Maison book girl|長い夜が明けた先に、広がっていた“闇色の朝”

簡単だって言ってたのに全然難しいじゃないですか

──2曲目の「シルエット」はバラード調の曲ですが、この曲は歌ってみてどうでしたか?

コショージ めっちゃ難しいなって思いました。

──難しいですよね(笑)。

コショージ やっぱりそうですよね! なんか「勘違いかな?」って思ったんですよ。

──勘違い?

井上 サクライさんが「今回の曲はあんまり難しくない」みたいなことを言うんですよ。

和田 言ってたね(笑)。

矢川 「『闇色の朝』は難しいかもしれないからがんばって。でも『シルエット』のほうは簡単だから大丈夫」って、レコーディング前日にデータが送られてきたんですけど、「なるほど、大丈夫なのか」と思って聴いたらすごく難しくて。次の日のレコーディングで会ったときに「全然難しいじゃないですか」って言いました(笑)。

──「シルエット」は譜割りが複雑ですよね。エモく歌う曲じゃないから丁寧さを求められるし、バックの音数が少ないから息遣いまで聴こえてくるし、歌がうまくない人だと微妙な感じの曲になりそう。

和田 最近の曲はどれも、4年前だったら歌えなかった曲だなとは思います。

井上 サクライさんから、前までは声を出すタイミングとかリズムについて指導されてたんですけど、最近は歌の表現の仕方について言われることが多いんですよ。今回もレコーディング中に、「いやー、今のテイク、前だったらたぶんOKって言ってたけど、もっとできる気がする」ってつぶやいてました。

和田 「もっといける気がするんねんなー……」って、ボソボソと。

井上 わかるわかる(笑)。

コショージ あとなんか、サクライさんの仮歌がめちゃくちゃ難しく聴こえたんですよね。

矢川 たぶんレコーディングで何回も歌ったからというのもあると思うんですけど、この4人の声が入ってからの音源を聴いたほうがメロディが覚えやすいというか。

和田 うん、わかりやすかった。

──またサクライさんの仮歌をDisる流れに(笑)。

和田 最近の曲は仮歌だけじゃなくて、ピアノのメロディも聴かないとわかんなくなってきてるんですよ(笑)。

コショージ 雇ったほうがいいよね、歌のうまい人を。

和田 女の人を雇ってほしい(笑)。

井上 サクライさんが作る曲が難しくなっていくのに、サクライさん自身の歌が追いついてないんですよ。

──Vocaloidで仮歌を入れたらいいんじゃないですかね。

コショージ それ、最初の頃はやってたんですけど、棒読みっぽい歌い方に私たちが引っ張られちゃうんですよね。でも今だったら、もしかしたら引っ張られずに歌えるのかもしれないけど。

私には泣く資格はないので、最後まで耐えました

──ちなみに皆さんは、最近何か感動したことはありますか?

コショージ この間、Juice=Juiceの宮崎由加さんの卒業公演と、アンジュルムのあやちょ(和田彩花)さんの卒業公演が2日間連続であって、それをどっちも観に行ったんです。卒業公演をちゃんと観たのは初めてだったんですけど、本当に雰囲気がすごいんですよ。セットリストも演出も泣かせる感じで。お客さんもメンバーもすごい泣いてるのに、あやちょさんだけが泣いてなくて笑顔だったんです。

井上 アンジュルムのほうは私も観に行ったんですけど、菩薩のようだったよね。

コショージ そう、マジで。この人は本当にすごい人だなと思った。自分が育ててきたかわいいメンバーが、自分が辞めるのを見て泣いてるわけで、普通そんなの見たら泣いちゃうじゃないですか。でもたぶん、涙を見せたら卒業する意思が揺らいでるみたいに見えちゃうから、それを押し殺してたんですよ。だから「あやちょさんが泣かないなら私は絶対泣かないぞ」と思った。スマイレージ時代から追っているファンだったらそこで泣く資格があると思うけど、私にはないので。隣で観てた(しばた)ありぼぼ(ヤバイTシャツ屋さん)は5回泣いたとか言ってましたけど(笑)、私はがんばってマジで最後まで耐えました。あれは本当に感動しましたね……。

井上 私は今、お豆腐にハマってるんです。主に冷奴で食べるんですけど、値段にめっちゃ比例するなと気付いて。

コショージ え、味違うの?

井上 味もだし、食感も全然違うよ。「50円くらいの差でこんなに違うんだ」って感動しました。

──美味しかったのはどんな豆腐ですか?

