Ken Yokoyama「Songs Of The Living Dead」 PR

Ken Yokoyama|Ken Bandの15年の歩みとこれから

Ken Yokoyamaがセルフコンピレーションアルバム「Songs Of The Living Dead」を10月10日にリリースする。

横山健(Vo, G)がKen Yokoyamaとしての活動初期から抱いていた「コンピ用の曲や未発表の曲とかを集めて、いつか1枚の作品にしたい」という思いを形にした本作には、コンピレーションアルバムやトリビュートアルバムの参加曲のほか、新曲2曲や新録のカバー曲などが収められている。選曲基準は「ライブでやっている曲」もしくは「これからライブでやっていきたい曲」。つまり本作はKen Yokoyamaが始動してからこれまでの15年の歩みであり、また今後を見据えた作品でもある。

音楽ナタリーでは本作の発売を記念して、現在のKen Bandメンバー全員へのインタビューを実施。アルバムについてはもちろん、本作のレコ発ツアーをもって脱退することを発表している松浦英治(Dr)の胸の内も聞いた。

取材・文 / 小野島大 撮影 / 草場雄介

このタイミングしかない

──このタイミングでセルフコンピレーションアルバムを出すことになったきっかけはなんでしょう。

横山健(Vo, G)

横山健(Vo, G) 昔からやりたかったんですけど、Junちゃんが……。

Jun Gray(B) ん?(笑)

横山 Junちゃんが「このタイミングしかないんじゃないか」と、去年の暮れぐらいから言い始めて。そのときは「Ken Yokoyama VS NAMBA69」(2018年6月に発売されたNAMBA69とのスプリット盤)の音源を録ることは決まっていて、そのあとは何をしようかって考えてたタイミングだったんです。そのときに「ここしかないんじゃないか」と。

Jun ぶっちゃけ、NAMBA69とのスプリットをやったあと、すぐフルアルバムができるような状態じゃなかった。新曲がそんなにあったわけでもないし。前から健がそういうコンピみたいなものを作りたいって言ってたから、だったら今がベストじゃないかと。

──そうは言っても今回、新録や新曲もちゃんと入って。

横山 そうなんです。やらされたんです(笑)。

──やらされたって(笑)。

横山 Junちゃんは曲書かないんで、僕とMinamiちゃん(Hidenori Minami / G)がヒィヒィ言って作って(笑)。

選曲はライブ基準

──今作はアルバム未収録音源が全部入ってるわけじゃないですよね。選曲の基準は?

Jun Gray(B)

横山 ライブを基準に考えましたね。ライブでやってた曲とか、今後やりたい曲とか。

──ここに収められている過去の音源は、だいたいライブでやってた曲なんですか。

横山 いや、ほとんどやってない曲もあります。でも今後やっていきたいなって思う曲を中心に選びました。いつの間にか埋もれていった曲でも、やるべき曲はたくさんある。でも突然「10数年ぶりにこの曲やります」って言っても、お客さんが聴いてなかったら、「へ?」ってことになるじゃないですか。

──ここに収められた過去音源を全部聴いたことがあるとしたら、相当なマニアですよね。

横山 そうなんですよ。今回収録した曲でも、ライブの定番曲になってるものから、10数年ぶりにやってみた曲もある。このメンバーになってからやったことない曲もけっこうあるし。そういう意味で今後のライブを見据えて選曲した感じです。

──なるほど。要は過去のKen Yokoyamaの集大成でもあるけど、今後のKen Yokoyamaの指針となるような内容でもある。

横山 はい。そうですね。

15年間での変化は

──古いものは2005年の曲から、2018年の最新録音まで収められている。聴いてるぶんには15年の時差はほとんど感じないですが、やっている側からすると、15年の間の変化はここに刻まれていると感じますか。

横山 そうですね。「今だったらこの曲をチョイスしないな、当時はよくできたな」という曲もありましたし、「もうこういう曲は作らないな、よく作れたな」とかもありますね。

──例えば?

