのみんなも、卒業したメンバーのことを僕たちと同じくらい愛してくれてるんじゃないかな。

あおい あと「目に映るのはイルミィネーション」ってフレーズも「イルミネーション」じゃなくて「イルミィネーション」になってて。わんにゃんのみんながイルミィ(MeseMoa.ファンの呼称)ごと愛してくれてるのが伝わりますね。

あおい

あおい

ノックソ 「1つ進んで 1つ句読点」という歌詞も終わらない感じが出ていていいし。

野崎弁当 わんにゃんが曲を書いてくれるのはひさびさなので、いろんな思いを詰め込んでくれたんじゃないかな。

気まぐれプリンス この曲をしっかり届けることができたら、自分たちもまたパワーアップできる気がします。

とみたけ 47都道府県ツアーをやるうえでのお守りみたいだよね。お客さんに向かってこの曲を歌うことで、自分たちが受け取るものも大きいと思う。

個性がぶつかり合うことがMeseMoa.らしさ

──5人体制でアルバムを作ってみていかがですか?

気まぐれプリンス 5人になったことで1人ひとりに求められることが大きくなった分、歌に苦戦することが増えていて。でも「スイートホーム」に、みんなが“ホップステップ”を作ってくれて、自分がジャンプするようなボーカルパートがあるんですが、そこを歌いきったときにこれまでとは違う自分が見えてすごくうれしかったです。

ノックソ 9人体制のときは僕のソロパートがない曲もあったんですが、今回のアルバムではどの曲にもソロパートがあるので「歌、がんばります」という気持ちになりましたね。

ノックソ

ノックソ

あおい レコーディングはすごく好きなので単純に楽しいです。メンバーの声を聴きながら歌ってる顔を想像するのが面白いし、ライブでどういう感じになるんだろうと想像するとワクワクが止まらないです。

野崎弁当 5人になってからけっこう経っている感覚があるので、話しながら「そっか、初のアルバムなんだよな」と思いました。それだけ5人になってから濃密な時間を過ごしてきたし。ひとつの集大成だと思うので、全曲力強く歌っていきたいです。

野崎弁当

野崎弁当

とみたけ 5人になったときに「MeseMoa.らしさってなんだろう?」と考えたことがあったんです。9人いたら全員が違う声で癖も違う。プロとして歌ってきた人がいるわけでもないけれど、それぞれ個性がちゃんとあって。5人だとしても個性がぶつかり合うことがMeseMoa.らしさなのかなって最近思っています。これまで歌割が少なかったノックソが、大事なパートを歌うようになってうれしいんですよね。お客さんもそう思ってくれるんじゃないかと思うし。「ノックソさんがそのパートいくんだ!」みたいな。これまでシングルでも5人の個性がぶつかり合ってきたけど、アルバムはより好き勝手できるので、さらに5人の個性がぶつかり合うことでお客さんが喜んでくれる気もしていて、今すごく自信に満ちあふれています。

MeseMoa.

MeseMoa.

公演情報

MeseMoa.47都道府県ツアー

初日 2026年2月23日(月・祝)神奈川県 KT Zepp Yokohama

プロフィール

MeseMoa.(メセモア)

気まぐれプリンス、あおい、ノックソ、野崎弁当、とみたけからなるボーイズグループ。カバーダンス動画の投稿をきっかけに注目を浴び、2012年に前身グループ・むすめん。を結成した。2015年に目標としていた東京・中野サンプラザホールでの単独公演を行い、チケットは即完売。2016年に全国47都道府県ツアー「Thanks!」を行い、2017年にグループ名をむすめん。からMeseMoa.に改名した。2019年に神奈川・パシフィコ横浜でのワンマンライブのチケットを完売させ、2023年3月に東京・日本武道館での単独公演、同年12月にキャリア史上最大キャパとなる神奈川・横浜アリーナでのワンマンを開催。2024年8月リリースのキャリア初となる全国流通盤「愛してる体感BABY」では、つんく♂が表題曲の作詞作曲を担当した。2025年9月に現体制初となるフルアルバム「BooM!!」を発表。2026年2月から47都道府県ツアーを行う。