音楽ナタリー Power Push - MAGIC OF LiFE「Don't Stop Music Fes. TOCHIGI 2016」
MAGIC OF LiFEが教える「栃フェス」の楽しみ方
MAGIC OF LiFEが主催する音楽フェス「Don’t Stop Music Fes. TOCHIGI」(通称「栃フェス」)が、5月8日に栃木県栃木市総合体育館で開催される。
フロントマン・高津戸信幸の地元であり、バンド結成の地でもある栃木という土地への感謝の気持ちを込めて立ち上げられた栃フェス。昨年、記念すべき第1回目が行われ、大きな盛り上がりを見せた。2年目となる今回は、主催バンドであるMAGIC OF LiFEを筆頭に、アルカラ、ORANGE RANGE、空想委員会、グッドモーニングアメリカ、Suck a Stew Dry、SHIT HAPPENING、sumika、Brian the Sun、Rhythmic Toy Worldの10組が出演。栃木市の強力なバックアップのもと、フェスとしてのさらなる進化を目指して開催されることとなった。
今回、音楽ナタリーでは2回目の栃フェスの見どころを探るべく、MAGIC OF LiFEのメンバー全員へインタビューを実施。フェス開催に至った経緯から出演者たちへの思い、今後の展望などについて話を聞いた。また、先日任命された“栃木市ふるさと大使”として、栃木市の魅力もたっぷりとアピールしてもらった。フェス参加の際、“栃木市の歩き方”として参考にしてほしい。
取材・文 / もりひでゆき 撮影 / 佐藤類
栃木への恩返し
──まずは栃フェスを立ち上げた経緯を改めて聞かせてください。
高津戸信幸(Vo, G) はい。僕は栃木で生まれ、そこで音楽と出会ったんですね。バンドを始めてからは、うまくいかなくてつらいこともたくさんあったけど、ここ数年でいろいろな人との出会いの尊さや、応援してもらえること、歌えることへの喜びを再認識して。さらにメンバーチェンジで今の編成になり、MAGIC OF LiFEに改名したことでバンドがいい状態にもなってきたので、地元である栃木に恩返し……っていうとおこがましいですけど、何か貢献ができないかな、僕らにできることはないかなとすごく思うようになったんです。あとは単純に、いろいろなバンドとのつながりもたくさんできたので、栃木で面白いことをやりたいなっていう気持ちもありました。
──高津戸さん以外のメンバーの出身地はバラバラですけど、栃木という場所は大きなものとして存在しています?
山下拓実(G) そうですね。僕はDIRTY OLD MENに加入してから、6年くらい栃木に住んでたんですよ。なので、第2の故郷みたいな感じなんですよね。
岡田翔太朗(Dr) 栃木SCっていうサッカーチームの応援歌(「呼吸」)を作らせていただいたり、宇都宮のRADIO BERRY(FM栃木)で番組を持たせてもらっていたりと、栃木にはたくさんの縁もありますし。このバンドが生まれた地として、大事に思う気持ちはやっぱり大きいですね。
渡辺雄司(B) うん。僕らはずっと栃木にまみれてきたんで(笑)。
栃木市とMAGIC OF LiFE
──昨年開催された第1回目の「栃フェス」はかなりの盛り上がりでした。主催バンドとしての手応えも大きかったのでは?(参照:MAGIC OF LiFE、地元栃木で10組と作り上げた音楽フェス)
高津戸 フェスとしてはまだまだこれからっていう気持ちが強いですけど、感慨深い気持ちはありましたね。栃木市の体育館に、いろいろな場所から1000人以上の人が集まってくれたわけですから。出演していただいたバンドマンも、ファンの方々もみんな楽しんでくれたようなので、本当にやってよかったなって思いました。ずっとフェスを開催したいという思いがあったので、夢が1つ叶ったなっていう。
──そこでの実績が今年開催される第2回目にいい影響を及ぼすことも多そうですよね。
高津戸 そうなんですよ。実際、去年以上にいろいろな方々に協力していただけるようにもなったので。それは去年の1回目がちゃんと評価された証なのかなって思います。
岡田 栃フェスにまつわる仲間が増えた感じはするもんね。