横山 それこそ「Hungry Like The Wolf」(Duran Duranのカバー)なんて、ああいう機会でもなければ録らなかったと思う。この曲は小野島さんがプロデュースしたニューウェイブのカバーアルバム(2005年発売の「Fine Time 2 ~a Tribute to NEW WAVE」)のために録った曲なんですよね。

──覚えていてくださって光栄です(笑)。

横山 あれ、Ken Bandを結成して最初のレコーディングなんですよ。

──あ、そうなんですか。

横山 1stアルバム(2004年2月発売の「The Cost Of My Freedom」)は、僕が友達のミュージシャンに頼んで作ってもらったアルバムなんです。そのあとツアーをしたくなって、バンドを組まなきゃな、と思って組んだのがKen Band。それで最初の録音が「Hungry Like The Wolf」だったんですね。

──Duran Duranを選んだのが意外と言えば意外でした。

横山 そうですね。でも僕たちの世代ではみんな知ってる、一番人気のある洋楽アーティストだったんで。

──でも今だったらこういう曲はやらない、と。カバーするときの基準が変わってきたわけですね。

横山 そうですね。昔は「好きな曲だったらなんでもいいじゃん」と思ってたところもあるんですけど、多少カッコよさも求めるようになりましたね、15年の間に。大きく見たらきっとそんなに変わってないんでしょうけど、自分の中ではこの15年間の変化はすごく大きいですね。

Ken Yokoyama

──それは言葉にするとどういう変化なんですか。

横山 そうすね……(しばらく考えて)……ひたすら考えても答えは出ないんですけど、ただの経年変化ですね(笑)。

──歳を取ったってことですか。

横山 そうです(笑)。

──こだわりが強くなってきた?

横山 そうとも言えますし……プラス面とマイナス面がありますよね。勢いだけでやってきたものが熟してきたとも、勢いがなくなったとも言えます。

──Ken Bandはいい意味で何の制約もなくて、昔からいろんなジャンルの曲をカバーしていますよね。

横山 そうですね。ほかのアーティストに比べて、すごく広く素直に出してると思います。でもそのときどきのモードってあるじゃないですか。15年前の意外と開けっぴろげな、これからやるぞってモードだった30歳ちょいの男が、今や50歳前ですからね。同じ嗜好ではないですよね。それを言語化するのは難しいけど。

──同じ曲をやっていても、そのときによって演奏するときの気持ちは変わってきますよね。

横山 そうですね。ずっと演奏してる曲は意外と気付かないんですけど、例えばひさしぶりに「Hungry Like The Wolf」をやってみると、すごく細かいことをやってるんだなって改めて感じたりします。ギターの刻みとか。今だったらもうちょっとラクするかもなあ、とか。

──「Hungry Like The Wolf」はすごくかっちりとまとまった演奏ですよね。

横山 そうですね! 今あの曲をやるんだったらもっとラフにやってると思います。2ビートと8ビートの境目というのが僕らの中にあって。僕たちは周りから速い2ビートのバンドだって思われてるんです、きっと。ズッタッズッタッズッタッズッタッ……ていう。でもバンドの指向としては今すごく8ビートに寄ってるんですよ。ここ数年は特に顕著で。やっぱり「Sentimental Trash」(2015年9月発売)が大きな引き金だったと思うんですけど。そういう点でもカバーの仕方や雰囲気は変わってきていると思います。

Ken Yokoyama
「Songs Of The Living Dead」
2018年10月10日発売 / PIZZA OF DEATH RECORDS
Ken Yokoyama「Songs Of The Living Dead」

