音楽ナタリー Power Push - Bowline 2015 curated by クリープハイプ & TOWER RECORDS

尾崎世界観(クリープハイプ)×峯田和伸(銀杏BOYZ)憧れの昔と相思相愛の今

グアルディオラとビエルサ

──これまで競演したことがないお2人が、ここまで仲良くなったのってどうしてなんですか?

左から尾崎世界観(クリープハイプ)、峯田和伸(銀杏BOYZ)。

峯田 相性って理屈じゃないんですよね。初めて会ったのはある対談だったんですけど、そのときにすごく話しやすいなって思って。

尾崎 お互い人見知りだったので、そのときはあんまり話せなかったんですけど、そのあとに個人的に「会ってください」って連絡をしたんです。いろいろあったときだったので話を聞いてほしいなと思って。そのときにけっこう長く、8~9時間くらいいろいろしゃべりました。

峯田 サッカーで言うところの(ジョゼップ・)グアルディオラと(マルセロ・)ビエルサですよ。グアルディオラがFCバルセロナの監督になる前に、心の師匠であるビエルサに会いにアルゼンチンまで行くんですよ。そこで互いの好むサッカー戦術についてメシも食わずにぶっ続けで11時間話し合ったという。

尾崎 いろいろ落ち込んではいたんですけど、でもせっかくの機会なのに愚痴ばっかりじゃもったいないと思って「あのときの銀杏のツアーはどうだったんですか?」とかそういう話をたくさん聞いて元気になりました。峯田さんって僕にとって圧倒的な存在なんですよね。この人には絶対勝てないなっていう。ほかにはそういう人いないです。だからじっくり話ができてうれしかったですね。

──峯田さんも尾崎さんに勝てないなと思いますか?

峯田 思います。曲聴いてても。僕がもし彼と同じ能力を授かって生まれたとしても今の尾崎くんにはなれない。今の自分でしか対抗できないというか。

尾崎世界観(クリープハイプ)

尾崎 僕もまったく同じですね。だから憧れる、だから好きなんだと思いますね。

──本当にいい関係なんですね。

峯田 でも会うのひさしぶりですよね。会いたいと思いつつ、なかなかメールできなくて。「今度ひさしぶりにごはん食べよっか」ってメールしてからもう3カ月経ってるんですよ。そういう関係なんですよね。共通の知り合いもいるから、会おうと思えば会えるんですけど、でも会えなくてもいいんですよ。会いたいけど。

尾崎 昔から考えると、まず会おうと思えば会えるところに峯田さんがいること自体が奇跡みたいなことなので、それで十分というか。僕にとってロックスターみたいな人、思春期に影響を受けた人って峯田さんしかいなくって。だからずっと音楽続けてくれて、一緒にやれるのはうれしいですね。

「Bowline」への意気込み

──最後に「Bowline」当日の意気込みを聞かせてください。

峯田 尾崎くん含めて、みんなの期待に添えるよう、いいものが見せられるようにがんばります。

尾崎 峯田さんにクリープハイプのライブをちゃんと観てもらうのが初めてなので、それがすごくうれしいです。あとほかの出演者の中で、峯田さんが「お!」と思うアーティストがいたらすごくうれしいですね。

峯田 銀杏BOYZっていう名前は生かしてますけど、メンバーが3人いなくなって、そこから1人になって新人みたいな感じがあるから、みんな大先輩な感じがするんですよ。「新人の気持ちでがんばります!」とかそういうことでもないんだけど。自分が気持ちよく歌えればいいなと思います。クリープハイプの皆さんには、こういう場所を提供してもらって感謝しかないです。

左から尾崎世界観(クリープハイプ)、峯田和伸(銀杏BOYZ)。

Bowline 2015

Bowline 2015ライブレポート公開中

TOWER RECORDS presents Bowline 2015 curated by Dragon Ash & TOWER RECORDS

2015年9月26日(土)

千葉県 幕張メッセ国際展示場9~11ホール
OPEN 9:30 / START 11:00

出演者

Dragon Ash / AIR SWELL / Xmas Eileen / group_inou / the telephones / 四星球 / SUPER SONICS / SPECIAL OTHERS / 10-FEET / TOTALFAT / MAN WITH A MISSION / 山嵐 / ROTTENGRAFFTY / wrong city(オープニングアクト)

Dragon Ash メンバーインタビュー 公開中

TOWER RECORDS presents Bowline 2015 curated by クリープハイプ & TOWER RECORDS

2015年9月27日(日)

千葉県 幕張メッセ国際展示場9~11ホール
OPEN 10:30 / START 12:00

出演者

クリープハイプ / indigo la End / きのこ帝国 / 銀杏BOYZ / 私立恵比寿中学 / ストレイテナー / 東京スカパラダイスオーケストラ / 04 Limited Sazabys / フジファブリック / BLUE ENCOUNT / miwa / go!go!vanillas(Warning Act)

TOWER RECORDS presents Bowline 2015 curated by HEY-SMITH & TOWER RECORDS

2015年10月12日(月・祝)

大阪府 Zepp Namba
OPEN 12:30 / START 13:30

出演者

HEY-SMITH / グッドモーニングアメリカ / DUB 4 REASON / PUFFY / POTSHOT / LIFE IS GROOVE / and more

クリープハイプ
クリープハイプ

尾崎世界観(Vo, G)、長谷川カオナシ(B)、小川幸慈(G)、小泉拓(Dr)からなる4人組バンド。2001年に結成し、2009年に現メンバーで活動を開始する。2012年4月にアルバム「死ぬまで一生愛されてると思ってたよ」をメジャーレーベルからリリースし、同年10月に発表した1stシングル「おやすみ泣き声、さよなら歌姫」がオリコンCDシングル週間ランキングで初週7位にランクイン。2013年5月の3rdシングル「憂、燦々(ゆう、さんさん)」は資生堂「アネッサ」のCMソングに採用された。2014年12月に3rdアルバム「一つになれないなら、せめて二つだけでいよう」をリリースした。2015年9月には明星「一平ちゃん 夜店の焼そば」のテレビCM曲「リバーシブルー」を含むシングルを発表する。

銀杏BOYZ(ギンナンボーイズ)
銀杏BOYZ

2003年1月、GOING STEADYを解散後に峯田和伸(Vo, G)が、ソロ名義で銀杏BOYZを始動させる。のちに同じくGOING STEADYの安孫子真哉(B)、村井守(Dr)と、新メンバーのチン中村(G)を加え、2003年5月から本格的にバンドとしての活動を開始。2005年1月にアルバム「君と僕の第三次世界大戦的恋愛革命」と「DOOR」を2枚同時に発売する。続くツアーやフェス出演では骨折、延期など多くの事件を巻き起こした。その後も作品のリリースを重ねていたが、2011年夏のツアーを最後にライブ活動を休止。しばしの沈黙を経て2014年1月に約9年ぶりとなるニューアルバム「光のなかに立っていてね」とライブリミックスアルバム「BEACH」を2枚同時リリースした。チン、安孫子、村井はアルバムの完成に前後してバンドを脱退しており、現在は峯田1人で活動を行っている。


2015年10月8日更新