カメラ＆釣りの思い出

小渕　僕とNIGOさんが情報交換をさせていただくようになったのはカメラがきっかけでした。この3人はカメラが好きで、特にライカっていうカメラを3人とも使うので、海外によく行くNIGOさんから日本では売っていないレンズやパーツの話をうかがったり。僕は「カメラ部」みたいな集まりを作っているので、そこに来ていただいたり、一緒に京都に写真を撮りに行ったり。

黒田　小渕は異常ですよ。撮影ストックがフォルダに5万枚も入っていて（笑）。

NIGO　ライカに関して言うと、僕は遅咲きだったんだよね。買ってからしばらく、「なんかうまく撮れないな」と思っていて。そんなときに小渕くんがいろいろ教えてくれました。深夜ウチに集まって、勉強会をしたよね。

黒田　あとこの2人は釣りですよ。もう松方弘樹さんみたいに魚釣ってたときがあって（笑）。写真見たらビビりますよ？

NIGO　（携帯を出して写真を見せる。帽子姿のNIGOが大魚を抱えている）1m30cmだったかな……。

──うわ、デカッ!!（笑） なんですかこれ？

小渕　シイラです。またシャレているのが、このときのNIGOさん、「釣りキチ三平」コーディネートなんですよ（笑）。ただこのとき、ちょっと大変だったのが、NIGOさんにデカイ魚が来て、格闘が始まっちゃって。気付いたらNIGOさん、甲板の上を4周くらい引っ張り回されてダウンしちゃって（笑）。

NIGO　生まれて初めて船で気持ち悪くなりました（笑）。そのときの小渕くんがスゴくて、僕が今まで釣った一番大きいサイズを越えるシーラを一瞬で釣り上げました……。やはりおふたりとも、こっちサイドの人なんですよね。だから話も合うし、すごく楽しくて……。

──こっちサイド？

NIGO　……オタク。

一同　あははははは（笑）。

「ずっと愛されてきた」を描くアイデア

──そういったプライベートでのお付き合いを経て、ある意味今回のアートワークによるコラボは「満を持して」という感覚だったのでしょうか？

黒田　最初は2人で「まあダメ元で1回お話してみようか？」という話になって……。

NIGO　とんでもない（笑）。

小渕　やっぱりプライベートのお付き合いがとても楽しい最中なんで、もし当人同士の関係とはまた違った何かの縛りや事情で叶わなかったときに、変な空気になっちゃうのは絶対に避けたいと思いましたね。だからスタッフからオファーした瞬間に僕からもすぐ連絡して。「ダメならダメで全然構わないんで」って（笑）。

黒田　でも僕は「NIGOさん、ものすごくいい人やから断りにくいやろなー」と思ってましたよ！（笑）

一同　あははははは！（笑）

NIGO　正直、まさかのオファーでしたね。確かに僕自身、基本的にはプライベートで付き合っている人とは基本、仕事を結び付けないので。でももちろん2人に頼まれたらそれはやりますよ（笑）。今だから言いますけど、すごいプレッシャーでした。

小渕・黒田　へえー。

NIGO　やっぱりおふたりのファンは、普段の僕のクリエイティブとはまた違った領域というか、僕も未体験のマスの領域だと思いましたからね。自分のクリエイションがどこまで通じるのか、正直ちょっと怖かったですね。

黒田　でも僕、NIGOさんから一発目のアイデアでもうこのシャンプーボトルが出てきたとき、ひっくり返りましたからね。2人で「さすがやなあ……」って。

──ああ、もう一発目のアイデアからこれだったと？

NIGO　そうです。コブクロは2人組なのでそれをキーワードに「2人ってなんだろう」って思って。自分の中では例えばTHE BEATLESのジョン＆ポールだったり。で、「TWO OF US」っていう曲タイトルで検索したりしながらいろいろ考えて。で、ふと自分が集めているTHE BEATLESのコレクションを見返したときに、彼らのシャンプーボトルが目に入ったんです。僕はTHE BEATLESに限らず、シャンプーボトルを結構集めていて。これなら見た目もポップだなと思いました。

黒田　これエイジング処理も細かくて、古いシャンプーボトルと並べても全く遜色がないんですよね。

──本当によくできてますよねえ……。ちなみにご自身でお持ちのTHE BEATLES版は、メンバー4人分のシャンプーボトルなのですか？

NIGO　それがどういうわけかポールとリンゴしか存在しないようです。だからコブクロの2人と合わせたらビートルズになる（笑）。

小渕・黒田　おお、やったー!!（笑）