清春「エレジー」 PR

清春|リズムレス作品で証明したいこと

清春がTRIADと契約し、ニューアルバム「エレジー」をリリースした。

本作は3月から東京・Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASUREで断続的に行われてきたライブ企画「MONTHLY PLUGLESS 2017 KIYOHARU LIVIN' IN Mt.RAINIER HALL 『エレジー』」の世界観をスタジオレコーディングで再現したもの。アコースティックとエレクトリックの2人のギタリスト、チェロと最低限のシーケンスのみのシンプルなリズムレスのサウンドをバックに、黒夢、sads、ソロの楽曲を清春が歌う。さらにDISC 2には各曲のポエトリーリーディングバージョンを収録。付属DVDには同会場でのライブ映像と清春へのインタビュー映像が収められる。

膨大な本数を重ねてきた「MONTHLY PLUGLESS 2017 KIYOHARU LIVIN' IN Mt.RAINIER HALL『エレジー』」は、12月21日に66回を迎え一旦終了した。11月に行われた「エレジー」ライブの翌日に清春に話を聞いた。

取材・文 / 小野島大 ライブ撮影 / 柏田芳敬

音楽を通じて芝居をやる感覚

──昨日はすごいライブでした。あの密度のライブを2時間、しかも1日2セットやって、場合によっては2日連続でやる。すごいエネルギーと集中力だと思いました。しかもアコースティックとエレクトリックのギタリスト2人がバックアップしてるけど、伴奏の役割に徹しているから、実質は清春さん1人でライブを背負ってるようなものじゃないですか。

そうですね。ギターのリズムはあまりアテにしてない(笑)。と言うかとにかく膨大な数の曲の中から選んでやってるので、ギターの2人は対応するだけで精一杯だと思うんです。なのでとにかく自分で気持ちを上げていくしかない。

──それも含め、ほかにこういう形態のライブをやってる人っていませんよね。

音楽なんだけど、イメージ的には芝居をやっているような感じです。本当の舞台役者としてやるんじゃなくて、音楽を通じて芝居をやる。中島みゆきさん的な。1部2部、そのつど違う芝居をやってるような気持ちだから両方観ても楽しめるんじゃないかな。

──歌というドラマを演じている。

個々の曲や歌詞がどうのと言うよりは、もっとトータルな肉体表現と言うか。ステージと客席が近くて、細かい手の動きなどもよく見えるので、そうした全身の動きをトータルで見せたいと思うようになってきました。そこから何かを感じるようなステージになってくれればいいな、と。

ラインナップは105曲

──この編成でなぜ清春さんが自分でギターを弾かないのかと思ってましたけど、実際にライブを見てわかりました。あのパフォーマンスは楽器を弾きながらでは無理ですね。

そうですね。自分で弾いていると一瞬だけ激しい感じは出せるんですけど、両手がふさがれちゃうので。パフォーマンスに支障が出るので楽器は持ちません。

──1公演につき15曲、それを66公演やってのべ990曲。ダブりを除いて正味何曲ぐらい用意してるんですか。

1曲もかぶらないでできるのは7公演ですかね。

──105曲! それがいつでも演奏できる状態ということですか。

毎週のようにやってますし、2DAYSのときもある。前週やった曲は一切やらないんです。

──じゃあ例え66公演全部観ても、同じ曲目、同じ曲順はありえない。

絶対ないですね。しかもセットリストはライブ当日の朝に決めてマネージャーに送るのでギターの2人が知るのは会場に入ってからですね。

──想像しただけで大変そうです。

大変ですね(笑)。譜面との戦いです。エレキの(中村)佳嗣くんは僕がソロデビューしてからずっと一緒にやってるんで、新曲以外だいたいの曲は知ってるんですよ。ただアコースティックの大橋(英之)くんは8月からなんで、なかなか対応するのが大変だと思います。

清春

アコースティックライブじゃないアコースティックライブ

──そもそもなぜこういうイベントを思いついたんですか。

きっかけはsadsで、ドラマー(満園英二)が2002年のツアー中にケガしたときなんです。代わりのドラマーが入るまで、ドラム不在でアコースティックのライブをやって。不可抗力だったんですけど、それがけっこうよかった。それでソロデビューしたあと、2008年にもリズムレスのアコースティックアルバムを出してるんです(「light~saw the light & shade~」「shade~saw the light & shade~」)。そのライブを、なくなる前の九段会館でやったんですね(「Tokyo and more monthly act vol. 2 unplugged live base of melancholy」)。それがどんどん変化していって、アコースティックライブじゃないアコースティックライブをしたいと思い始めました。

──“アコースティックライブじゃないアコースティックライブ”?

