超特急らしいことしてるなあ
──ちなみに「NINE LIVES」のMVはどのような感じになっているんですか?
リョウガ それぞれのショートドラマがMV本編につながっていくんですよ。
──なるほど。
リョウガ 僕たちもまだ完成形を観れていないのでどんな感じか楽しみなんですけどね。撮影した限りではめちゃくちゃカッコいい雰囲気で、曲調に合ってるんじゃないかなあ。
シューヤ ダンスシーンは絶対カッコいいよね。それ以外は未知です。あと、夜に駅を貸し切ってちょっとした演技パートを撮ったんですけど、そこも完成したらどんな感じになるんだろうね?
リョウガ ダンスシーン、限られたパートしか撮ってないんですよ。2番のAメロBメロはまるっと撮ってないから。
シューヤ 過去一番、仕上がりが想像できないよね。
リョウガ な。楽しみにしていてほしいですね。
シューヤ 撮影は暑かったな。
リョウガ そうね。熱帯夜だったけど、でもシンプルに超特急として駅で撮影っていうのはうれしかったです。「超特急らしいことしてるなあ」じゃないですけど。あとは場所を貸し切る都合上、撮影が夜中だったので、みんなテンションがちょっとおかしかったというか。“マタタビしちゃって”た感じがありましたかねえ、思えば(笑)。
シューヤ あはははは! 確かにね(笑)。
2人それぞれがいちボーカリストとして
──カップリング曲についても聞かせてください。2曲目に収録されている「ウインクキラー」は、今後ライブでたくさん登場しそうなノリのいい曲ですね。
リョウガ まさに。ライブで映えそうな曲ですよね。
シューヤ この楽曲はサビが特に、ちょっと懐かしい空気感があるというか。僕たちよりちょっと上の世代くらいで流行ったような曲の雰囲気があるので、すごく耳なじみがよくて。聴いてるだけでテンションが上がる曲ですね。僕の中では“今っぽさ”と“昔っぽさ”のいいとこ取りをして落とし込んだような曲という印象で、けっこう好きです。歌っていると、どんどん楽しくなってくる感覚があるんですよ。
リョウガ シンプルにカッコいい曲だし、おそらくダンスも激しめになるんじゃないかなと予想してます。振付はこれからなんですけど、このままストレートにカッコよく見せるのか、ちょっと面白おかしい感じにするのか。現時点ではまだ決まっていないので楽しみにしていてほしいですね。聴けば聴くほどクセになる曲です。
──3曲目のバラード「スピカ」はボーカルの歌割りが気になりました。1番をまるっとタカシさん、2番をまるっとシューヤさんという分け方にしたのには、何か理由があるんですか?
シューヤ おおっ!
リョウガ お目が高い!
シューヤ これはですね。当初は歌割りが今と全然違ったんですよ。
──あ、そうなんですね。
シューヤ でも、それだと「なんか違うな」となりまして。自分から「これ、1番と2番で分けたほうがいいんじゃないですか?」と提案して……スタッフさんとけっこう“やり合い”をしたんですよ。
リョウガ やり合い……やりとりじゃなくて? やりとりでもいいだろ(笑)。
シューヤ で、タカシくんにも「どうかな?」と聞いたら「まあ、それもアリかもしれんな」って。1番、2番をそれぞれが歌い切る構成って、過去の曲にはあるけど、タカシシューヤの2人になってからはやっていない形で。しかもこういう曲だからこそ……「スピカ」って、いい意味で超特急っぽくないじゃないですか。
リョウガ 今までの超特急のバラードとはまた違った色のある曲だよな。
シューヤ そう。展開の想像がつかないというか。だったら余計に、タカシくんと僕、2人それぞれがいちボーカリストとして歌を伝える方向性に振り切ったらどうかということを提案して、それが実現した歌割りなんです。なんか、そうしてみたかったんですよね。
──リョウガさんはこの曲を聞いた印象はいかがでしたか?
リョウガ 歌詞の感じも含めて、聴き終わったあとの感覚がまるで映画を観終わったときみたいで。ただただ「ほえー」となってしまうような、壮大な物語に触れたような感覚になるなと思いましたね。
思い続けていれば
──「NINE LIVES」の話に戻るのですが、この曲は一聴すると面白い聴き心地の曲だけど、歌われている内容には超特急の生き様を重ねることもできる。何度だってあきらめず、爪を研ぎ澄ましてさらなる高みを目指すという、パワーのあるメッセージソングだと思うので、そういったテーマ性について思うことを聞かせてもらえますか?
リョウガ それこそユーキが「EVE」(「BULLET TRAIN ARENA TOUR 2025 EVE」)の中で言ってましたけど、例えば“夢”とか、自分の心に決めたことが1つあったとして。それをあきらめる理由がないのであれば、やっぱりあきらめちゃいけないというか。何事も続けることが大事であって。思い続けていたり、思ったうえで行動し続けていれば、自分の向かっている方向にとってプラスの出来事が必ず起こる。それこそ9人体制になったこともその1つですし。うん。っていうのを今、超特急14年目にして感じていますし、「Cat has NINE LIVES.」ということわざ自体を超特急が体現できたらなっていう感じですかね。
──そう思うと、「EVE」と「NINE LIVES」で表現されているテーマは地続きのような感じがしますね。「生きること」についてのメッセージが通底しているというか。
リョウガ うん、なんかね。伏線じゃないですけども。タカシもね、「EVE」のツアーファイナルで「猫」って書いてあるタトゥーシールを付けてましたし、ユーキもアンコールで赤い猫耳みたいな髪飾りを着けてたし。あれ、伏線だったんだ?というね。もう「NINE LIVES」のドラマが始まってたんや!って。「すっげえ!」と思って。
──衣装の“伏線”の話は真に受けていいものでしょうか(笑)。
シューヤ わかんないですよ(笑)。
リョウガ すっげえ……“スゲェスゲェ 綺麗綺麗 棘棘”……(「NINE LIVES」の歌詞を引用)。
──はい、では最後に……。
シューヤ あはははは!