井上 これはまだ食べたわけじゃないんですけど、最近ごま豆腐が食べたくて探してるんです。東京だとあんまり売ってないんですよ。福岡だったらもっとあった気がするんですけど、東京だともし売っててもめちゃくちゃ高くて。地元にいる友達に教えてもらった、佐賀の郷土料理のごま豆腐、味噌だれをかけたらおいしいらしくて、探してるんですけど東京のスーパーには卸されてないみたいなんですよね……。

世界で葵しかいないんですよ、私の話をわかってくれるのは

──和田さんは何かありますか?

和田 私が感動したことは……VRチャットってご存知ですか? VR内で美少女キャラになってチャットをするサービスで、最近流行っているんですけど、それをやって、中に人がいる女の子に初めて手を振ってもらったときにめちゃめちゃ感動しました。

コショージ ……どういうこと?

和田 美少女のガワをかぶって仮想空間みたいなところに入って、インターネットでつながった誰かと身振り手振りをしながらお話ができるの。

コショージ ええー? 人に会いなよー、外に出て。

和田 それとはまた違うんだよ!(笑) ちゃんと魂が宿っていて意思の疎通ができる人間が、本当に目の前にいるように立体的に見えてるのに、VRゴーグルを外したら1人で自分の部屋にいるの、めちゃめちゃすごいと思わない?

井上 え、しゃべれるの?

和田 しゃべれる! マイクをオンにすれば。

コショージ 何しゃべるの?

和田 まだしゃべったことないんだよね。だってだいたいみんなおじさんだからさ(笑)、私がしゃべると浮くと思って。

矢川 あ、地声なんだ。

和田 ボイスチェンジャーを使ってる人もいるけどね。

コショージ じゃあ、ボイスチェンジャーでおじさんの声にしなよ。

和田 あー、ありあり! それめっちゃいい! やろうかな(笑)。

コショージ でも何を話すんだろうね、おじさん同士は。

和田 仮想空間の中にいろんなワールドがあって、「あの公園行こうぜ!」みたいな感じに集合するのが楽しいらしい。

コショージ 普通に遊びに行ったほうがよくない?

和田 それともまた違うんだよねー。この場でこんなに共感を得られないのに、めちゃめちゃ流行っている現象自体に感動しています、私は(笑)。

Maison book girl

──矢川さんはどうですか?

矢川 こないだ公開された「アラジン」の映画に感動して……。

コショージ 観た! めっちゃサントラ聴いてる!

矢川 いいよねー。私もめっちゃ聴いてる。アニメの「アラジン」は小さい頃から大好きで、擦り切れるくらいビデオを観てたんですけど、実写になってストーリーがどう変わるんだろうって期待して観に行ったら、期待以上にジャスミンがカッコよくて。あれもうアラジンの話というよりジャスミンの話ですよね。

コショージ タイトル、「ジャスミン」に変えたほうがいいよね。

矢川 ね(笑)。今の時代の流れからなのか、女の人が「私は声をなくさない!」って叫びながら堂々とした歌声で敵を圧倒してるのを見て、「え、好き」ってなっちゃって(笑)。上映後にグッズ売り場を見に行ったら本当にジャスミンのグッズばっかりで「やっぱ主役じゃん」って思った(笑)。

──ディズニー映画をよく観るんですか?

矢川 家にいっぱいビデオがあって、ほとんど観てます。私とコショージは特に「101匹わんちゃん」が好きで、よく真似してるんですよ。

コショージ でもみんなわかんないんだよね。「ライオンキングごっこしよう」とか言っても。世界で葵しかいないんですよ、私の話をわかってくれるのは。

矢川 私も、ずっと妹と一緒にディズニー映画の真似をしてたんですけど、一緒にやってくれる人は妹以外で初めてでした。

井上 出会えてよかったね(笑)。

公演情報

Amazon presents Maison book girl LIVE
  • 2019年9月16日(月・祝)京都府 KYOTO MUSE
    [第1部]OPEN 14:30 / START 15:00 [第2部]OPEN 18:30 / START 19:00
  • 2019年9月22日(日)東京都 渋谷WOMB
    [第1部]OPEN 14:30 / START 15:00 [第2部]OPEN 18:30 / START 19:00

※Amazon.co.jp限定となるワンマンライブチケット付きの商品を購入し、券面に記載された時間に会場に行くことでライブを観覧することができる。