[CD] 2700円
PZCA-85

Amazon.co.jp

収録曲
  1. I Fell For You, Fuck You
  2. My Shoes
  3. What Kind Of Love
  4. My Day
  5. Nervous
  6. Don't Wanna Know If You Are Lonely
  7. Swap The Flies Over Your Head
  8. If The Kids Are United
  9. You're Not Welcome Anymore
  10. Walk
  11. Sayonara Hotel
  12. Going South
  13. Brand New Cadillac
  14. Dead At Budokan
  15. Hungry Like The Wolf
  16. Nothin' But Sausage
  17. Living After Midnight
  18. A Stupid Fool
  19. A Decade Lived
  20. Soulmate
ツアー情報
Ken Yokoyama「Songs Of The Living Dead Tour」
  • 2018年10月18日(木)神奈川県 CLUB CITTA' 出演者Ken Yokoyama / SHADOWS
  • 2018年10月24日(水)福岡県 DRUM LOGOS 出演者Ken Yokoyama / HEY-SMITH
  • 2018年10月26日(金)鹿児島県 CAPARVO HALL 出演者Ken Yokoyama / BACKSKiD
  • 2018年10月27日(土)熊本県 熊本B.9 V1 出演者Ken Yokoyama / S.M.N.
  • 2018年10月29日(月)広島県 広島CLUB QUATTRO 出演者Ken Yokoyama / サンボマスター
  • 2018年10月30日(火)愛媛県 WStudioRED 出演者Ken Yokoyama / サンボマスター
  • 2018年11月3日(土・祝)秋田県 Club SWINDLE 出演者Ken Yokoyama / UNLIMITS
  • 2018年11月4日(日)青森県 青森Quarter 出演者Ken Yokoyama / UNLIMITS
  • 2018年11月6日(火)宮城県 Rensa 出演者Ken Yokoyama / COUNTRY YARD
  • 2018年11月7日(水)福島県 HIPSHOT JAPAN 出演者Ken Yokoyama / COUNTRY YARD
  • 2018年11月12日(月)群馬県 高崎clubFLEEZ 出演者 Ken Yokoyama / rem time rem time
  • 2018年11月13日(火)長野県 NAGANO CLUB JUNK BOX 出演者 Ken Yokoyama / ENTH
  • 2018年11月15日(木)石川県 金沢EIGHT HALL 出演者 Ken Yokoyama / HAWAIIAN6
  • 2018年11月16日(金)新潟県 NIIGATA LOTS 出演者 Ken Yokoyama / HAWAIIAN6
  • 2018年11月27日(火)大阪府 なんばHatch 出演者 Ken Yokoyama / SiM
  • 2018年11月28日(水)愛知県 DIAMOND HALL 出演者 Ken Yokoyama / SAND
  • 2018年12月6日(木)東京都 新木場STUDIO COAST 出演者 Ken Yokoyama / Dizzy Sunfist
Ken Yokoyama(ケンヨコヤマ)
Ken Yokoyama
Hi-STANDARD、BBQ CHICKENSのギタリストである横山健が2004年に始動させたバンド。同年2月に1stアルバム「The Cost Of My Freedom」をリリースした後、コリン(G)、サージ(B)、Gunn(Dr)を率いてライブ活動を開始させた。2005年の2ndアルバム「Nothin' But Sausage」をはじめ定期的に作品を発表。2008年1月に初の東京・日本武道館公演を実施した。この公演を最後にコリンが脱退し、新たにHidenori Minami(G)が加入。同年秋にはサージも脱退し、Jun Gray(B)が加入する。その後も作品を精力的に発表し、2010年10月には「DEAD AT BAY AREA」と題したアリーナライブを神戸と幕張で実施した。その後Gunnが脱退し、松浦英治(Dr)が加入。2012年11月に5thアルバム「Best Wishes」をリリースした。2013年11月には横山のドキュメンタリー映画「横山健 -疾風勁草(しっぷうけいそう)編-」が全国60館の劇場にて公開され、2014年9月に「Stop The World」を収めたCDが付属したDVD「横山健 -疾風勁草編-」を発売した。2015年7月には8年4カ月ぶりとなるシングル「I Won't Turn Off My Radio」をリリースし、テレビ朝日系「ミュージックステーション」に初出演。大きな話題を呼んだ。9月にニューアルバム「Sentimental Trash」を発表し、同月より年をまたいだ全国ツアー「Sentimental Trash Tour」を開催した。2016年3月には2度目となる武道館公演を実施。2018年6月にNAMBA69とのスプリットアルバム「Ken Yokoyama VS NAMBA69」を発売し、2組によるスプリットツアーも大成功に収めた。10月コンピレーションアルバムやトリビュートアルバム参加曲などを集めたセルフコンピレーションアルバム「Songs Of The Living Dead」をリリースする。