BUDDiiS「JUBiiLEE」インタビュー|忘れたくない日々を歌に乗せ 10人で作り上げた“懐かしい恋のメロディ” (3/4)

リーダーの涙

──ライブの話も出たところでツアーのお話もできればと思うのですが、まずは昨年10月の幕張メッセイベントホールでのワンマンのことを少し振り返らせてください。KEVINさんの療養からの復帰、過去最大規模でのワンマンとトピックがいろいろあった公演ですが、あのライブがBUDDiiSの活動にとってどんなものになったかを教えてもらえますか?(参照:BUDDiiS、幕張で輝いた10色の個性と強い絆 KEVIN復帰の過去最大ワンマンで見据えた大きな夢

FUMINORI 次の可能性が見えた公演で、そういった意味で満足度の高いライブができたと思います。1つ目標としていた大きな場所でのライブだったので、終わったあとには達成感があるのかなと思ったら、さらなる欲が出た感じと言いますか。もっといいライブをやりたいな、作りたいなという感情になったんです。

KEVIN 僕にとってはすごくひさしぶりのステージだったので、初心に帰れた感覚でした。活動を続けている限り、本当の意味で初心に帰れることってなかなかないと思うんですけど、休養を経て、メンバーの大切さもファンの皆さんのありがたさも改めてめちゃくちゃ感じたし、ステージに立ってみて「こんなに自分を待ってくれている人がいるんだ」とすごく実感したんです。

KEVIN

KEVIN

──登場のとき、KEVINさんに送られた歓声の大きさ、すごかったですね。

KEVIN ウルウルしちゃいました。やっぱり、出る前はちょっと怖かったんです、ステージに立つのが。でもそんな感情も一気に吹き飛んで「楽しもう、今できることをやろう」と思えました。

──ライブの中で、特に思い出に残っているシーンを挙げるなら?

SHOOT 最後のメンバー挨拶で、ふみくんが急に泣き始めて……。

FUMINORI あれは……黒歴史です。自分的には、本当に黒歴史って書いてほしいくらいの出来事なんですよ。

SHOOT ふみくんから泣き始めたんですよね?

FUMINORI SHOOTが最初に泣いたんだよ! 挨拶のスタートダッシュで!

SHOOT あっちゃー。僕だったか! あっちゃー。

一同 あはははは!

SHOOT でも真面目な話、ふみくんはあまり自分のことを話さないし、僕らもなかなか聞く機会がなかったので。ああいう場面で自分の気持ちをバシッと伝えてくれた姿に、やっぱりリーダー、決めるところは決めてくれるなって思いました。

SHOOT

SHOOT

FUMINORI いやあ……。

SHOOT 気持ちをみんなに合わせて寄り添ってくれるだけじゃなくて、ちゃんと自分の意志を持ってくれているのがリーダーだって思いましたし、僕はすごくうれしかったです。そのために泣きました、僕は。ふみくんの涙を引き出すために、僕が先陣を切るぞっていう。

FUMINORI 引き出すための涙にしては大泣きだったからね?(笑)

──10人の挨拶の最後に、FUMINORIさんは「“第二の人生”を考えてません」と、BUDDiiSとしてずっと進んでいく決意を表明し「この船が沈まないようにリーダーとして支える」と、力強い言葉でメンバーとバディ(BUDDiiSファンの呼称)に語りかけていたんですよね。今のFUMINORIさんの様子を伺うに、本来は想定していなかった挨拶だったのでしょうか?

FUMINORI これは、伝えるのが本当に難しいんですけど……真面目な話、僕は自分が泣くっていう行為が本当に好きじゃないんです。もちろん人が泣くことを否定しているわけじゃなくて、僕自身に限っての話なんですけど。というのも、僕が泣くのって、結局は“自分ごと”なんですよ。それはライブの場には必要ないと思ってしまう。お客さんが喜んでくれたならそれでいいから。だから、人の涙は本当にきれいだし素敵なんですけど、僕の涙はいらなかったよなって。なんかね、やっぱり大変なこともいろいろあるんです。それがね……ライブが成功して「やっとここまで来た、楽しかったな」という気持ちになったらポロッと。終わったあとにすごい後悔したんです。

FUMINORI

FUMINORI

──「出す必要がない」と思っていた感情が思わずあふれてしまった。

FUMINORI そうなんです。SHOOTも言ってくれましたけど、結果的にはファンのみんなも「聞けてよかった」と受け取ってくれたので、救われました。結果オーライですけど、マジで今後は泣かないです。

