indigo la End|孤立しながら貫き続けるバンドの美学

4人が選ぶ「夜行秘密」のリファレンス
川谷絵音(Vo, G)が選ぶ「夜行秘密」のリファレンス
1. Vampire / Dominic Fike

「華にブルー」のミックスの前にエンジニアさんに送った曲で、ボーカルの処理に関して参考にしました。曲としても好きで制作中よく聴いていました。

2. Not / Big Thief

「晩生」を作る前にメンバーに送った曲で、アウトロのセッション感の参考にしました。このバンドのギターの乾いた音が大好物で、いつもこういう音を出したいと思いながら聴いていました。

3. Moon Undah Water / Puma Blue

僕の中で「夜行秘密」というアルバムの全体的なトーンの理想はPuma Blueでした。特にこの曲は僕にとっての“夜”を体現しており、毎日のように聴いて身体に馴染ませていました。

長田カーティス(G)が選ぶ「夜行秘密」のリファレンス
1. Thank God for Girls / Weezer

「たまゆら」のリファレンス。イントロのギターのファジーな感じ、サビ裏の歪んだサウンドでメロディを弾くのはWeezerをイメージ。実はラストサビ直前の1小節半に効果音的ギターが5、6テイク入っています。

2. Shape Of My Heart / Sting

これ以上はないと思わせられる名アルペジオ。こういうの作りたいなって思ってできたのが「フラれてみたんだよ」。アコースティックギターのアルペジオの中にメロディを落とし込んだ歌えるアルペジオを目標にアレンジ。

3. South of the River / Tom Misch

すべてのフレーズをちゃんと分解、理解したうえで意味を持たせてあげたいという気持ちにさせられた曲。「夜行秘密」収録の全曲共通してその意識を持って制作。「チューリップ」「夜光虫」なんかは特にその意識がわかりやすく感じることができると思う。

後鳥亮介(B)が選ぶ「夜行秘密」のリファレンス
1. Weird Part Of The Night / Louis Cole

レコーディング中にフィルター系のエフェクターサウンドの参考として聴いてたうちの1つです。
実際には録音時には使用しなかったのですが、ミックス時にうにさんが汲んでくれたのかエフェクトをかけてくれていて感無量でした。

2. ナイトクルージング / フィッシュマンズ

飲みにも行けないのでひと休みの散歩やドライブ中によく聴いていた曲の1つです。曲の思い出には匂いも伴うというような話をこの前してたのですが、これはコーヒーとタバコの匂いになります。

3. 愛のことば / スピッツ

以前から制作中によく聴きます。リファレンスというのもおこがましく、自分の原点に近いです。

佐藤栄太郎(Dr)が選ぶ「夜行秘密」のリファレンス
1. 005B1 / Apparel Wax

「夜行」のリファレンス。ディスコソウル回帰がトレンドですが、自分がその中でも特に好きなドージャ・キャットの「Say So」にはThe Cardigans「Love Fool」の甘さが混在させられています。2つ以上のリファレンスが曲に奥行きを生むと考え、上記の2曲を参考にしながら、DeBargeの名曲を魔改造したApparel Waxのこの曲でテンションを上げてフレーズを考えました。

2. This is Not / Blonde Redhead

「華にブルー」のリファレンス。デモ作成中に昭和GSやフランス・ギャル「夢見るシャンソン人形」が頭に浮かんだので、伴奏に徹するような退廃感と、最後のサビで弾ける肉体的なスタッカートのせめぎ合いに哀愁を見出そうと思い、Blonde Redheadのアンサンブルを参考にしました。

3. ビッチと会う / DJ CHARI & DJ TATSUKI

「チューリップ」のリファレンス。BPM63と126を行き来するこの曲ですが、サビでは252のフィール(BPM63の16分)を意識しました。サビの演歌的とも取れる譜割りは、ヒップホップのフロウのトレンドとつながると思い、この曲のことを考えながらフレーズを作りました。

indigo la End

2021年2月17日更新