ナタリー PowerPush - GARNiDELiA
オーバーグラウンドで闘う2人の“メジャーデビュー”
デビューは何回しても緊張する
──傍から見ていると、お2人のメジャーに賭ける思いっていうのも実は不思議で。結成年には「ONE」をリリースしただけでなく、GARNiDELiA名義ではないものの、tokuさん作編曲で、メイリアさんが歌うアニメ「フリージング」のオープニングテーマ「COLOR」を発表していて、翌年には上海でのイベントに招聘されている。インディーズでも十分ド派手な活動ができていた気がするんです。
メイリア でも2人の力だけではできることに限界があるというか、GARNiDELiAの音楽をもっともっと多くの人に聴いてもらうためにはどうすればいいか?って考えたら、やっぱりCDをリリースすることって大事なんだろうなって思っていて。次のステージに行くためには……って考えたら、やっぱり目指す場所はメジャーでした。
toku メジャーにしかできないこともありますしね。
──じゃあデビューが決まったときの気持ちって?
メイリア 夢の場所だったので、やっぱりうれしかったですね。
toku まあメイリアは何回目かのデビューなんですけどね(笑)。
メイリア 3回目……かな?(笑) でも何回デビューしても緊張しますよー! これまでも意気込みや気合いはあったし。毎回イチからのスタートなので。……ってこんなことまで言っちゃう人います? でもなんか嘘がつけない感じがウチらっぽくていいか(笑)。今までのことやってきたこと全部があって今の私がいるんだし。で、話を戻すと、GARNiDELiAは絶対に成功させたいものだし、成功するって信じているものなので、今が一番緊張してるかもしれないですね。
──しかもメジャーデビューシングル「ambiguous」の表題曲が今一番人気のアニメ「キルラキル」のオープニングテーマに採用されてますからね。
メイリア いやもう、ホント感激です! だからホントにすごくドキドキしてますね。
「キルラキル」はいい意味で暑苦しかった
──ただアニメ放送後のTwitterの反応なんかを見ると、おおむね好評ですよね。
toku 当然アニメ人気のおかげっていうのが一番の理由であるとは思うんですけど、それでも高評価をいただけているのはすごくうれしいですよね。
──実際、ハードロック、ヘヴィメタル寄りのギターロックにすごく景気のいいストリングスが重なる“王道アニソン”。タフでド派手ないい曲ですしね。
メイリア ありがとうございます。ただこの曲ができるまでには紆余曲折もあって。最初「キルラキル」っていうタイトルは聞いてなかったんですよ。「戦闘モノで学園モノのアニメのテーマソングになります」っていうキーワードだけいただいて、それをもとに何曲か作り始めたんですけど、途中で「キルラキル」のオープニングであることを知り。そして「だとすると、今まで作ってきた曲はちょっと違うな」って感じになり(笑)。
toku ちょっとエッジが効きすぎてたんですよね。でも「キルラキル」の1クール目の第1話を観ると、もっと昭和テイストというか、いい意味で暑苦しかった(笑)。
──確かに「炎の転校生」的な熱血バトルは繰り広げられるし、街頭テレビのあるドヤ街が舞台の1つになってたりするし(笑)。
toku なのでガルニデサウンドをベースにしつつ、アレンジやメロディの方向性をちょっと「古き良き」路線に寄せてみました。だからよく「新人っぽくないかも」って言われるんですけどね(笑)。
メイリア まあ2人とも今までの積み重ねがあって、やっとメジャーの舞台に立てたわけですし!
toku 10年選手の新人だからね(笑)。
メイリアの歌を中心に構築されたもの
──「ガルニデサウンド」って言語化できます?
メイリア・toku 来たっ!
toku まさに昨日、それについて話してたんですよ(笑)。
──結論は出ました?
toku 残念ながら……(笑)。ただまあGARNiDELiAっていう名前自体「メイリアが歌う場所だぜ」っていう意味を含んだ造語なので、メイリアの歌を中心に構築されたものがガルニデサウンドになるのかなっていう気はしています。
メイリア あとtokuさんのメロディって独特なんですよね。ロックなんだけど、ロックっぽくないメロディラインというかなんというか。聴けば一発で「あっ、これGARNiDELiAっぽいな」ってわかると思いますし。
toku 確かに「ambiguous」なんかは、Aメロとサビが同じ音から始まるのにテンションがまったく違って聞こえるようにしたりはしていて。各曲ごとにこだわりのポイントはありますね。
メイリア ただすごく凝ったメロディだけに、歌うほうにしてみたらすごく難易度が高くて……。
toku まあレコーディングは毎回バトルですよね(笑)。
メイリア かなりね(笑)。私も私で負けず嫌いだから「負けない!」「やってやるぜ!」ってなっちゃって。でもできあがったものを聴いてみると、すごくスムーズでカッコよくなってる。そういうメロディの書き方やアレンジの仕方をするのがtokuさんっぽさ、GARNiDELiAっぽさなのかなとは思ってます。すごく漠然としてますけど。
- GARNiDELiA ニューシングル「ambiguous」/ 2014年3月5日発売 / DefSTAR Records
- 初回限定盤[CD+DVD] 1575円 / DFCL-2054~5
- 期間限定生産盤[CD+DVD] 1575円 / DFCL-2051~2
- 通常盤[CD] 1260円 / DFCL-2053
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CD(初回限定盤・通常盤)
- ambiguous
- Gravity
- ORiGiNAL
- ambiguous(instrumental)
CD(期間生産限定盤)
- ambiguous
- Gravity
- ORiGiNAL
- ambiguous(instrumental)
- ambiguous(TV size)
DVD(初回限定盤)
- 「ambiguous」Music Video
DVD(期間生産限定盤)
- 「キルラキル」OP映像
GARNiDELiA(がるにでりあ)
アニソンシンガーなどとして活躍するメイリア(Vo)と、アンジェラ・アキ、LiSAらのアレンジャー、ボカロP「とく」などの横顔を持つtoku(Key, Compose)からなるユニット。2010年、共通の知人を介して知り合い、オリジナル曲「ARiA」を動画共有サイトに投稿し、toku作編曲、メイリア歌唱のアニメ「フリージング」オープニングテーマ「COLOR」を発表したのと前後して、ユニット結成を宣言する。以来ハードロック由来のヌケのいいギターロックから、ダンスミュージックまで幅広い楽曲群をネットで発表する一方で、2010年末にはミニアルバム「ONE」をインディーズで発表。さらに翌年には東京・JCBホール(現・東京ドームシティホール)での「ニコニコ大会議Final」や、中国・上海での「舞動漫櫻楽祭~ANIME ROCK CONVENTION~」など国内外でのイベントに招聘されるなど、国内外で高い人気を獲得する。そして2014年3月、アニメ「キルラキル」の後期オープニングテーマ「ambiguous」でメジャーデビュー。