山下 うん。開催場所である栃木市とより深く絡めるようになったし。“栃木市ふるさと大使”にまで任命されちゃいましたからね。(参照:MAGIC OF LiFE「栃木市ふるさと大使」に)ありがたいです。フェス当日は栃木市の鈴木俊美市長も来てくれるんですよ。
岡田 鈴木市長はもともと音楽が好きな方で、若者の力で街をさらに活性化したいと言ってくださっていて。そういう部分で僕らの活動がうまくリンクしたところもあったと思うので、本当に応援していただけてますね。
──栃フェスをより浸透させるために、メンバー自ら積極的にPR活動もしているんですよね。ポスター貼りをしたり、地元の名産品をアピールする動画を公開したり。
岡田 そうですね。地元の方に「おいしいよ」って教えてもらったラーメン屋さんに行って、栃フェスのポスターを貼ってもらえるようにお願いしたりしてます。
山下 うまいものを食って、さらに宣伝までしてもらおうっていう魂胆なんですけど(笑)。
高津戸 栃木市はおいしいものがたくさんあるからね。栃フェスの認知度アップはもちろん、そういう栃木市のいい部分も含め、自分たちの足で動いて広めていきたいなって思うんですよ。実際、地元の方々と直接触れ合って思うのは、皆さんキャラが濃いなっていうところなんですけど(笑)。
渡辺 確かに! 焼きそば屋さんのおばちゃんとか、カフェのおばちゃんとか、みんなキャラが濃い(笑)。
岡田 みんなすごくオープンなんだよね。近寄っていけば受け入れてくれるというか。撮影をしてると、俺らのことを知らないであろう人たちも手を振ってくれるし。ものすごくあったかい。
高津戸 ノリがいいんだよね。栃フェスをきっかけに栃木市を訪れた人たちには、街の人たちとのふれあいもぜひ楽しんでいただければと思いますね。
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- 2016年5月8日(日)栃木県 栃木市総合体育館
- 出演者
- MAGIC OF LiFE / アルカラ / ORANGE RANGE / 空想委員会 / グッドモーニングアメリカ / Suck a Stew Dry / SHIT HAPPENING / sumika / Brian the Sun / Rhythmic Toy World
CD収録曲
- DOUBLE
- インプレッション
- DOUBLE(Instrumental)
- インプレッション(Instrumental)
限定版DVD収録内容
- DOUBLE(MV)
MAGIC OF LiFE(マジックオブライフ)
高津戸信幸(Vo, G)を中心に、2003年に栃木県宇都宮市で「DIRTY OLD MEN」として結成されたバンド。2006年に山下拓実(G)が加入した。2010年5月にミニアルバム「Time Machine」でメジャーデビューした後、リリースを重ね「ROCK IN JAPAN FES」などの夏フェスに精力的に出演する。しかし、2012年3月にオリジナルメンバーだったベースとドラムが脱退。新たに岡田翔太朗(Dr)と渡辺雄司(B)が加入し、5月に2ndアルバム「doors」をリリースする。その後、インディーズに拠点を移し、12月に過去の楽曲をまとめたベスト盤「prologue」を、2013年3月にアルバム「I and I」、2014年5月にアルバム「Blazing」を発表した。同年10月に「DIRTY OLD MEN」から「MAGIC OF LiFE」へと改名し、2015年3月にコンセプトアルバム「Storyteller」をリリース。同年4月には栃木・栃木市総合運動公園 総合体育館で自主企画イベント「Don't Stop Music fes.栃木」を成功に収める。7月に配信シングル「音無き言葉」をリリース。10月には改名1周年を記念して対バンイベント「Don't Stop Music ~ 一周年の攻撃呪文 ~」を開催し、11月に配信シングル「風花ノ雫」を発売した。2016年5月に「Don't Stop Music Fes. TOCHIGI 2016」を開催し、シングル「DOUBLE」を発表する。