栃木への恩返し「栃フェス」

──4月には栃木県の栃木市総合運動公園 総合体育館で自主企画イベント「Don't Stop Music fes.栃木」を開催しますね。どういう経緯で開催することになったんでしょうか？

これまでは自分とメンバーを守るのに精一杯でした。成功もしてなかったし。でもここ1～2年で、いつか栃木に恩返ししたいなってやっと思えるようになって。バンド仲間の輪も広がったし、全国で知り合ったカッコいいバンドを集めて地元の栃木でイベントをやろうと思っていたのが、今年ようやく実現できます。

──体育館という会場もいいですよね。

僕にとっては体育館というよりも、栃木市でできるということにすごく意味があって。高校生のとき、DIRTY OLD MENで栃木市で行われた大会に出たんですよ。宇都宮のバンド5組くらいで一緒に栃木市まで行って。結果、なんの賞ももらえなくて花火を見ながら泣いて……そのとき初めて「バンドって楽しいだけじゃないんだなあ」っていうのを知ったんです。その栃木市で、今度は全国で知り合ったバンドと一緒にライブができる。とても意味のある、大切な日になるんじゃないかなと思います。たまたまですが、僕の誕生日前日ですし（笑）。

──楽しみですね。

めちゃくちゃ楽しみ。栃木ではバンド発信のロックフェスって初めてなんで試行錯誤の日々ですけど、みんな面白がって協力してくれますし、ワクワクします。当日はそのワクワクを届けられたらいいなと思います。

──普段のライブと違うところは何かありますか？

とちげ……栃木の話したらなまっちゃった（笑）。栃木SCと宇都宮ブリッツェンがブースを出してくれたりとか、栃木市のゆるキャラ「とち介くん」が来てくれたり。栃木の名物も置こうと考えています。他県の方が栃木に足を運んでくれるのもうれしいですけど、バンドに興味がないとかライブに行ったことがないという栃木の方も楽しめるイベントにできたらと思っています。僕らはこのイベントのこと「栃フェス」って呼んでるんですけど、この栃フェスが栃木県の春の風物詩になれたらいいな。

──高津戸さんにとって栃木県とはどんな場所ですか？

いい意味で変わらない、温もりのある場所。だからか、栃木に帰ると気が抜けてすぐ風邪ひいちゃいます。

──アルバムリリース、栃木での自主企画、レコ発ツアーと続きますが、そのあとのバンドの目標を教えてください。

ずっと言い続けているんですが、武道館公演です。ファンの方たちも一緒に武道館に行くのが夢だって言ってくれているので、今どきダサいかもしれないですけど、目標は変わらず武道館です。