FUMIYA あれが本当の素直な言葉ですからね、ふみくんの。

FUMINORI ただ、そんな中でも素敵だなと思ったのは、ライブが終わったあとにTAKUYAが「ふみくんが泣いたとき、僕も泣かない人ですけどウルっときました」って、ボソッと伝えてくれたんですよ。

TAKUYA 本当に涙を見せないタイプだから少し驚いたっていうのもあるし。なんだろう、ふみくんがステージで話していた内容って、メンバーは気合い入れの段階でちょっとだけ聞いていたものだったんです。だからその言葉を僕も受け取って考えましたし……僕らはメンバーとして同じ人生を歩むわけだし、ふみくんの言葉に自分自身を重ねる部分もあって、すごくグッとくるものがありましたね。

FUMIYA ふみくんの言葉を聞いて、僕もより気合いが入りました。ステージの大きさより何より、あの言葉が一番の“ターニングポイント”になったような感覚もあります。グループのリーダーで、普段は個人的な思いを出さない人があの言葉を伝えてくれたことはグループにとってすごく意味のあることですし、覚悟がめちゃくちゃ伝わって、「もっともっと覚悟を持ってやろう」と思いましたから。

FUMIYA

FUMIYA

振り返ったときにいい思い出として残るように

──現在は全国ツアー「BUDDiiS vol.07 Hall Tour - JUBiiLEE -」の真っ最中ですが、現時点での手応えはいかがですか?

FUMINORI もう、大盛り上がりです。会場の熱量がすごいんですけど、ライブをやるごとにその熱が更新されるような感覚があって。すごくいい調子でできていると思うし、僕らもバディも、かなり温まってます。

FUMIYA セットリストに関して言うと、今回のツアーの曲順は僕らが皆さんを振り回す感じというか。「ここはこの曲が来るだろう」という想定通りにはいかないと思います。僕らが見せたいものを受け取って熱くなってくれたらうれしいですし、皆さんについてきてほしいなと思いながら僕はライブをしていますね。

KEVIN あと、今回のライブはずっと10人全員でパフォーマンスしているんですよ。自然とそういう構成になったんですけど、僕らの気合いがすごく表れているポイントだと思います。

FUMIYA 確かに。最初から最後まで全員で通すのって初めてですよね?

KEVIN うん、初めてだと思う。もう、1秒たりとも見逃せないと思います!

TAKUYA 何回観ても飽きないと思うし、例えばこの先振り返ったときにいい思い出として残るように……ということも考えながらパフォーマンスしているので、本当にたくさんの思いを受け取ってもらえたらうれしいですね。

TAKUYA

TAKUYA

2024年は「売れる」

──昨年に続き、音楽ナタリーでは年間を通しての特集でBUDDiiSの皆さんの活動を追いかけ、バディの皆さんにお伝えできればと思っています。ということで、今年の目標についても教えていただけますか?

KEVIN ナタリーの記事ランキング1位を取る!

FUMIYA それだ!

SHOOT 1位になったら、この先80年間密着みたいなこともあるかもしれないしね。

一同 80年!(笑)

FUMINORI 老後まで追っていただけるんだ! ありがとうございます!

一同 あはははは!

FUMINORI ……すみません(笑)。真面目に言うと、2024年の目標は「売れる」です。

KEVIN そうだね。

FUMINORI 世の中の皆さん、誰もがBUDDiiSの名前を知っている。「ああ、BUDDiiSね!」となるくらい愛されるグループになるぞという目標を、みんなで決めました。

FUMIYA 今よりも、もっと有名になりたいです。シンプルすぎる目標だけど。

BUDDiiS

BUDDiiS

──ライブの規模感的には、目標の場所はありますか?

FUMINORI 会場に関しては、日本武道館ですね。日本武道館は通りたいというか、絶対やらなきゃなと思っています。実現して、成功させることができたら自信にも絶対つながると思う。叶うように精進したいです。

SHOOT あとは、グループとして売れるというのは大前提ですけど……去年、この10人で12月31日まで仕事できたことが、僕はめっちゃ楽しかったんですよ。だから、今年1年、みんなで笑って健康に活動できたら幸せだなとも思うので。

KEVIN そうだね。

SHOOT いろいろ大変な世の中なので、何より健康に。まずは自分を愛して、自分を愛してくれる人を愛して。そうすれば、きっといい流れができるんじゃないかなって。周りの方への感謝を忘れずに、精進していけたらと思います。