リョウガ おい。“すり抜け”るな(笑)。
我が社で働き続けてほしい
──「EVE」のツアーファイナルが行われた8月8日に9人体制が3周年を迎えたので、それについて聞いて終わりにできたらと思います。2桁号車の4人(シューヤ、マサヒロ、アロハ、ハル)が加入して丸3年、リョウガさんが今思うことを聞かせてもらえますか?
リョウガ うわ、どうしよっかな。どっちに……。
──ちゃんとしたほうでお願いしたいです(笑)。
シューヤ 最後の質問だからね(笑)。
リョウガ そうですね、じゃあシューヤに関してはね。それこそ“NINE LIVES的”なことで言うと……シューヤ自身、目指して歩んでいた道があったけど、彼の中で一度立ち止まった。そんな人が、超特急と出会ってくれて、また歩き出してくれたということもありますし。今彼は、超特急にとって何がプラスで何をやらなきゃいけないのかっていうことを人一倍、すごく考えて、能動的に動いて実際に形にしてくれている。っていう面でもね、動きの速い今の時代にもめちゃくちゃ合っている人材だと思いますし。人材?(笑) あの~、ある種柔軟性もすごくあって。タカシの相棒としての相性もね、すごくいいと思いますし。この調子で? 我が社で働き続けてほしいなっていう気持ちではありますかね。ありがとね、いつもね。君、入社して何年だっけ? もう3年経つのかな? ん?
シューヤ あー、やっぱり我慢できなかったですね!(笑) すごくいい話だから「リョウガさん……!」で取材終わるかなと思ってたんですけど。やっぱりこうやってオチを付けてくると!
リョウガ う~ん。まあ、今言ったことがね、果たして「REAL?」なのかな?っていう……。
シューヤ おおー! さっすが!
──年末年始のツアー「BULLET TRAIN ARENA TOUR 2025-2026 “REAL?”」につなげて。
シューヤ てか「働き続けてほしい」がリアルじゃなかったら、なかなかヤバいけど(笑)。
リョウガ フェイクかな? どうかな?
シューヤ リアルなのかそうじゃないのかは、年末年始のツアーで明かされると。
リョウガ MCとかで「あのときナタリーで言ってたことは真実か嘘か……」って発表するの? おかしいだろ(笑)。
──(笑)。9人の雰囲気はどうですか?
シューヤ 最高っす!
リョウガ 返しがチャラい!(笑)
シューヤ でも最近特に言われるよね。8号車からも「すごい楽しそう」って。僕たちの素の雰囲気が伝わっているのかなと思うので。そういう姿をこれからも届けていけたら、ファンの方もよりうれしいと思いますし。8号車も含め、盛り上がっていけたらなと思います。
公演情報
BULLET TRAIN ARENA TOUR 2025-2026 “REAL?”
- 2025年11月29日(土)熊本県 グランメッセ熊本
- 2025年11月30日(日)熊本県 グランメッセ熊本
- 2025年12月17日(水)神奈川県 横浜アリーナ
- 2025年12月18日(木)神奈川県 横浜アリーナ
- 2025年12月26日(金)大阪府 大阪城ホール
- 2025年12月27日(土)大阪府 大阪城ホール
- 2026年1月10日(土)愛知県 Aichi Sky Expo(愛知県国際展示場)
- 2026年1月11日(日)愛知県 Aichi Sky Expo(愛知県国際展示場)
- 2026年2月7日(土)香川県 あなぶきアリーナ香川
- 2026年2月8日(日)香川県 あなぶきアリーナ香川
- 2026年2月20日(金)東京都 国立代々木競技場第一体育館
- 2026年2月21日(土)東京都 国立代々木競技場第一体育館
プロフィール
超特急(チョウトッキュウ)
カイ、リョウガ、タクヤ、ユーキ、タカシ、シューヤ、マサヒロ、アロハ、ハルによる、9人組の“メインダンサー&バックボーカルグループ”。2012年6月に1stシングル「TRAIN」でCDデビュー。2015年6月には9thシングル「スターダスト LOVE TRAIN / バッタマン」をリリースし、インドネシア・ジャカルタでのライブイベントに出演して海外“開通”を果たした。2017年4月にはシングル「超ネバギバDANCE」を発売し、同作でグループ初のオリコン週間シングルランキング1位を獲得。2018年12月には初の埼玉・さいたまスーパーアリーナ公演を含むアリーナツアーを成功させる。2019年8月に沖縄県内で行われた全国ツアー最終公演をもって“全国開通”を達成した。2022年4月にメンバーオーディションの開催を発表、8月にシューヤ、マサヒロ、アロハ、ハルの4人が加入して9人体制に。10月に新体制初のシングル「宇宙ドライブ」をリリースした。2023年3月に5thアルバム「B9」を発表し、2024年4月に1st EP「Just like 超特急」を、11月にシングル「AwA AwA」を発表。2025年5月に2nd EP「Why don't you 超特急?」を、9月に22枚目のシングル「NINE LIVES」をリリースした。