ナタリー PowerPush - BUMP OF CHICKEN

映画「ALWAYS三丁目の夕日'64」主題歌「グッドラック」

現在3年半ぶりの全国ツアーを開催中のBUMP OF CHICKENが、2012年第1弾となるニューシングル「グッドラック」を1月18日にリリースする。この曲は、3D映画「ALWAYS三丁目の夕日'64」(山崎貴監督)の主題歌であり、2007年の「花の名」に続く同作品とのコラボレーションが実現。尊い存在との別れから生まれた、気付きと祈り——。包容力に富んだメロディのスケールとシンプルなアンサンブルで歌を育み、躍動させていくこのミドルナンバーは、BUMP OF CHICKENが鳴らすグッドミュージックの核心に触れるような感動を覚える。ツアーの合間を縫って、メンバー全員でインタビューに臨んでくれた。

取材・文 / 三宅正一(ONBU)

 
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1秒でも長くステージに立ってお客さんと音楽を共有していたい

──まずは現在回っている3年半ぶりの全国ツアー「GOOD GLIDER TOUR」の話から訊かせてください。僕も2日目のSHIBUYA-AX公演を拝見したんですけど、最初から最後まで特別な時間が連なっていくようなライブでした。

直井由文(B) ありがとうございます。メンバーがライブのMCで言う言葉が「ありがとう」ばかりで。どの会場でも、お客さんが温かく迎えてくれることにずっと涙腺が緩みっぱなしのツアーです(笑)。もちろん、お客さんに対して「ありがとう」という言葉だけでは足りないので、音楽で全てお返しすべく、1曲1曲、心を込めて演奏しています。

藤原基央(Vo, G) 1曲でも多く演奏していたい、1秒でも長くステージに立ってお客さんと音楽を共有していたい、とどの会場でも思ってます。

升秀夫(Dr) 今回のツアーですごく感じているのが、笑顔のお客さんが多いなということで。僕らの気持ちがお客さんに伝わっているし、お客さんの気持ちも僕らに伝わってくることが実感できています。音楽を通していい交流ができているなって。

増川弘明(G) 僕もお客さんの笑顔を見ると、それだけで泣きそうになる。ここは親子で来てくれている人がいるなとか、ここは男の人が多いなとか、ここは最前列にカップルがいるなとか。そうやってさまざまなお客さんの前で演奏できることの感謝と喜びを噛み締めてます。

──改めて、BUMP OF CHICKENにとってライブとはどういう場所だと思いますか?

直井 音楽は、楽曲は、聴いてくれる人と1対1になれるものなんだなって実感する場ですよね。僕らが音楽を作るとき、まず大前提にあるのはメンバー4人が感動することなんですけど。その上、自分たちが感動した音楽をリスナーに届けたいという思いが人一倍強いバンドだと思うんです。だから、CD制作の感覚もどこかライブに似ているんですね。3年半ぶりのツアーなんだけど「ただいま感」があまりないのは、そういうことなのかなと思っていて。

──それは僕もライブを観ながら感じたことなんです。3年半のライブという特別感もあったけど、初披露される新曲群がバンド自身にも、お客さんに深く浸透していることが強く伝わってきた。そういう意味で、この3年半の濃密な制作期間が、BUMPのライブ感をもたくましくしていたんだなって。

藤原 うん。今チャマ(直井)が言ってくれましたけど、僕らはミュージシャンの中でも、音楽はリスナーに聴いてもらって初めて完成するという意識が抜群に強いと思うので。だからリスナーとあまり離れていた感覚がないのかもしれないです。その上で、ステージでお客さんを前に演奏しながら「そうだよな、俺たちにとっての音楽はこういうものだよな」って改めて確認できている感じですね。

ツアーが始まると、時間がある割にやることもいっぱいある

──「COSMONAUT」以降の新しい楽曲が、過去の楽曲と交わりながらひとつのライブを作っていくその手応えはどうですか?

藤原 自分たちの中では、あまり今の曲がこうで、過去の曲はこうという意識はないですね。セットリストを決めるときもスタッフから「この曲をやってほしい」というリクエストを受けることが多くて。もちろん、僕らにも今聴いてほしい曲はあるんですけど、ライブをやれること自体がうれしいから、ある意味ではどの曲でもいいみたいな気持ちもあるんですよね。お客さんは、今の曲も昔の曲も変わらない熱を持って受け止めて、レスポンスを返してくれるので、ホントにありがたいなって思ってます。同じライブというのはひとつとしてないから。同じセットリストのライブをやることはあっても、それはあくまでその曲をやるというだけの話なんですよね。その日だけのお客さんたちがいて、その日だけの「宇宙飛行士への手紙」があって、その日だけの「R.I.P.」があるから。

──ツアー中に新曲のアイデアや断片が生まれるようなことはあるんですか?