うん。アコースティックライブってどちらかと言うとふんわりしてたり、「ご一緒に」みたいな雰囲気のフォーキーな感じになりがちじゃないですか。それはそれでいいんですけど、僕はもっと“骨格的な暗さ”を出したかったんですよね。若い頃は暗い曲をやってても、のちのち明るい曲をやったりする人もいますけど……僕もそういう面はあるんですけど……あるいはインダストリアル的な要素と融合させていったり。そうじゃなく、楽器をどんどん排除して核の部分だけで暗さを表現したくなったんですよね。歌に自信が付いてきたのもあるんですけど「いろんなもの(楽器)がいてもいなくても関係ないってことに最終的にはなるんだよ」という。自分の年齢と共に、この先を考えるとね。今では楽器も演出もすごくなってるけど、そういうのなしでも、着ててもいいけど脱いでも大丈夫みたいな、そんなことをやっておきたかったのかな。ゴテゴテ着すぎるよりは、むしろ裸で、みたいな。

──楽器がいてもいなくても関係ない?

もちろん音楽的に楽器は必要なんだけどね。バンドでレコーディングしてるとき、歌入れで煮詰まると、ほかの楽器の音は全部省いてモニタの音をギター1本にしてもらうんですよ。ドラムには微妙にピッチがあるし、ドラム、ベース、ギター、キーボード……と、音階のあるものを重ねていくと、こっちとは合ってるけどこっちとは合ってないとか、たまに起きるんですよね。チューニングがばっちり合ってても。で、あるときどうしても歌えないことがあって、アコギだけにしてもらって歌って、あとで演奏を戻してみたらすごくよくて。なので楽器の演奏を気にしない。楽器やってる人には申し訳ないけど、あまりいらないんじゃないかなと思っちゃって(笑)。もちろん楽器とのハーモニーがすごく大事な曲もたくさんありますけど。

清春「エレジー」
2017年12月13日発売 / TRIAD
清春「エレジー」

初回限定盤 [CD2枚組+DVD]
5400円 / COZP-1402~4

Amazon.co.jp

DISC 1(CD)収録曲
  1. LAW'S
  2. ゲルニカ
  3. アロン
  4. rally
  5. GENTLE DARKNESS
  6. カーネーション
  7. この孤独な景色を与えたまえ
  8. 輪廻
  9. 空白ノ世界
DISC 2(CD「"elegy" poetry reading」)収録曲
  1. LAW'S
  2. ゲルニカ
  3. アロン
  4. rally
  5. GENTLE DARKNESS
  6. カーネーション
  7. この孤独な景色を与えたまえ
  8. 輪廻
  9. 空白ノ世界
  10. YOU
DISC 3(DVD「"elegy" performance」)収録内容

LIVE AT Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASURE

  • サロメ
  • 陽炎
  • 瑠璃色
  • lyrical
  • rally
  • alice
  • シャレード

MUSIC VIDEO

  • LAW'S
清春「夜、カルメンの詩集」
2018年2月28日発売 / TRIAD
清春「夜、カルメンの詩集」初回限定盤

初回限定盤 [CD2枚組+DVD]
5400円 / COZP-1411~3

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清春「夜、カルメンの詩集」通常盤

通常盤 [CD]
3240円 / COCP-40251

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公演情報

KIYOHARU 25 TIMES DEBUT DAY
2018年2月9日(金)岐阜県 岐阜club-G
KIYOHARU TOUR 天使の詩2018
「LYRIC IN SCARLET」
2018年2月23日(金)大阪府 BIGCAT
2018年2月24日(土)石川県 金沢EIGHT HALL
2018年3月2日(金)宮城県 Rensa
2018年3月16日(金)京都府 KYOTO MUSE
2018年3月17日(土)京都府 KYOTO MUSE
2018年3月21日(水・祝)千葉県 KASHIWA PALOOZA
2018年3月24日(土)長野県 NAGANO CLUB JUNK BOX
2018年3月31日(土)北海道 札幌PENNY LANE24
2018年4月7日(土)青森県 青森Quarter
2018年4月8日(日)岩手県 Club Change Wave
2018年4月13日(金)愛知県 THE BOTTOM LINE
2018年4月14日(土)静岡県 LiveHouse 浜松 窓枠
2018年4月28日(土)鹿児島県 CAPARVO HALL
2018年4月29日(日)長崎県 DRUM Be-7
2018年5月3日(木・祝)東京都 EX THEATER ROPPONGI
清春(キヨハル)
1968年生まれ、岐阜県出身。1991年にロックバンド・黒夢を結成し、ハードかつグラマラスなサウンドで人気を集める。1994年にメジャーデビューを果たし、1999年に活動停止。その後自身のレーベルを立ち上げ新バンド・SADSを率いて活動を行う。2003年からはソロ活動を開始。2010年には黒夢とSADSを再開させ、ソロと並行して精力的な活動を展開している。2015年2月から11月にかけては、全34日間68公演にわたるソロライブ「MONTHLY PLUGLESS LIMITED 2015 MARDI GRAS KIYOHARU Livin'in Mt.RAINIER HALL」を行った。2016年3月に約3年ぶりのソロアルバム「SOLOIST」をリリース。2017年TRIADに移籍し、12月に“リズムレスアルバム”「エレジー」、翌2018年2月にオリジナルアルバム「夜、カルメンの詩集」を発表する。