藤原 なくはないですけど、日々のケアにいっぱいいっぱいなんですよね(笑)。

 ツアーが始まると、時間がある割にやることもいっぱいあって。

増川 その中にはちゃんと寝るということも含まれていて。ちゃんとお風呂に入るということもそうだし(笑)。

藤原 うん。そういうケアの話を具体的にしていくと痛々しいんですけど。喉を氷嚢で冷やすとか、あまりしゃべらないとかね。

増川 入念なストレッチとか声出しとかね。

藤原 ホテルの部屋に入ったらまず加湿の準備をしてとか。

 そんなに面白い話ではないよね(笑)。

藤原 うん(笑)。PSPを持っていってるのに全然やってないしなあ。

──そういうツアーの過ごし方というのは昔から一貫しているんですか?

藤原 ケアに関しては、だんだんそうなっていったという感じですね。10代や20代前半の頃を思い返すと、何もしてなかったです(笑)。

 あのときはやる必要性を感じてなかったし、ケアの方法論も持ってなかったからね。それは経験を重ねていくうちに、こうすると次の日のパフォーマンスが良くなると確認していった成果ですよね。

ニューシングル「グッドラック」 / 2012年1月18日発売 / TOY'S FACTORY / LONGFELLOW

  • BUMP OF CHICKEN「グッドラック」
  • 期間限定盤 [CD+DVD] 1500円(税込) / TFCC-89358 / Amazon.co.jp
  • 通常盤 [CD] 1050円(税込) / TFCC-89359 / Amazon.co.jp
CD収録曲
  1. グッドラック
  2. ディアマン
  3. グッドラック~ストリングス Ver.(※期間限定盤のみ)
DVD収録内容
  • 「Good Luck」(ショートムービー)
  • 「グッドラック」MV

BUMP OF CHICKEN

BUMP OF CHICKEN(ばんぷおぶちきん)

藤原基央(Vo, G)、増川弘明(G)、直井由文(B)、升秀夫(Dr)の幼なじみ4人によって、1994年に結成。高校入学後に本格的な活動をスタートする。地元・千葉や下北沢を中心にライブを続け、1999年にインディーズからアルバム「FLAME VEIN」を発表。これが大きな話題を呼び、2000年9月にはシングル「ダイヤモンド」で待望のメジャーデビューを果たす。

その後も「jupiter」「ユグドラシル」といったアルバムがロックファンを中心に熱狂的な支持を集め、2007年には映画「ALWAYS 続・三丁目の夕日」主題歌に起用されたシングル「花の名」を含むメジャー3rdフルアルバム「orbital period」をリリース。2008年には全国33カ所41公演、22万人動員の大規模なツアーを成功させた。

2009年11月に両A面シングル「R.I.P. / Merry Christmas」を発表したあとは、精力的なペースで楽曲をリリース。2010年4月にシングル「HAPPY」「魔法の料理 ~君から君へ~」を、10月にシングル「宇宙飛行士への手紙 / モーターサイクル」を発売。12月には宇宙飛行士を意味する単語をタイトルに冠したアルバム「COSMONAUT」をリリースした。

さらに2011年2月には「映画ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団 ~はばたけ天使たち~」の主題歌として書き下ろした「友達の唄」をシングルとして、5月には東日本大震災被災者を支援する「復興支援ポータルサイト」のテレビCMソング「Smile」をチャリティシングルとして発表。10月に、PSPゲームソフト「FINAL FANTASY 零式」テーマソングとして書き下ろした「ゼロ」をシングルリリースし、12月からは約3年半ぶりの全国ツアー「BUMP OF CHICKEN 2011-12 TOUR『GOOD GLIDER TOUR』」をスタートさせた。

2012年1月には、最新シングル「グッドラック」を発表。この曲は、3D映画「ALWAYS三丁目の夕日'64」の主題歌であり、2007年の「花の名」に続く同シリーズとのコラボレーションとなる。また4月からは全国13都市20公演のアリーナツアー「BUMP OF CHICKEN 2012 TOUR『GOLD GLIDER TOUR』」を開催する。